あらすじ
ぎこちなくも清純な交際をしている高校生、シュウジとちせ。札幌が突然の空爆に襲われたある日、シュウジは思いも寄らない姿に変身していたちせに出会った。背中から羽が生え、空をマッハ2の速度で飛び、とてつもなく破壊能力を持つ、自衛隊によって改造された“最終兵器”。それがちせだった。地球のあちこちで紛争が起こるたびに呼び出され現場へ向っていくちせと、彼女を見守ることしかできないシュウジ。ふたりの未来はいったい…!?
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Posted by ブクログ
幸福な日常と、近いようでいて遠い戦争の希薄感。
そして最終兵器になった彼女とのもどかしい距離感。
シュウジがちせの胸の傷を見て流した涙に、私も涙が止まらなくなりました。
これは……ヤバイです。
Posted by ブクログ
名前だけは知っていて、ずっと気になっていたんですが、高橋先生の別の漫画を読む機会があり、それがとても面白かったので、この漫画を購入するに至りました。
本当に、なんといえばいいのか、切なくて悲しい。でもきっと二人は幸せだったんだろうな。戦争が始まって、今までと同じ生活なんて当然送れなくなっちゃって、それでも諦めずに生活を続ける人達と、色々な事情を知ってもなお、二人で愛し合うチセとシュウジ。世界の終わりに、誰と一緒にいたいだろう、と、ふと考えたりします。そこまで大切な人は誰だろうか、って。
Posted by ブクログ
極限状態での恋愛物語。
平和でよかったと思える作品。
胸が痛くなったり、うらやましいと思ったり。
何度読んでも泣きそうになる部分もあります。
独特のセカイ感かつ、謎のまま終わる部分も多いため賛否が分かれると思いますが、そんな細かいことは気にしないし、気になるなら想像で埋めてください。
全7巻なのでサクっと読めます。
Posted by ブクログ
話が性の方に寄りすぎているけれど(特にラスト)、本当の戦争も一人一人の心情は案外こんな風なのではないかな。この国を、世界をどうにかしたいという大層な気持ちではなく、愛する人を守りたい、愛する人と心地よく暮らしたい、そのために戦い、生き延びたいー。だからこそ、そんな温かく幸せな日々をぶち壊す戦争っていうものはバカらしい。
話は良かったけれど、二人だけが生き残るという展開には納得いかないので☆4で。
Posted by ブクログ
泣けるマンガです。
ちさちゃん可愛いですね。
修ちゃんも切ないです。
タイトルからして、もう泣ける感がありますよね。
彼女が武器になってしまうなんて、
悲しすぎて、なんで?と思ってしまう。。。
私は女なので、ちさの気持ちに共感しながら読んでました…
私はちさのように寛大ではないので、
めちゃめちゃ反抗すると思いますが。笑
Posted by ブクログ
私的この漫画がすごい2003受賞。かくして一人の少年の恋愛観は構築されたのであった。あとでぶっ壊されたけど。ちなみに一番泣いたのはアケミが死ぬ話です。
全巻通じてのネタバレ感想
連載時から知っていたが、絵が好きではなく今まで読んでいなかった作品。
評価の高さから、ここにきてようやく全巻読んでみた。
結果、いまいち。
まず、やはり絵がダメ。
作者の画風なんだろうけど、極度にデフォルメされた「ロリ絵」はどうも好きになれない。
しかもドジっ子だなんて、いかにも「狙ってます」的なあざとさを感じる。
次いで背景。
世界で何が起きているのか、またなぜ彼女が兵器になったのか、ラストでヒントがある程度で、ほぼ謎のまま。
これじゃ、「最終兵器彼女を生み出す為の都合の良い設定」と思えてしまう。
さらに、中盤あたりの戦争シーンがまたダメ。
全てにおいてリアリティがない。
「こういう風に書いておけば、なんか悲しそうだろう?」的な。
ちせの存在も、「国を・街を守るために戦う」からいつの間にか「苦しまないようすべてを消し去る」に代わっているし。
あと、ロリ絵のクセに結構エロシーンが多い。
これもなんか嫌。(ロリ絵でないなら問題ない)
余計な三角関係等もいらなかったんじゃないか?
良かったのは、6巻以降、余計な面が消えて2人の関係だけになって来てから。
ここまでくればロリ絵も気にならない。
「別人」とセックスするのか?という違和感はあったが、その後記憶を取り戻すという形で解決させていたし。
ラストは悠久の時に二人が入り込むという流れ。
これはSF作品では比較的よくあるもので、最近では藤本タツキの「ファイアパンチ」でもあったもの。
ここにきてようやく、「最終兵器」という現実的(でもリアリティがない)なものから、まさに「神」的なものへと昇華し、違和感が無くなる。
最初からこういう路線にしておけば良かったんじゃないだろうか?
(それだと日常生活パートが成り立たないし、エヴァになってしまう?)
いずれにせよ、「泣かそうと狙ってあらすじを作り、その後設定を後付けした」感が強く、周囲が言うほどの凄い作品とは思えなかったというのが正直な感想。
それでも一読の価値はあるので、読んで各自で判断して欲しい。
Posted by ブクログ
不器用な高校生カップルの青春物語。
一言で表すとすれば確かに青春物語と言えるだろう。実際に第一章はまさにじれったいカップルの話だ。お互い好き合ってはいるものの、相手に気を使いすぎて疲れてしまう。付き合うってどういうことか分からなくなっていくものの、これから二人で好きになっていこう...そんな平穏などこにでも転がっていそうなカップルの話だ。
第二章でタイトル最終兵器彼女が出てくる通り、じわじわと日常の平穏が蝕まれていく。意味深なモノローグから始まり、そのモノローグの意味を考えているうちに物語に引き込まれ、そして話の最後にモノローグの意味が明かされる。読み手に考えさせるというプロセスが挟まっているせいか、ぐいぐいと興味を引き寄せられた。
なぜちせなのか、日本はいったいどこと戦っているのか、わからないまま第三章に続いていく。兵器として成長していくちせの葛藤、それでも体が勝手に反応してしまうちせ。人を殺さない兵器がないとは名言だ。ほわほわしていてかわいらしくても彼女は兵器なのだ。どう接していいのか、ちせが何を望むのかわからないシュウも苦しむ。そして二人は駆け落ちをすることにしてエンディング。
優しいほわほわした絵なのに、やっていることは殺し合いという絵と物語のギャップも興味がそそられる作品だった。