あらすじ
吉原に幽霊が出るという噂がたった。幽霊が出た後には必ず縮緬細工のほおずきが落ちているという。騒動のさなか、幽霊が目撃された茶屋の主人と女将が殺された。下手人は幽霊なのか。女性が苦手な“二枚目同心”玉島千蔭は「じゃじゃうま娘」との縁談話に悩む傍ら、事件の解決に乗り出すが……。『巴之丞鹿の子』に続く「猿若町捕物帳」シリーズ待望の第二弾。
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Posted by ブクログ
猿若町捕物帳シリーズ2巻、吉原に幽霊が出るという噂がたった。幽霊が出た後には必ず縮緬細工のほおずきが落ちているという。騒動のさなか、幽霊が目撃された茶屋の主人と女将が殺された。女性が苦手な二枚目同心玉島千蔭に見合い話が舞い込み、屋敷に訪れるじゃじゃうま娘お駒との縁談話に悩む傍ら、事件の解決に乗り出すが…。序盤、閉じ込められたお玉という少女と現場に残された縮緬細工のほおずきの謎、千蔭の縁談と内容は盛りだくさんなのに、ページ数が200ページ足らずに納める著者・近藤史恵凄さが読み取れる。
Posted by ブクログ
猿若町捕物帳シリーズ第2弾。
幽霊騒ぎに乗じて茶屋の主人夫婦が殺された。下手人は夫婦を恨んでいる幽霊だと噂が立つ。
幽霊が出た後には必ず縮緬細工のほおずきが落ちているという。
女性が苦手な“二枚目同心”玉島千蔭はじゃじゃ馬娘との縁談話に悩む傍ら、事件の解決に乗り出すが…。
人の昏い部分に光を当てた、心を抉ってくる話ですが、とても良かったです。
前作同様、通常の千蔭の捜査とお玉という少女のモノローグの二つの物語が同時並行で進み、それらがひとつに融合した時に見えてくる悲しい真実に胸が締め付けられました。
お玉の一途に慕う想いの向かう先に恋の成就はなく、『安珍清姫』の清姫の心境になぞらえたお玉の胸中を思うとやるせなく、悲しくなってきます。
過酷な運命に翻弄されながらも前を向いて生き抜く彼女の姿には女性の強さを感じましたが、そうせざるを得なかった彼女の状況は残酷すぎて、暗澹とした気持ちになりました。
それしにてもちょいちょい挟まれる千蔭の縁談話のエピソード、面白かったです。
この縁談話のオチにはいい意味で膝がガクッとしました・・・。
Posted by ブクログ
2016/7/7
読みやすい。
時代劇推理小説ってなんか新鮮。
意外となくない?
私が忘れてるだけ?
推理小説要素が結構濃いのでなんか新鮮なのかな。
千蔭さんはどんなお嫁さんもらうんだろうね。
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。今回も短い長編。って矛盾だな。解説にもあったけど、この時代にロリコンを犯人役とするなんて斬新。でも昔の方が早くから結婚なりしてたんだから皆ロリコンっちゃロリコンだよな。幽閉されてたお玉は本当にかわいそうだ。総白髪の人がお玉の母親なんじゃ、と思ってたけど、お玉本人だったとは。一晩で総白髪になるってのは本当にあるんだろう。しかし好きな男にそそのかされたとはいえ、嫌いでなかったであろう両親を殺せるもんかね。13歳というのはまだ単純なんだろうか。自分とは合わない母親のことはやっぱり嫌いだったんだろうか。1作目よりこっちの方が好きだな。
Posted by ブクログ
近藤史恵「ほおずき地獄」、猿若町捕物帳シリーズ№2、2009.6発行。青野与力から、与力の妹の末娘、お駒16歳が堅物同心玉島千蔭に紹介される。千蔭が渋っていると、千蔭の父、千次郎がいろいろ世話をして・・・。その顛末は、千次郎とお駒が結婚することに(^-^)