あらすじ
見晴らしの良い丘の上に建つ〈洋食屋オリオン〉。扉を開けると看板猫がお出迎え。この店の変わらぬ味は、客たちの思い出と結びついている。会ったことのない父親の葬儀に出た女性が、秘められた絆に気づくナポリタン。愛猫の介護をする主婦の、すり減っていく心をほっと温めるミートドリア。学校で居場所をなくした少年が、後悔とともに頬張る夏野菜のカレー。別れを経て、新しい一歩を踏み出す人々の揺れる心を丁寧に紡ぐ物語。
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Posted by ブクログ
読み終わった後にいい話だったと思って
しまいそうだったけど、いやいや父親よ、
いくら娘のことをずっと大事に思っていたと
言ったところでそもそも大前提がダメじゃん
と思った「はなむけのナポリタン」、
洋食屋オリオンの看板猫のネロが茶々に
話しかけるラストがよかった
「ミートドリアと星の声」、
同じ境遇にしてしまった蒼に助けられる
蓮太郎、その先からが少し大変だろうけど
オリオンがある限り大丈夫だと思えるように
なった「夏暁の野菜たっぷりカレー」、
そもそもクラスメイトや先生が最低ですね。
これは流石に人の言うことや考えている
ことを感じろよと思っちゃう話だった
「リスタートをつける桃のムースケーキ」、
なんだかんだ言っても長年住んだ
思い出の地はなかなか離れがたい
もんなんだと改めて気づかされた
「思い出の冷製かぼちゃスープ」。
美味しそうな料理と看板猫がいる
「丘の上の洋食屋オリオン」、たくさんの人の
心のよりどころになっている店の
お客さんたちの様々な人生模様、
さらっと読めてほんわりとする作品でした。