感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
人はそれを「一目惚れ」という。
人の感情の機微に疎くなってしまった、ゆえに細やかな観察でもって感情を読み取っていた彼が遭遇したのは、きっとそういうこと。
『龍に恋う』が和風なお話に対し、今回は固有名詞を変えつつも、厳格な階級社会に燻んだ空、妖精とくれば勿論。
つまりは、イギリスをモチーフにした物語で、作者さまの作風の広さに驚いた。
有名な妖精の蘊蓄話も楽しかったし、アンティークとして登場する小物類が個人的に初耳な物が多く、新鮮味もあり、画像検索しながら読むのも楽しかった。
妖精のいたずらを思わせる事件はありつつも、基本的には現実的な解釈ができる話ばかり。
但し、アルヴィンが抱えている問題は別である。
前述の感情が分からなくなった件もあるが、ラスト付近で発覚する「祝福」は完全にファンタジーのそれである。
つまり、現実的な解釈が通じない部分もあり、それがまたイギリス的である(個人的感覚)
主人公のローザも謎が多い。
階級にそぐわない上品な言葉遣いに振る舞い。
目に宿る不思議な色。
イギリスモチーフなので、チェンジリングを疑ったが、そうではなさそう。
彼女の身の上は作中で多少明かされるが、全ては明かされないため、好きに解釈できそう。
今後シリーズが続くのであれば、アルヴィンが遭遇した件も含めて、彼女の血筋も明らかになるかもしれない。
そうなるなら、楽しみである。
というか、なって欲しいと思えるお話だった。
Posted by ブクログ
内向的なヒロインがヒーローと出会って芯の強い女の子になっていくのが印象的でした。ヒロインはブラウニーと呼ばれていて冴えない子なのかと思ってたけど、本当はそうでもなかったんですね。これからヒロインが自信をつけていって欲しいです。後、靴磨きの少年と貴族の奥さんの話が良かったです。続きが読めたらなって祈ってます。