あらすじ
昭和二十年八月十五日。第二次世界大戦の敗北は人々に大きな衝撃をもたらした。帝都は瓦礫の都市と化し、復興は困難な状況に陥っていた。しかも帝都を守護していた英霊の銅像の封印が解け、地霊や怨霊が跳梁跋扈し始める。そのさなか、“屍解”という仙術を駆り、不老不死の肉体を得た魔人・加藤保憲が再び日本へと舞い戻ってきた。いまだ覚醒せぬ“将門”の霊を地上に招喚するために――。カタストロフィ・ノベル戦後篇、堂々の開幕。
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Posted by ブクログ
この巻は第二次世界大戦末期から戦後の帝都(東京)を描いた「大東亜篇」と「不死鳥篇」でした。
加藤さんがなんで帝都を滅ぼしたいかが、前巻あたりではやっていることのデカさの割には不明確だったんだけど、今回はそれなりに加藤さんご本人が語るシーンがありました。
単にそういう「血」だからみたい。
千年以上昔にヤマトに滅ぼされた葛城の「まつろわぬ民」の末裔だからってことみたい。
葛城でこれなら、出雲はどうなるんだ?!
出雲の神さまと葛城の神さまは鏡の表と裏ってことを当然の前提にしているのかな?
嫌いな系統の話じゃないんだけど、やっぱり登場人物の誰にも共感できないんだよね~。
だから、読んでいて感情がそれほど揺さぶられない。
あの話はどうなったの?
……って感じで、どんどん場面転換しちゃうから、まぁとりあえず先へ進もうって思います。
この巻で辰宮家の由佳理さんも亡くなって、実の兄と妹の恋愛は、地上ではNGだったけど天上でしっかり結ばれましたってことになっていました。
ふぅ~ん。
モテないお兄ちゃんに好かれちゃった依童要素の強い妹(自己の感情よりも他者の強い気に心が引きずられるタイプ)は、これで本当に幸せなのかねぇ…。