あらすじ
「戦争は女の顔をしていない」の著者で、ノーベル文学賞受賞者のスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチが執筆した魂のノンフィクションが遂にコミカライズ!原発事故という、当時未曾有の惨事に遭遇した人々の悲痛な願いと静謐な祈りを書き留めた日本人必読のノンフィクション、待望の第1巻。
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丁寧なマンガ化
この事故の対応でソ連崩壊、早まっただろうと聞いています。消防隊の人たちが消火活動をしなければ、もっと被害が拡大していましたので、そもそもの原子力発電所に無理があります。放射性廃物の管理もできないというのに、原子力ムラは極めて無責任なままです。
Posted by ブクログ
1986年のチェルノブイリの悲劇は1989年のソ連邦の開放、東西ドイツの統合。そしてEUの結成で過去となった。
あのお祭り騒ぎを覚えている一人として、どこの国の人間でも、誰であっても都合の悪い過去とは向き合いたくない、覚えていたくないのだと改めて思った。
特に当事者以外のほとんどの人間は。
魂を搾り出すような叫びに、広島も長崎も、福島ですら忘れている日本人を思う。
あの悲劇の場所が戦場になっている事を考える。
そしてプーチンがいつでも核兵器を使う準備があると言う言葉に、人は愚かでしかいられないのかと考えてしまう。
原作と出会い、コミカライズとなるまで、私は多くのことを忘れていた一人だったのだ。
そんな大事なことを思い出させてくれた一冊だった。
Posted by ブクログ
原作をノーベル賞受賞前に読んで「アウシュビッツと並ぶ非人間の極北」と読書メーターに感想を書いたが、冒頭の「放射能物質と化した夫(消防士)、それを愛しつづけ子を産んだ妻」が強烈で他の話忘れていた。
②事故疎開
③無警告で兵士を徴用
④此の古い家の玄関ドアは、死者が出るたびに外され遺体を載せて運ぶのが習わしだった。そして裏面に命日を記す。
⑤奇形児
マンガでは絵が抑えられそれほど悲惨な感じはしない。ただ愛という漢字が後ろ髪引かれる形象であるように愛する悲しみ苦しみ、出産の不安、奇形児を愛し続ける母性が胸に迫る/現地名チェルノビリ原発群はキーウの北方135㎞、国境北端にあり千数百万メガワットの(フクシマと同じく自領で使わない)巨大な電力を事故後も供給していた。