あらすじ
1946年、侵略国「ショルゴール」に同化された日本で、異形の日本人「クロ」のたった一人の反撃戦は続く。一方、赤い眼の少女「沙羅」は、暴徒と化したショルゴール人たちの襲撃をかわし、沙羅を奴隷としていた少女「エレノア」を守りながら共に逃走する。そこへ沙羅殺害に執するエレノアの忠臣「ゼノ」が現れ――!?
...続きを読む
「このマンガがすごい!2013」オトコ編で第2位に輝いた『ハイスコアガール』の押切蓮介先生の最新作が配信開始です!!
『焔の眼』は日本が戦争に負け、戦勝国ショルゴールに隷従していく中で、圧倒的な強さを誇るクロと、クロと出会った少女が生き抜いていく物語。
フィクションと分かりながらも、ショルゴール人による日本人へのあまりに残酷なシーンには、過去の歴史で人間が犯してきた過ちもフラッシュバックしてしまいました。しかし、そんな冷徹で残酷なシーンの積み重ねで陰鬱な気持ちになりそうな所にやってくるクロと少女の迫力が『焔の眼』の一番の見所!!
戦闘シーンは決して爽快ではないし、格好良くもないけれど、とにかくスゲーので読んでください。「息を呑む」とはこのことです。今後の展開にも期待大!!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
生きる理由があるのなら這いつくばってでも生き抜く。生きる強さを沙羅は見せてくれます。
生の一部と思わせてくれる生き方。ただ獣の如く貪欲に武を極めるクロ。その貪欲さは沙羅にとって生の一部となっているのが二人の絆を感じさせてくれます。何かを諦めて生きるのは案外簡単である。だからこそそれに抗う生き方をするのは辛く険しいものということは人間生きていれば大体感じられます。クロは正にその険しい道を笑いながらただ強く踏みしめて進んでいく姿を見せつけています。そこに憧れるゼノの気持ちもわかってしまいますよ。あんな生き方できたら本当にかっこいいですもん。自分の生きる意味にしたいほどの生き方ってまだ現実世界では体験したことないけどクロみたいに快活に生きられたらすごいスカッとするだろうな。
しかし、そんな神髄を極めし男も兇弾に撃たれてしまうなんて悲しすぎます。ここからどう1巻の冒頭に紡がれるのか、クロを失った沙羅を含めて最終巻である次巻を楽しみに待ちたいです。