あらすじ
殺された社長・堂条をめぐって複雑にもつれあう人間関係。アリスの友人で、堂条の義弟である吉住への疑惑が深まる中、火村は明晰な頭脳を働かせ、真相へと近づいていた! 名探偵の推理が冴える鮮やかな解決編!
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Posted by ブクログ
今回も面白かった。
色んな出来事が重なって事件が複雑化してしまったんですねー。
「ダリの繭」、いいタイトルだと思います。
同じ作品でもビーンズ文庫ならではの挿画が気に入ってます。
Posted by ブクログ
下巻の見どころは、新しい証言や証拠が出るたびに犯人候補がころころと変わり、いったい何が真実で誰が犯人なのかと困惑させる部分だ。
結局は火村がすべてを見通し事件を解決するのだが、1個だけどうしても納得いかない部分がある。それは凶器についた指紋だ。
事件と全く関係のない相馬の指紋が凶器の置物についていたという。警察の鑑定でも間違いないとのこと。だがそれは去年、社員旅行で行った鳥羽の土産物屋で偶然触った際についたということだ。それがぬぐわれず風化せず残っていたというのがそもそも疑わしい。そんなことってあるだろうか。まあいいあったとしよう。
しかしその置物は凶器として使われたのだ。購入した堂条秀一や、持って振りかざして犯行に及んだ長池の指紋はどこへ行ったというのだろうか?
手袋をはめていたなどの記載は一切ない。犯行後に指紋をぬぐったのだとしたら相馬の指紋も消えるよね?という疑問が残る。
これはさすがにずるいミスリードだとしか言えない。しかも相馬の指紋は事件の真相には全く関係なく、ただページを稼ぎ物語を引き延ばすためだけにある挿話でしかないという事実。ううむ