【感想・ネタバレ】疾走(下)のレビュー

あらすじ

誰か一緒に生きてください――。犯罪者の弟としてクラスで孤立を深め、やがて一家離散の憂き目にあったシュウジは、故郷を出て、ひとり東京へ向かうことを決意。途中に立ち寄った大阪で地獄のようなときを過ごす。孤独、祈り、暴力、セックス、聖書、殺人――。人とつながりたい……。ただそれだけを胸に煉獄の道のりを懸命に走りつづけた少年の軌跡。比類なき感動のクライマックスが待ち受ける現代の黙示録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

評価が星6つあったら6つけてた
こんなに揺さぶられる物語はないと思う

人は強そうに見えて、実は弱い
弱いからつながろうとするし、
つながるから傷つくこともある
絶望に飲まれても前に進めば
必ずどこかに希望があるのが生きるということではなかろうか

なんて思いながら読んでいたら、
救いのない物語と言われていると知り驚いたけど
そんなことはないと思うし少なくとも自分は救われた

絶対にまた読む

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2025年04月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

めちゃくちゃ面白くて、救いがなくて…でも本当に熱中して読んだ。色々なエグい話が詰め込まれていて…気づいたら朝だったのを覚えている。ここまで刺激になった本があると、他の本が物足りなくなりそうなくらい。

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2024年07月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シュウジの運命が悲しい結末で泣けた。途中で気づいたこの本の話し手の神父さんの言葉と手紙が、残酷なストーリーと対照的に温かかった。

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2023年06月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

つらい展開ばかりだったけど読むことを止められない、そんな物語。
救いなしを好む私でも読んでいる最中、どうかシュウジは救われてくれ…と。
自分は孤独で孤立、人とつながりたい…と願っていた少年。ひとりで駆け抜けていってしまったけどちゃんと人とつながっていたと思う。

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2025年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ずっと暗い描写が続く。読むのが辛くなることもあるが手が止まらない。
報われて欲しいと祈りながら読んだ。読後は寂しい。
家族の愛と適切な教育がいかに大事か。

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2024年12月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

駆け抜けて、最後苦くてあったかい余韻を残してった。重松さん、やっぱ好き。

シュウジはずっと「ひとり」だと自分を思ってたと思うけど、私はシュウジの人生を外野からのぞいていて、色んな人を救ってたし救われてたと思うよ。
アカネに子どもっていう生きがいを与えて、エリも救って...逆にアカネに救われて、エリを生き甲斐にして、神父に見守られ、みゆきに助けられ...「ひとり」同志支え合って生きていたと思う。本当に「ひとり」なんてこと、ありえないんだと思う。

ずっと語り手が誰か気になってた。そっかーー、まぁそうしかないかぁ、最後に少しでも救われてよかった。

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2023年12月31日

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ネタバレ

つまらないかどうかはわからない。ただ、寂しそうな酒の飲み方だとは思う。

強くて賢くて優しいひとはいいけど、弱くて愚かで優しいっていうのは、最悪だと思う。

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2022年10月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シュウジはどこで間違えたんだろうか。ほとんど出会わなければ良い奴らと出会っている。アカネだろうか。しかし出会わなければこんなに曇りきった人生を歩まなかっただろう。できればシュウイチみたいに壊れてほしくはなかったけど新田が壊しちゃったのかな。何がシュウジにとって良くないことの始まりだったのかは、読み手によって意見が変わるのかな?様々な解釈のできる話で良かった。語り手が神父だったことよりもシュウジの人生を考えてしまう。

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2025年06月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

重松清といえば小学生向けの小説というイメージだったのだけど、こういうものも書いていたんだ、、、
ことばが立っているような書きっぷりはさすが。ただ、そのせいかドロドロしたものを描いてもドロドロした感じがしなかった。

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2024年04月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

物語がどう終わるのかなぁと思ってたらこう終わったか……。重松清さんは割と「家族の再生」がテーマになることが多いと思うのでラストは意外といえば意外なかんじ。でもまぁ主人公が死んだというだけで、その後に続くものは描かれてるんだけど。
圧倒的な「一人」の人生を最後まで書き切った怪作だった。「一人」と「一人」が一緒に歩み出せたところで、終わってしまったけど。語り部はずっと宮原(弟)の方だと思ってたけど、神父の方だったんだね。終盤、語り部が誰か分かって、神父の人格が出てくることで物語が二重になり、二重のまま進んで、最後には生きている神父だけが残る。この構成すごいなと思った。


⚫︎あらすじ
「どうして、にんげんは死ぬの?」
舌足らずなおまえの声が言う「にんげん」は、漢字の「人間」とも片仮名の「ニンゲン」とも違って、
とてもやわらかだった。そのくせ「死ぬ」は輪郭がくっきりとして、おとなが言う「死ぬ」のような照れやごまかしなどいっさいなく、
まっすぐに、耳なのか胸なのか、とにかくまっすぐに、奥深くまで、届く――。
想像を絶する孤独のなか、ただ、他人とつながりたい……それだけを胸に煉獄の道のりを懸命に走りつづけた一人の少年。
現代日本に出現した奇跡の衝撃作!
(角川公式HPより引用)

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2024年01月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻のあまりの救いの無さに心を「からっぽ」にされた状態で下巻を読み始めた。
下巻は話の展開が速くなり、奈落の底に向かって「疾走」していく感じ。安易な希望は無いだろうと思える展開なので、より一層「からっぽ」になった心で読んだ。
少年と少女はよくがんばったよ。
こういう過酷な運命に翻弄されながらも懸命に生きている子供たちが世界のあちこちにいるんだろうなと思った。
もう一度手にとれそうにない重い一冊でした。

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2023年04月06日

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