【感想・ネタバレ】御当家七代お祟り申す 半次捕物控のレビュー

あらすじ

“いま宗桂(そうけい)先生”と評判の天才少年棋士の父親は、甲州浪人の武田新之丞(たけだしんのじょう)。亀戸天満宮で催された展観で、文人大名として知られた和州郡山の柳沢吉里公が菅丞相(かんしょうじょう)(菅原道真)の末裔からゆずり受けられたという御書を偽物と見抜いた。その後、父子は賊に襲われたが、返り討ちに。半次も命がけのシリーズ最高傑作。(講談社文庫)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

目次
・恨みを晴らす周到な追い込み
・灯心をむく姉と妹
・破落戸(ごろつき)兄弟愛の底力
・人相書の男と毒婦みち
・明神下料理茶屋恐怖の一突き
・侠女おまきの意地と度胸
・御当家七代お祟り申す
・命がけの仲裁

長編で始まったシリーズだが、短編8編で一つのストーリーを構成するようになり、安定したペースで読ませる作品になっていたのだけれど、今回はちょっと消化不良。
突然7代前の先祖の恨みを晴らす、と思い至った経緯も今一つ説得力に欠けるし、天才少年棋士である息子の設定が全然生かされないままで終わってしまった。
これは却って枠組みが枷になってしまったということなのではないだろうか。

ただ、なぶり殺しにされた先祖の恨みを晴らすため、1年に一回だけ命を狙う(そしてわざと外す)というのが面白かった。
そりゃあ、狙われた方はビビりまくるよね。
そしてそれが新たな犯罪を生むわけだから、半次が命がけで止めたことは全く正しい。

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2020年01月12日

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