【感想・ネタバレ】神変 関ヶ原1 秀頼夭折、秀吉狂乱のレビュー

あらすじ

慶長3年。豊臣秀頼が急死。混迷する跡目争いのなか跡継ぎに決まったのは、北の政所の兄、木下家定の養子、木下勝俊だった。若き聡明な勝俊が、真田信繁らとともに、徳川の天下簒奪から豊臣家を守るために立ち上がる。ここに天下を二分する戦いが始まった!!

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Posted by ブクログ

 秀吉の跡取りとなった木下勝俊と徳川家康が対決するというもの。この木下勝俊という人物が面白い。一応は秀吉の甥であるものの武人ではなく歌人であり、政はもちろん戦とも無縁の人生を歩んできたにも関わらず跡取りとして祭り上げられてしまう。そして本作の家康は圧倒的な強さと狡猾さを持ちあわせており、戦の素人である勝俊が勝てるわけはないのだが「和歌」の力で味方を増やすという不思議な事をしてのける。それにより東西軍が拮抗するという奇妙な展開になっている。これだけを見ればかなり無茶な内容であると思うかもしれないが、西軍は勝俊は政がよくわからないが故に結果として適材適所な人員配置を行い、和を以って事に当っているのに対し、東軍は家康一人だけが突出して強力で、他者の意見を受入れない独裁体制とすることで一定の説得力を持たせるとともに、力のバランスもとれている。

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2013年06月03日

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