【感想・ネタバレ】アンソロジー 料理をつくる人のレビュー

あらすじ

どんな料理であっても、そこにはつくり手の感情が込められているものです。プロが提供する料理は支払われた報酬と引き換えにお客さまを満足させるために、家庭料理は同じ食卓を囲む家族の健康や団らんのために、たとえ自分以外に食べる者のいない簡単なものであったとしても、そこには自分への思いが注ぎこまれているのです。本書では、そのような様々な立場の「料理をつくる人」たちをテーマにした短編を、文芸の最前線で活躍中の六名の作家に執筆していただきました。心とお腹を満たす極上の物語のフルコースを、どうぞご堪能くださいませ。/【目次】西條奈加「向日葵の少女」/千早茜「白い食卓」/深緑野分「メインディッシュを悪魔に」/秋永真琴「冷蔵庫で待ってる」/織守きょうや「対岸の恋」/越谷オサム「夏のキッチン」

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Posted by ブクログ

ネタバレ

*極上の物語と絶品の料理で、至福の読書を。
誰かのために、あなたのために思いを料理に込める人々を描いた文庫オリジナル・アンソロジー!*

・西條奈加「向日葵の少女」
・千早茜「白い食卓」
・深緑野分「メインディッシュを悪魔に」
・秋永真琴「冷蔵庫で待ってる」
・織守きょうや「対岸の恋」
・越谷オサム「夏のキッチン」

「料理をつくる人」と言うひとつのテーマで、こんなに味付けの違う物語たちが一気に読めるなんて得した気分。
お目当ての千早茜さんのブラックさ、織守きょうやさんのベタ展開が想定以上に振り切っていて特に面白かった。

0
2025年10月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

6人の作家によるアンソロジー。
料理ではなく料理を作る人をテーマに
したところが面白かったです。
ファンタジー映画のような深緑野分さんの
「メインディッシュを悪魔に」は個人的に
内容も面白く、サタンが高く評価した料理?
にあぁ~たしかになんて思いました。
秋永真琴さんの「冷蔵庫で待ってる」では
なんかそれってどうなんて思いつつも
最後にある人からの誘いを断る理由が
カッコよかった。織守きょうやさんの
「対岸の恋」は想定していた好きな人が
えぇ~そっちなん!て思いつつその好意を
抱く人たちのやり場のない思いや自分なりの
処理の仕方が極端で共感は出来なかったけど
なんか悪くない方向にいけそうな感じの
終わりだったので読み終わりは悪くなかった。
越谷オサムさんの「夏のキッチン」は
単純なお腹が空いた少年の初料理って
話ではなく不思議といい話がいい塩梅で
よかった。まぁ最後の作品に出てきたからか
無性にカレーが食べたくなった。

0
2025年03月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【収録作品】
西條奈加「向日葵の少女」(〈お蔦さんの神楽坂日記〉シリーズ) 
千早茜「白い食卓」 
深緑野分「メインディッシュを悪魔に」 
秋永真琴「冷蔵庫で待ってる」 
織守きょうや「対岸の恋」 
越谷オサム「夏のキッチン」

料理のつくり手をテーマにした短編集。
「向日葵の少女」絵につけられた傷にこめられた思い。いい話風にまとまったが、離婚した父親に対してこれで納得でいいのかと思う。
「白い食卓」昭和脳の傲岸不遜な男の態度がいちいち不愉快なので、ラストは痛快。つくり手の女性がいい。
「メインディッシュを…」サタンに料理をつくるはめになった女性料理人。そのきっかけを作ったサタンの眷属が天使に見えてくる。
「冷蔵庫で…」女子大学生の恋愛未満の失恋。最後に相手に投げかけた台詞がエライぞ。
「対岸の恋」男子大学生の姉と女子高生の兄が結婚。それぞれの料理係だった「弟」と「妹」は互いに一番の理解者となっていた。著者らしい作品。
「夏のキッチン」引きこもりの小6男子。その事情が少しずつ見えてくると切ない。

お腹が空いた。

0
2025年02月22日

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