あらすじ
掟破りの推理法で真相を解明する水平思考──ラテラル・シンキングに天性の才を発揮する浅倉絢奈、22歳。新人ツアーコンダクターとして国内外を飛びまわる彼女は、旅先で発生するトラブルから難事件まで、予想もつかない手段で瞬時に解決する。中卒だった彼女は如何にして閃きの小悪魔と化したのか? 鑑定家の凜田莉子、『週刊角川』の小笠原らとともに挑む知の冒険、ここに開幕。人の死なないミステリ最高峰、αシリーズ第1弾!
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Posted by ブクログ
特等添乗員αシリーズ第一弾。
推理劇・短編集で登場した浅倉絢奈がどのようにして水平思考:ラテラル・シンキングを手にしていったのかがわかる本。劣等生としてスタートしたところは莉子と同じであるが、恋仲になるタイミング・家庭環境・師匠となる人物との関係性・個人事業主か会社勤めか...など対比が多くあり対照的で面白いと思った。莉子と一緒に謎を解いてはいるものの主人公である絢奈の活躍を崩さずメインがキチンと目立っていてとても面白かった。そしてこの忌避されがちであったこの思考法を教授した能登、それを個性として認めた莉子、そしてそんな彼女の才能を見いだした那沖と1つでもかけてしまうと彼女の才能が開花しなかったと思う。そういう意味で彼女のスタートとしては完璧だと感じた。これからも彼女の活躍を追っていきたいと思う。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
浅倉絢奈:花澤香菜
壱条那沖:小野賢章
能登廈人:銀河万丈
儒瀬樹里:種崎敦美
浅倉乃愛:悠木碧
泉谷:若本規夫
香坂隆司:林勇
黒須修平:てらそままさき
倉橋洸輝:速水奨
凜田莉子:佐藤聡美
小笠原悠人:寺島拓篤
葉山翔太:中村悠一
Posted by ブクログ
万能鑑定士のスピンオフ。
向こうの主人公の莉子がおっとりしている性格であるため、
浅倉絢奈の性格についていくのが難しかったし、自己中な主人公だとも感じた。
ところが、不思議な事に、物語が進んでいくうちに彼女の魅力が溢れてきた。
普段は適当そうにしているが、内面の繊細さは実にみずみずしい。
彼女は才能を肯定してもらえなかったが、彼との出会いで変化した。ある意味シンデレラストーリーかもしれない。
Posted by ブクログ
浅倉絢奈が如何にして特等添乗員となったかが描かれる。ラテラルシンキングでの問題解決にはやや偶然の産物的な要素もあるが、あまり細かい事は考えずに絢奈のキャラクターや万能鑑定士シリーズとのコラボを楽しんでいければよいのだと思う。
別シリーズでありながらしっかりお互いの良さを損なわずにコラボしているので絢奈と莉子の絡みは今後も興味をひく作品である。
Posted by ブクログ
購入本。
シリーズの一冊目。特等添乗員αこと、朝倉絢奈の登場から、特等添乗員になるまでの話。万能鑑定士Qの莉子ちゃんも出てきて、一緒に事件を解決する。毎度のことながら、小ネタがたくさん入っていて、勉強になる。
Posted by ブクログ
〇 評価
サプライズ ★☆☆☆☆
熱中度 ★★★☆☆
インパクト ★★★☆☆
キャラクター ★★★★☆
読後感 ★★★★☆
希少価値 ★☆☆☆☆
総合評価 ★★★☆☆
万能鑑定士Qシリーズの番外編的作品。この作品では、浅倉絢奈と壱条那沖の出会いと、かつて壱条那沖の家庭教師であり、現在は運転手をしている能登厦人から絢奈がラテラルシンキングの教育を受けるシーンなどが描かれる。
凜田莉子も落ちこぼれだったが、浅倉絢奈も落ちこぼれという設定。中卒で引きこもりでニート。CAで優等生の姉がいて、母親からも姉ばかりひいきされており、姉もその立場に甘んじているという環境。
偶然、壱条那沖と出会い、ラテラルシンキングの才能があると見抜かれ、能登厦人の教育を受ける。この能登厦人という人物のキャラクターが秀逸。絢奈を見事に教育する。
ラテラル・シンキングは水平思考とも訳されるが、ラテラル・シンキングの一環として、「頭の体操」のようなとんちが効いた問題が、問題そのものとして出されたり、エピソードとして紹介されるなどしている。
既に人気シリーズだった「万能鑑定士Q」シリーズのスピンオフ的位置付けとして、凜田莉子、小笠原悠斗、葉山警部補などが登場する。これらの人物と壱条が絡み、その中で浅倉絢奈が急成長していく。展開の速さは、万能鑑定士Qの推理劇1に近い。
メインとなる謎は、レヴィアタンという観光業界に住み着く詐欺師との対決。タヒチのコランティーヌ島で凜田莉子がピンチに陥り、浅倉絢奈がラテラル・シンキングでそのピンチを回避するというオチ。
全体的に見て「よくできた話」という印象。謎に深みはないが、キャラクターが生き生きしており、十分楽しめる。軽いノリの作品だが、最後まで一気によめるエンターテイメントの教科書のような作品。欠点としては、万能鑑定士Qシリーズの登場人物を出していることもあるが、オリジナリティの薄さ。1作目からして既にマンネリ感が出るほど、万能鑑定士Qシリーズと同じテイストである。総合評価としては★3だろう。
〇 メモ
厚生労働省の若きプリンス「壱条那沖」の失態。ニコノヤという食品会社がウガンダから黄色に熟したバナナを安く買っていると考え、ある倉庫をがさ入れするが空振りに終わる。この失態で、壱条は厚生労働省から観光庁へ異動する。
浅倉絢奈と壱条那沖の出会い。株式会社クオンタムという添乗員派遣会社の採用試験に挑戦していた絢奈と視察に来ていた壱条が偶然に出会う。バーで酔っ払っている絢奈に再会した壱条は、絢奈の言葉からニコノヤがバナナを隠していた倉庫の場所を突き止める。壱条は自分の家庭教師だった能登厦人に、絢奈にラテラルシンキングの教育を施すように依頼する。
絢奈はラテラルシンキングの才能を発揮し、骨董品泥棒は、売り主が売ってしまった偽物と本物をすり替えたという真相などを解明する。また、壱条が海上保安庁から相談を受けたフェリーに乗り込んだ未成年の謎(フェリーの乗組員と友達になり、乗組員がその少女に変装していた)を解明する。
絢奈は、能登の勉強の効果があって、株式会社クオンタムの採用試験に受かる。国内だけでなく国外の添乗員の資格も取り、イギリスのドーヴァーでは凜田莉子と小笠原悠斗と出会う。
絢奈と儒瀬樹里は旅行会社ヴェルデに派遣される。その会社で詐欺に合う。その詐欺を絢奈が暴く。詐欺は集団でされており、リーダーはレヴィアタンという人物。
些細な誤解から絢奈と壱条にトラブルが生じる。壱条は絢奈の家に行き、絢奈に告白をして連れ戻す。
莉子と絢奈は、レヴィアタンがいるというタヒチのコランティーヌ島に向かう。コランティーヌ島では莉子が罠にあい、聖母像を壊した犯人にされそうになる。絢奈は機転によりレヴィアタンの正体を暴く。
絢奈は株式会社クオンタムの社長から「特等添乗員α」と命名される。
最後はロシア連邦議会の議員ら17人のツアーに同行し、姿を消したスタニスラーフ・アスラモフを絢奈が発見するというシーン
Posted by ブクログ
知識とロジカル・シンキングの莉子とは異なる思考法で事件を解決していく新ヒロイン・絢奈。閃きとラテラル・シンキング。昔流行った『頭の体操』を思い出したし、電球の問題はマイクロソフトの入社試験で出た問題じゃなかったかな。最後に詐欺師たちを自白させたやり方は面白かった。
Posted by ブクログ
「浅倉絢奈」=「凜田莉子」
「壱条那沖」=「小笠原悠斗」
「能登厦人」=「瀬戸内陸」
とりあえず、
「能登厦人」さんに師事するにはどうしたらいいですか?
Qとはまったく違うので、
別物として読まれたほうが良いかな?
個人的には「α」の方が好きかも?!
キャラが「α」の方がたってるからね。