あらすじ
累計100万部突破の話題作、最新刊!
いつまでも同じ関係ではいられないのがこの世の中。
フジイの後輩の田中くん、同じく後輩の石川さん。
すっかりなじんだ彼や彼女の境遇にも、否応なく変化は生じ始めます。
だけどフジイは変わらない。ただ、そこにいる。恒星のように。
雑誌掲載時に話題となった「石川さんの恋」、
そして賛否両論を呼んだ新キャラクター「鈴木さん」の登場などなど
淡々と日常を描きつつ、その奥にある大きな起伏が描かれる最新刊です。
周囲からは、独身で友人もいなさそうな哀れな中年男性とみられている主人公のフジイ。一見、しがないサラリーマンのフジイですが、フジイはただフジイとして居るだけで、彼と関わった周囲の人間が勝手に救われていきます。
独り身、あるいは友達がいないということで、その人の「幸せ」は決まるのか? 周囲の空気を読んでコミュニケーションをとり、周りの人たちに好かれることを第一にした結果、本当の自分自身を見失ってはいないだろうか――? 周囲にさまざまな気付きを与えながらも、ただ淡々と過ごすフジイという存在に、ページをめくる手が止まらなくなります!
どことなく日常にむなしさを感じることがある人や、人間関係で悩んでいる人、孤独感がある人におすすめしたい作品です。
感情タグBEST3
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フジイ沼
今回も楽しく読みました。後半に登場する鈴木さんて、よくいそうなタイプの人だと思います。思ったことをそのまま口にするのは、大人だといらぬ敵を作りますね。
変わらないようで変わっていく
主人公は一般的に見れば冴えない人だけれど、わかる人には分かる良さを持っている。そんな彼の周りには、やはり自分に迷っている人たちが集まる。その彼ら彼女らの変化が面白い。