【感想・ネタバレ】命みょうが 半次捕物控のレビュー

あらすじ

薬師様の門前で、町娘の尻をさわったとして番屋に連れ込まれた田舎侍。身元を明かさず、10日間だんまりを続ける男の身柄を半次が預かり、調べをはじめる。蟋蟀小三郎と名乗る、このめっぽう腕の立つ不遜な男は疫病神なのか。町娘の事件解決後も、小三郎の謎に迫る半次の身に、厄介事が次々と降りかかる。

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Posted by ブクログ

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目次
・蟋蟀小三郎の新手
・博多の帯
・切り落とされた腕
・関東の連れション
・命みょうが
・用人山川頼母の陰謀
・朧月夜血塗骨董
・世は太平、事もなし

解説を読んで短編集と知る。
ずっと長編だと思って読んでいた。
そのくらい、蟋蟀小三郎の物語としてストーリーが一貫していたのである。

最初は痴漢の冤罪で捕まった小三郎を半次が面倒見たのだが、世渡りが下手というか不器用というか、でも遠慮を知らない図々しさを持ち、惚れっぽくて、自分勝手で、どうしようもないやつであることがだんだんわかってくる。
世の中の裏も表も知っている半次が「殺すしかない」と思うほどの悪行三昧。
いやこれも冤罪なのか?

厄介なのはめっぽう剣の腕が立つということ。
小三郎に係わりあったすべての人が、彼を持て余しているのだけど、これがまた何故か憎めないというか…。
極悪人であることは間違いないのよ。
人間性も、ゲス。
でも、なぜかしら憎めない。
これはもうキャラクターの勝ちですな。

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2019年10月21日

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