あらすじ
「あなたは精神病患者を差別しますか・・・・・・?」
斉藤の次の研修先は、精神科。そこで待ち受けていたものは、過酷な現場だけではなかった。「怖い」「気味が悪い」「何を考えているかわからない」「近寄ると危ない」、そして「野放しにしておくと犯罪を犯す・・・・・・」
世間からの差別のまなざしを目の当たりにした斉藤に、さらなる追い討ちがかけられる。
「斉藤先生・・・・・・誰が精神病患者を差別しているか教えてあげましょうか・・・・・君です」
精神科の現場を、医療とマスコミの双方から大胆に描いた緊迫の精神科研修編、始動!
【目次】
第80話 密告の始まり
第81話 宣戦布告
第82話 脱出!
第83話 待った女、待つ男
第84話 罪状「無意識」
第85話 無駄だよ、耳をふさいでも
第86話 スイッチオン
第87話 汚名
第88話 ごくありがちな主張
第89話 新聞の作法
第90話 商売と理想
ブラックジャックによろしく 佐藤秀峰
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同情心と差別感情
一部ご紹介します。
・「精神障害というのは、人と交わる事の障害なんです」
・「私、気づいちゃった。先生、かわいそうな人が好きなんでしょう?障害があって親に受け入れてもらえない赤ちゃんとか、癌で治る見込みがなくて苦しんでいる人とか、先生、かわいそうな人が好きなだけなんでしょ。
…私、かわいそうだよ。好きな人がいるんだけど、その人、私のことなんか好きじゃないの。付き合っている人がいるのに、その人は私と向き合ってくれないの。先生、私、かわいそうだよ。
…ちゃんと見てよ、私のことちゃんと見てよ!」
・「先生、あなたは患者をかわいそうな人たちだと思っているんじゃないんですか?弱くてかわいそうな患者たちを、正義の味方である自分が守ってあげている、と。その感覚こそが差別と呼ばれているものなんですよ。
差別とは、誰かを蔑む事だけを言うのではありません。あなたは患者を守ろうとしている。これもある意味差別です。
つまり、あなたは患者を自分より弱い人間だと思っている。偽善ですよ。患者を差別しているのは、あなたです」
「…っ。じゃあ、あなたのように、他人に気を使わないのが正しいっていうんですか!」