あらすじ
ドラッカーが自らのマネジメント論を体系化した大著『マネジメント――課題、責任、実践』のエッセンスを、初心者向けに一冊にまとめた本格的入門書。本書は、マネジメントの仕事とは実践であり、成果を出すことであると明確に規定する。そして、そのためにマネジメントが果たすべき使命と役割、取り組むべき仕事、さらには中長期的に考えるべき戦略について、具体的に解説する。組織で働く人に、新しい目的意識と勇気を与える書。
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Posted by ブクログ
マネージャーに必要な資質は「真摯さ」。
組織の目的は凡人に非凡なことを行わせること。
天才はまれ。あてにできない。
成果を中心に考える。成果とは百発百中のことではない。
間違いや失敗をしない者を信用してはならない。
それは見せかけか、無難なことにしか手を付けない者。
トップマネジメントに必要な観点「考える人」「行動する人」「人間的な人」「表に立つ人」
多角化は万能薬ではない。
最高の業績をあげた企業は高度に集中化した単一市場ないしは単一技術の企業であり、最悪の業績をあげた企業もまた、それであった。
等々
Posted by ブクログ
おととしくらいに大流行したドラッカーの代表的な著作を読みました。
そう、あの『もしドラ』のドラッカーです。
野球部のマネージャーだったらってことですが、つまるとこ、この『マネジメント』を読んでみたら、
なんのことはない、たぶんマネーボールの実践ということになったのではないかなぁと想像しました。
組織の問題よりも、機会を重視する。
努力よりも、成果を重視する。
頭のよさよりも、真摯さを重視する。
印象に残ったものを羅列してみました。
これだけじゃ、なにも言葉の重さを感じないですが、
本書を読むと、ずしりと響いてきます。
そして、経営学ということなので、
冷徹な指南書かなぁと思っていましたが、
それがそれ、厳しいことは書いていますが、
ぽっと火がともったような温かさがところどころに感じられる。
そしてそこが、人間らしい。
ビジネス書に「人間第一」というようなことが書かれている。
そりゃ、成果を出せともドラッカーは言っているのですが、
成果を出すことで自己実現が得られるとしている。
人間活動を優先してこその経営なんですな。
読みながら、うちの店長の方針とか指図して言う言葉とかと照らし合わせてみたのです、
思い出せる範囲で。そうすると、けっこう当てはまる部分が多いのですよ。
目標管理と自己管理だとか、
失敗しない人間はごまかしている人間だ、だとか、いろいろと。
ドラッカーは言うのです。
優れている人間はよく失敗をすると。
ちょっと抜き書きしてみましょう。
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成果とは何かを理解しなければならない。成果とは百発百中のことではない。
百発百中は曲芸である。成果とは長期のものである。すなわち、まちがいや失敗をしない者を
信用してはならないということである。それは、見せかけか、無難なこと、下らないことにしか
手をつけない者である。成果とは打率である。弱みがないことを評価してはならない。
そのようなことでは、意欲を失わせ、士気を損なう。人は、優れているほど多くのまちがいをおかす。
優れているほど新しいことを試みる。
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うちの店長は読書がお好きらしいですし、
その立場もありますし、きっとこの『マネジメント』を精読しているのではないか、
やるなぁと思いました。
Posted by ブクログ
自分もいずれは組織をマネジメントする立場に立つことになるだろうし、今から視座を高く持っておきたいと思い。購入。
翻訳本にありがちだけど、おそらく著者の意図と異なることを書かないためなのか、簡単なことをやたらわかりにくい表現で書いているのが気になった。
あと、根拠がよくわからない記述が多々散見される。いちいち書いてたらキリがないかもしれないが、その部分こそ書いて欲しい。本当の理解につながらない。まぁ、ただ自分の知識不足なだけってところもあるけれども。
とはいえ、自分の仕事感に関して気づきを与えてくれるところも多々あった。
「働くことは重荷であるとともに本性である。呪いであるとともに祝福である。それは人格の延長である。自己実現である。自らを定義し、自らの価値を測り、自らの人間性を知るための手段である。」
ここに自分が働いている理由があるなと感じた。
「働きがいを与えるには、仕事そのものに責任を持たせなければならない。そのためには①生産的な仕事、②フィードバック情報、③継続学習が不可欠である。」
ここに自分が今仕事にないしてモヤモヤを感じている理由があると感じた。
「『われわれの事業は何か、何であるべきか』」これを組織全体が知っている必要がある。そしてそれに沿って事業を展開しなければならない。
組織の目的は、「人の強みを生産的にすること」
結局組織は人間から構成されるからこれは重要だなと思った。