あらすじ
人はなぜ、金に狂い、罪を犯すのか――。
ニュース記事で知人女性による監禁・傷害事件を知った花。
彼女たちと疑似家族のように暮らした20年前の記憶が甦る。
本屋大賞ノミネート。読売文学賞受賞作。
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Posted by ブクログ
発売当時話題となって気になっていた本作の文庫化。
読み始める前に想像していたマインドコントロールによる監禁事件みたいな題材とは異なる。ジェットコースターのような浮き沈みのなか奈落へ急降下という場面での上巻エンド。
では下巻へ。
Posted by ブクログ
初川上未映子だと思っていたけれど、2冊目。
読んでいる間中、柚木麻子の『BUTTER』の表紙を思い浮かべていた。
事件はなかなか起きないと思いながらもあっという間に読み終えたが、最後の火事になるところで理由も原因もわからないのに衝撃を受けた。あまりに衝撃だったのか、寝落ちしたら知り合いの家が火事になって知人が焼け出された夢を見た(笑)。
下巻を買ってくる。
p230
「だいたいのことは、ぜんぶ調子の問題だよ。理由とか、本当はどうとか、そういうの誰もいらないんだよ。調子に乗ってるやつといると、自分までうまくいってるように感じるだろ、気分がよくなって、ぜんぶうまくいってるように思える。みんなそれが好きなんだよ。だから調子にのってるやつに、人も金も、運も集まる。力をもつ。だからいちばん調子に乗ってるやつの言うことが、そのときいちばんただいいってことになるんだ」
p337
「おまえの人生どうなんだって訊かれたら、なんて答えられるんだろうって」
黄美子さんがわたしの顔を見て言った。
「誰に訊かれるの? 誰もそんなこと、訊かなくない?」
「訊かないかもしんないけど」
「じゃあ、いいじゃんか」
「自分が自分に、訊いてるのかもしんないけど」
「じゃあ、自分で自分に訊くの、やめればいいじゃんか」
Posted by ブクログ
15歳の出会いが主人公 花の運命を変えていく。
文化住宅に母と暮らしていた花。
飲み屋で働いていた母は殆ど家におらず
時々母の知り合いや友人がその文化住宅に泊まりに来ていた。
花が15の夏休みに吉川黄美子という女性が来ていて
その出会いが花の運命を変えることになる。
暮らしぶりから貧困生活だったので
お金に対する執着や家を出たいという思いがあった。
黄美子さんと共に、人生を変える覚悟を決めた花。
そこでの人との出会いは、ますます花のお金への執着を加速していく。
より所だった場所を失うまでの上巻。
こんなにもつらい現実があるのか。。。という感想。
何かを得ると なくしてしまう花の運命。。
そのタイミングで違う道に進めなかったのか…という疑問や、
それなりにお金を稼いでいたし、
身分を証明するモノもないからその道でしか働けなかったのだろうし
多くのお金を稼ぐにはその道しかなかったから。
しかし…
この先にどんな運命が待ち受けているのか…
下巻へと続く。
Posted by ブクログ
水商売で働く母をもつ主人公は、バイトで貯めたお金を母の彼氏に持ち逃げされたことをきっかけに、
スナックで出会った黄美子についていき、同居を始める。
未成年ながら、黄美子とスナックれもんを切り盛りし、うまく行っている中で母から連絡があり、200万円を貸して欲しいと。理由はいわゆるネズミ講にハマり、また癌にかかりヤミ金に手をだしてしまう。
18?才の主人公からみる世界の描き方がリアル。
すごく心理描写が丁寧なわけではないのに、想像できてしまう。
後編が気になる。
2026年1冊目
Posted by ブクログ
ニュース記事で知人女性による監禁・傷害事件を知った花。
彼女と二人の少女たちと疑似家族のように暮らしていた20年前軒を句が蘇る。
人はなぜ金に狂い、罪を犯すのか。
主人公の花が監禁事件のニュースが昔一緒に過ごした知人女性と知り、そこから回想シーンに入ります。
上巻では花の幼少期の苦しい時期から母の知り合いの黄美子と出会い人生が急展開していく場面です。
文化住宅と呼ばれる古い住居で水商売の母と二人暮らしをしている花だが建物の物珍しさや内気な性格もあり学生時代は暗い日々を送っていた。
母の水商売仲間が行き来する家で出会った黄美子と過ごした夏の日々が花にとっては輝かしい毎日だった。
しかしある日忽然と姿を消し、愕然とする花にバイトで稼いだお金を母の恋人に盗まれるという追い打ちをかけられボロボロになっていたところ、黄美子と再会する。
そこから物語は花にとっていい方向に動いていき、花の性格も比較的前向きになりプラスで考えられるようになる。
2人の女友達との出会いもありすべてが順調と思われた矢先にみんなの大切な場所が奪われる事態に…
上巻ではそこまで惹きつけられる場面はあまりなく、淡々と物語が進んでいく感じでした。
その中でも花の葛藤・成長が良く書かれていてもがき苦しみながらも目の前の幸せを逃さないように一生懸命働いている姿に哀れまではいかないけど、なんとも言えない気持ちになりました。
身分を証明できないってこんなにも底にいる生活になっているのか‥
そこから這い上がることも難しく、這い上がれたと思っていてもそれは小さい世界の中での話で結局は親と同じ道を辿っているだけ。
ただその中でもこの生活から抜け出す活力というのはすさまじく周りをも変えてしまうパワーというものは生きる力になるなと。
序章の部分の花のうじうじした性格をこの作者さんは描くのがうまいなと。
もやもやいらいらさせられてそれだけ物語に入り込んでいるんだろうけど、こうなんかすっきりしないいつも。
れもんの火事を経て、この疑似家族がどうやって解散し黄美子が逮捕されたのか下巻を楽しみにします。