【感想・ネタバレ】源氏物語 宇治の結び 上のレビュー

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Posted by ブクログ

この優柔不断男はどうにかなりませんかね。
大君に手を出さない年月がありすぎて本当にもうびっくりしました。

あさきゆめみしの薫くんはイケメン補正がかかっていたんですね…。

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2017年12月03日

Posted by ブクログ

源氏物語の最後の方、「宇治十帖」と呼ばれる若い世代の話を、荻原規子が編み直して現代語訳したもの。

陰鬱というか、うじうじというか、ややこしいというか、そういう話で有名なあたり。
ああでもない、こうでもないと右往左往する恋愛心理は、当時の時代相を映してもいるのでしょう。
ある意味では、意外と近代的でもありますね。

光源氏は、波乱の人生を表向きは栄華のうちに終えました。
薫の君(憧れをこめた通称)はその末っ子です。
じつは最後にめとった女三の宮(天皇の三女という意味の通称)が、柏木と不義の関係になってしまい、生まれたのが薫。
薫は薄々そのことに気づいて、誰にも言えない暗い秘密を抱え、まだ若く恵まれてもいるのに出家を思いつめたりする青年になっています。

匂宮(におうのみや)は、光源氏の娘・明石の姫君が天皇に嫁いで産んだ子、つまり光源氏の孫に当たります。
匂宮は登場したときは東宮(皇太子)でもない気楽な身分ですが、明るい性格と華やかな美貌で両親のお気に入り。
歳の近い薫の君に、無邪気ともいえるライバル意識を抱いています。
薫の君のほうがずっと落ち着いているのですが、やはり甘やかされた貴族のぼんぼんというところも(笑)

当時、天皇は生涯その地位にあるものではなく、皇族の間のいわば持ち回り。
弟や甥に十数年ぐらいで譲位する場合もあり、宮様(天皇の子)が何家族も存命したりするのがちょっとややこしい。

都から少し離れた宇治に隠れるように住んでいるのは、そういう皇族の後継争いから漏れた八の宮(前の天皇の八男)と、その娘二人、大君(おおいぎみ)と中君(なかのきみ)。
皇族でありながら忘れられた存在でしたが、薫の君はこの教養ある年上の男性・八の宮に惹かれ、交流するようになります。
八の宮も出家を望んでいるから気が合うのですが、娘二人のことが気になってそれも出来ないと嘆く。
へ~え‥
いえ、当時は、出家することで真に救われるという考えは奇異なことではなかったはず。
ただ、出家しないと決めたのなら、もう少し娘のことをなんとかしてやれば?と言いたくなりますが、まあ薫の君に頼もうとはするわけです。
ところが、そういう父に教育されて育った二人は結婚を望まず、とくに長女の大君は、頑なに薫の君を拒む。
さて?

当時の人は、どんな気持ちでこれを読んだのでしょうねえ。
貴族社会では、結婚は政治と直結、恋愛もそれに準ずるもので数もこなして当たり前。現代とは意味が違うと思います。
そこのところは~現代と同じに考えては気の毒かも。
とはいえ、恋愛感情そのものは意外なほど変わらないよう。社会通念としては最初の妻じゃなくても妻には違いなく、恥ではないんだけど~女心は違うのね。

皇族はやはり上つ方のごく一部ですから、読者が私ならどっちを選ぶ‥などと考えるのも、憧れのうち?
芸能スキャンダルみたいなものでセレブな人も悩むのねって思うのか‥
などと考えつつ読みました。

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2018年01月12日

Posted by ブクログ

荻原源氏の宇治十帖。
前作同様に、忠実に現代語訳をしつつ、荻原流に。

しかし、薫って、こんなにイラッとする感じだったかねえ。
平安という時代、社会だということを差し引いても、大君との遣り取りは、なんとも不快だった。結婚後の中の君に、未練がましく、しつこく付きまとっている姿もなんだかねえ。
全く、この時代の女性は大変だなあ。

下巻で少しは成長してくれると良いのだけれど。

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2017年08月30日

Posted by ブクログ

光源氏が去った後、匂の宮(今上と明石の姫君の子、三の宮)と薫(光源氏の正妻女三の宮と柏木の不義の子)がメインになる宇治十帖。上巻は、光源氏が須磨に落ちた時に春宮にされた所為で源氏の君が復権してから忘れ去られた八の宮と薫の交流と八の宮の娘二人。長女の大君が無くなって、八の宮の庶子で常陸介の継子娘の浮舟登場まで。昔は何度読んでも、誰の訳だろうが原文だろうが宇治十帖の薫のモタモタぶりと匂の宮の性格にイラっとしてしまってどもならんかったが、最近になってようやく最近イライラせずに読めるようになった。が、やっぱりあんまり好きではない。恋愛ドラマ好きな人なら実際宇治のほうが面白いんだろうとは思う。

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2017年06月19日

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