あらすじ
香港映画史上No.1ヒットとなった「トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦」待望の原作刊行!
1988年、香港。黒社会でその名を知られる義に厚い青年・陳洛軍(チャン・ロッグワン)は、香港を牛耳る大ボスから突然命を狙われた。舎弟たちを傷つけられ、母親を殺された洛軍は、復讐を誓って九龍城砦に足を踏み入れる。そこは大ボスも手を出そうとしない〈龍城幇〉の頭目・龍捲風(ロンギュンフォン)が支配する地だった──。彼はそこで黒社会に生きる信一(ソンヤッ)、十二少(サップイー)らと絆を深め、大ボスの打倒に向けて動き出す! 映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』原作。*「幇」の字は正しくは封に白に巾
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Posted by ブクログ
哎呀!!好好玩!!
こちらの本、今年の2月に映画館で見て面白くってぇ。原作の日本語訳に大喜びで手を出した次第。映画「トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦」の原作本です。
あとがきで作者の余兒(ユー・イー)さんが書いていたのですが、映画を見た熱心な日本人ファンの方は日本語訳の本が出る前から原書を翻訳機を使って熱心に読んでらした方が多くいたとか。すごい熱量のファンの方たちだぁ。
この映画、登場人物が多く、揃いも揃ってキャラが濃く、映画を見た人によってハマるキャラが違うんですよね。私はルイス・クーの演じた龍捲風(ロンギュンフォン)にずっと痺れていました!九龍城砦を統括する人徳溢れた龍兄貴!
ただ、本を読みだすと、初っ端から映画と全く違うので困惑。
手に取る前から、原作は映画と全然違うという噂は聞いてたんだけれど、設定のみならず、キャラも映画と原作じゃ全然違ってて本当にびっくりしました。映画の信一(ソンヤッ)も器用なタイプではあったけどそんな喋るタイプじゃなかったよね?とか、四仔(セイジャイ)の医者設定が原作には無いんだー……とか、飯屋の店主の阿七(アチャッ)がさー……とか。多分、この調子でやってると百物語どころか千夜一夜物語になりそうなので、この辺でやめます。原作から映画にするにあたり、ありとあらゆることが組み替えられていました。
主人公の陳洛軍(チャン・ロッグワン)も映画にあった「陰」が原作には無い!
映画に出てこない原作キャラが何人かいて、そうしたキャラと主人公のロマンス要素がガッツリあるから「誰よ。その女。」状態でした。
読んだ人の中にはあまりにも映画と違っていることがかなりショックだった方もいたみたいですね。私が映画で好きだった龍兄貴は一番映画と原作でキャラの差が無かったように思います。映画の王九(ウォンガウ)ファンの方は大丈夫だったのかなぁ……(別人みたいでしたね?)
私の一番思い入れのあった龍兄貴のキャラ造形が原作と映画で一番差が無かった、というのもデカかったのかもしれないのですが、私は原作をすごく面白く読みました。映画は惜しみないアクションが連続する派手な映画だと思っていたけれど、原作は人間が演じないので、限界が無く、もっと飛び抜けるようなアクションが連続していました。作者の余兒さんは日本の少年漫画が好きだそうです。スラムダンク、ドラゴンボール、ワンピース、明日のジョー、ジョジョといった要素が中国任侠スタイルにいっぱい詰め込んでありました。「読んでいる間ずっとハイテンションで味の濃いものを食わせてもらえる。わんこそばスタイルで。」という感じです。これ、全然個人的な感覚で書いているんですけど、原書は中国語だから紙面は全部漢字なんですよね?わぁ。目に迫る。きっとすごい強い漢字が列挙してあるに違いないなぁ……。
初っ端からずっと「ケレン味しかないのか」という書き方をしていて恐縮です。でも、「そうはならんやろ」な展開が満載でありながら、登場人物たちの会話は軽快で活き活きしてて、九龍城砦の賑やかな感じはちゃんと伝わってくるんですよね。
私、歴史は全然ダメな人間だけど、この本も、その映画も、ストーリーを楽しんでいたら自然と「時代感」を感じることができて、言うほど軽くない読後感がありました。
これも作者のあとがきに書いてあったのですが、この本を映画化するとしたら、九龍城砦のリアルな再現ができないなら実写化しないつもりだったらしくて。
人が拳で数メートル飛ぶようなストーリーだけれど、背景と時代感のリアリティに対してちゃんと力を注いでいるから、ぶっ飛んだ拳法の使い手でもちゃんと「生活感」をまとっている。
本から実写に移行するに至って、本の登場人物たちをもう少し規格内の「人間」に収めないと、この「実在感」を消しちゃうから……ということであれば、この大改造も納得できるような気がします。
こんな人間離れした黒社会があってたまるか!というストーリーですが、1980年代、香港に確かに「九龍城砦」というものがあって、そこで沢山の人々が生活していた、という今は無い時代を感じることができる作品でした。
九龍城砦Ⅰは九龍城砦が撤去される目前の話になっていますがⅡは過去編になり、より九龍城砦の歴史を書き込んだ作品になっているそうです。次の巻も読まなくちゃ。
手触りのある文化を作品に落とし込めるのはそれぞれの文化圏に属した人が書くからこそですね。
これからもお互いの文化に敬意を払い、尊重し合い、交流し続けられる社会であることを心から望みます。原作を読んで、これは日本に暮らしている人間には書くことは難しい物語だと改めて感じました。
ああ!!おもしろかった!!
Posted by ブクログ
サッサッサッサッ
サモハンキンポーでてたぁー!!
すごいよっサモハン
体格とか年齢を忘れてしまうぐらい、アクションがキレッキレッだった。
レジェンドじゃなかった、現役だったー!
「トワイライト・ウォリアーズ -決戦!九龍城砦」
香港アクション映画好きにはたまらん作品。
主役の洛軍とその仲間4人の熱すぎるブラザーフッドに、過去自分を助けてくれたボスへの忠義。
もぉぉぉ、たまらんかった。
あのアクロバティックでスピーディーな闘い
窓を破って吹っ飛ばされていくあの派手な魅せ方。敵が日本刀を歯で噛み切っちゃったり、もう色々サイコォー!
正直、最初の30分ぐらいは、人間関係やら背景にちょっと迷ったけれど、そこを超えてからの没入感がすごいっ
もぅ、「たまらん」と「サイコォー!」しか言葉が出てこない。
あの4人のブラザーフッドと息のあったアクション、映画館でもう一回観たいなぁ(´∀`*)
Posted by ブクログ
陳洛軍が、初めから裏社会にいるし、恋もしてる!!
映画とだいぶ違うじゃあないか!!
ということは…2度美味しいということですからね、本当にありがたいですね。
ちなみに読み口は結構ライトで、漫画的な小説ですから、中学生くらいから読めます。
Posted by ブクログ
魁男塾(古い!)といろいろな義兄弟物を混ぜてごった煮にし、美味しいところだけ取り出したような物語。強い者は戦って強い者と契りを結び、より強くなって行く。荒唐無稽だが、勢いに引っ張られて読み進めてしまった。映画についてはタイトルぐらいは聞いたことがあるが、全くのノー知識。ソフトカバーなのに、天・地・小口がポケミスのごとく色づけされていて、装丁として雰囲気を良く伝えている。間もなく続編が出るようだが、これは読むしかないでしょう。
Posted by ブクログ
渋谷に香港を模した店がオープンし、その店の内装を手がけたのがこの本を原作とする映画の美術スタッフというニュースから興味を持ったのだが、イマイチだった。劇画的な小説なのだが話が浅い。香港語からの翻訳のせいなのかもしれないが、言語や登場人物の思考のロジックも意味不明。購入したので最後まで読んだが、次回作を読む気はない。
———
追記①
香港のデモ運動を描いたカレン・チャンの本を読み始めた。英国から中国に香港が返還され、時を経て強まる中国共産党の支配に対する市民の抵抗運動が激化するのは2014年。
対して、この本が描く香港は返還前の九龍城砦。英国の体制下というシェルターに包まれていた時代の物語。
なんてことに気がついて、次回作も読んでみようかな、という気になった。
Posted by ブクログ
プロローグ
映画『トワイライトウォーリアーズ』の原作
この映画は、今年の、いやここ10年で最高の作品だ
以前から九龍城砦に興味があったのと、
往年のサモ・ハン・キンポーが出演してるとの
ことで、ほんの軽い気持ちで鑑賞しに行った
不覚だった、もう完全に気を抜いていた
こんなにも映画で魂が打ち震えたのは
いつ以来だろうか
エンドロールが終わり、場内が暗闇から
薄明かりに転じてもなお、立ち上がれない己に
十数年ぶりの興奮を確信した!
本章
『九龍城砦1 囲城』★4.5
チョー個人的趣味な1冊!
映画版とは異なるが、原作も素晴らしい
時は80年代香港の九龍城砦
中国返還前の香港だ
麻薬、風俗、人身売買、賭場と荒れ狂う
九龍城砦で主人公を中心に繰り広げられる
友情・人情・任侠活劇
愛、友情、義侠、宿敵との闘いといった
少年ジャンプもビックリなてんこ盛りの
漫画!?小説!
老若男女問わず、本屋に急ぐべし〰
原作もいいけど、映画もね!
エピローグ
本映画は、香港映画史上歴代興行収入1位を
獲得し、日本においてもこの手の映画にしては、
異例の大ヒットを記録し、上映日数の延長を
良い意味で余儀なくされたほどだ
恥ずかしながら、間髪入れずに2度目の鑑賞を
映画館でしてしまったほどだ
人生初である
勿論、好きな映画を映画館以外で鑑賞するのことは
何度もあるが
気づくと、雑踏の中で、一人立ちすくんでいた
通りを行き交う人々は、我関せず通り過ぎていく
新宿摩天楼の先に垣間見たように思えた九龍城砦は
真か幻なのか!
完
Posted by ブクログ
映画と全然違うがこれはこれで面白かった
てか少年ジャンプ的
超有名漫画キャラとか80年代思春期男子には
必ず刺さる映画テーマ曲とか胸熱展開多数
あの4人の絆はサイコーだけど
より十二少が好きになった
Posted by ブクログ
初版の凝った装丁やタイトルで勝手に重厚な話と思い込んでいましたが、言ってしまうとこれは多分ラノベです。すぐ読み終わります。
実写映画が好きだったので購入しました。映画と原作はかなり違うという事は分かっていましたし、コミカライズ版のイラストも先に見てたので何となく若者向けなのかと予想はしてましたが、原作小説もとにかくマンガをそのまま書籍にしたような感じです。
登場人物は魅力的ですが展開が本当にマンガ読んでるようなスピード感でした。
好きな映画の原作であることと、キャラクターの良さ(本当に映画とまるで設定が違うのですが、読むと「確かにここからあの魅力的な映画が作られたのだな」と納得できる何かを感じました)、メチャクチャな展開なのに何故か読み返したくなる気持ちもあるので星3にしました(可能であれば星2.5にしたい)が、純粋に本の内容としては星2が妥当かなと思いました。
Posted by ブクログ
ジャンプの漫画のネタ本みたいだった
この小説から、あの映画の脚本書いた人が凄い
いいとこだけ切り取って作っただなあと思った
次の話が著者的に最高傑作らしいのだが、読むかなあ