【感想・ネタバレ】甘々と稲妻(12)のレビュー

ひとたび街に出れば目に入るコンビニやファミレス、ファーストフード店。現代に暮らす私達にとって、安くておいしいものにありつくことは難しくありません。それでも…いや、だからこそ、誰かと一緒だったり、誰かを想ったりして作った料理は、格段に楽しくておいしい。この『甘々と稲妻』は、そんな気持ちを思い出させてくれる作品です。

物語の中心人物は、妻を亡くした数学教師・犬塚公平とその娘・つむぎ。仕事の傍ら、家事と育児に奮闘する公平ですが、料理だけはどうしても苦手でした。幼いつむぎに申し訳ないと思いつつも、コンビニ弁当に頼る日々が続きます。
そんなある日のこと。帰宅した公平は、テレビにかじりつくようにしてお料理番組を眺めるつむぎを目にして、その寂しさと我慢を知ります。「おいしいものを食べさせなくては」と食事処に駆け込み、さらに料理を頑張る決意をして…。

本作の見どころとして、調理中の風景やおいしそうな料理は言うまでもありませんが、つむぎの心の動きや成長も大きなポイントです。子どもらしい無邪気さや特有の鋭さ、「良い子」であろうとする子どもなりの気遣いなどがリアルに、生き生きと描かれています。
料理を口いっぱいに頬張って目を輝かせるつむぎを見れば、あなたもお腹がすくこと間違いなしです!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

妻を亡くした高校教師と残された幼い娘が、ご飯づくりを通して周りの人と交流を深めていき親子の絆を深める物語。
登場人物たちがみんないい人で、出てくるご飯はどれも美味しそう。
大切な人と美味しいご飯を一緒に作って食べる幸せがあふれている作品だ。

娘のつむぎが保育園から小学生となり、最終巻の番外編では未来の姿も描かれる。
まるで知り合いの子の成長を見守る気分になり、度々涙腺が崩壊した。
最終的に先生と小鳥、八木としのぶの関係がどうなったのかははっきりしていないが、それがまたこの物語らしく、全体的に未来を感じさせる良い終わり方だった。

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2019年02月23日

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