【感想・ネタバレ】“文学少女”見習いの、傷心。のレビュー

あらすじ

「きみが大嫌いだ」心葉【このは】にそう告げられてしまった菜乃。その日以来、心葉は本心を見せず、取り繕った笑みで菜乃に接するようになる。そんなのは嫌だ! と、夏休み、菜乃はある行動に出るが……。傷心の夏が過ぎ、秋。文化祭に向け賑わう校内で、菜乃はまた新たな出逢いを体験する。不吉な影を背負った少女。彼女に関わる中で、菜乃は彼女の、そして心葉やななせ、皆が様々に心に抱える闇と光を見つめることになる。もうひとつの“文学少女”の物語、第2弾!!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

菜乃ちゃんは不思議な魅力の持ち主だと再認識した傷心でした。
菜乃ちゃんって読み始めて中盤くらいまでは本当に苦手意識が先行してしまう珍しいヒロインだと思います。何でしょうね、光が強すぎる故に無粋に感じるのでしょうか。人の心の柔らかいところにズケズケ入り込んで、楽観的な言葉で心を踏み荒らされるような。
彼女が嫌な性格なら良かったのに、これが100の善意だからタチが悪い。
でも、菜乃ちゃんはしっかり「ごめんなさい」ができる子なんですよね。本当に凄い。ごめんなさいってありがとうより勇気がいる言葉ですよ。
だからこそ、物語の中で成長していく菜乃ちゃんを応援したくなるのでしょうね。
今回のテーマはみずうみでしたが、まだしっかり読んだことのないお話なので今度読んでみたいと思います。

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2025年11月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この見習いシリーズの主人公、菜乃ちゃんは巻を追うごとにますます魅力的になっていきますね!
真っ直ぐで一生懸命で明るくて、もうすごく可愛い!


今回は「フランケンシュタイン」の怪物がテーマ。

皆誰しも心の中に怪物が潜んでおり、それまで善良だった人がある日いきなり怪物になってしまうこともある。
それを逃げ続けていても、怪物はいつまでも追ってくる。
自分が自分の意思で怪物と向き合わなければいけないのだと。
そして愛する人の中に怪物のような異質なものがあったとき、こんなのはあの人じゃないと切り捨てるのはとても残酷なことだと、教えてくれました。
どんなにそれが恐ろしいものでも、丸ごとその人を受けとめれる強さが私は欲しい。
いつもこの作品は、テーマが深く色々考えさせられます。

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2013年08月03日

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ネタバレ

 心を抉るような愛憎。「見習い」である菜乃のキャラクターが物語をふんわり持ち上げてくれるけれど、やっぱり読んでいて、こんなに愛しくてこんなに切ない本は他にない。

 「傷心」はシュトルムの『みずうみ』に準えたストーリー。心葉に「大嫌いだ」と言われた菜乃が、それでも文学少女を目指しながら、心葉が好きでたまらない気持ちが溢れて。『みずうみ』のラインハルトとエリザベートは、結ばれない。ラインハルトはエリザベートに心を寄せたまま、結婚したエリザベートが幸せになることを遠くで祈る。エリザベートは彼を心の中では愛しながら、追わない。菜乃なら…本当に、追いかけていた?心葉の幸せを、誰よりも祈っているのに。
 菜乃が文学少女になりたくて、なきながら本を食べるところは本当に切なくて。遠子先輩は、心葉の心を持って行っていまったのかな。「見習い」を読んでいると、現金だけれど菜乃を応援したくなる。菜乃は、遠子先輩に、似てる。

 「怪物」は、メアリ・シェリーの『フランケンシュタイン』に準えたストーリー。元ネタは読んでいないのですが、ホラーだと思っていたら、こんなに秘めたる想いが詰まった本だったのですね。怪物を作ってしまった博士。家族を殺され、彼は自らも怪物になったのか。一人怪物を追うと決めた時、もし隣に誰かが居てくれたなら…。
 だからこの、心葉が付け加えた台詞が素敵。一人じゃ、ないよ。一緒の道を歩く友がいるから。

 心葉が、菜乃が一歩ずつ、歩き初めて。二人はどうなるのかな。最終巻も切ない予感。

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2013年01月06日

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ネタバレ

文学少女見習いシリーズの2作目。
個人的には美羽とか千愛が再登場してくれたのが嬉しいです。

文学少女見習いシリーズは本編に比べてミステリー要素が多い気がしますね。

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2012年05月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

見習い②。
短編と長編の2本立て。

[傷心]
前回ラストの「君が嫌いだ」発言から、貼り付けた笑顔しか見せなくなったコノハについて麻貴先輩と共謀して合宿をする話。
かつて遠子先輩と被る部分も多く懐かしく感じられた。
コノハにデレて、怯える魚谷さんが可愛かった。

[怪物]
最作はフランケンシュタイン
この作品は人が悪魔や怪物に成り果てるものが多い。
本作はまだ救いがあった方ではないかな?

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2019年11月07日

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