あらすじ
危篤の祖父を見舞うため、3年半ぶりに故郷へ戻ってきた春日(かすが)。しかし、夏祭りの事件以来、初めて姿を現した春日を親類たちは疎む。決して戻らない人間関係を感じつつ、祖父の葬儀に参加する春日の前に、かつての級友・木下が現れる。過去の自分に決着をつけるため、木下と話すことを決めた春日。そこで、未だ過去に囚われ続ける木下は、春日に問う。「仲村(なかむら)が今いるところ、聞きたい?」
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まだまだ
「過去」と向き合うことは、 現在の春日の存在を彼自身が認識するために必要なこと。 それを行って自分の罪を背負い、その上に立とうとする春日。 それはp21-22の「この町とは一体何だろう」という台詞から感じる。 だからこそ、「臭い者にはフタをする」群馬の描写は、 社会に対しての反応、現実との折合いとしては現実的でありながら、 社会の価値観に規定されすぎている妙な異質さ、弱さを備えているこの香りを思い出したりします。
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安らぎは罪の上に。
日常は罰の下に。
物語としての目的がはっきりしていない作品だけに、終着点がいまいち予想できないのだけれど、
最終的にやはり、春日のファム・ファタールになりうるのは常盤さんではないのだろう。
常盤さんはきっと作家になって、何かのすごい賞をとったりするのだ。春日はどこか彼女の知らない場所で、そのことを知るのだ。
けれど常盤さんが小説に書いたのは、彼女自身を小説に向き合わせた若き日の恋人のことであった。その恋人がかつて語ってくれた蒼き日の罪のことを、彼女は小説にすることで彼を罰し、そして救ったのだった。
最終回では、まだ罪を拭いきれずにいる春日青年が、常盤さんのデビュー作であるその小説を、町の小さな本屋で手にするところで終わる。
その小説の題名が、若き日の恋人が敬愛して止まなかったヴォードレールの詩集の題名からとられていたことは言うまでもない…。
つまりこのマンガ『惡の華』とは、常盤さんが春日少年との日々を題材に書いた小説『惡の華』だったのである。
という「ループ説」を提唱してみる。
Posted by ブクログ
惡の華は毎回読むのつらいけど今回はいままでに増してつらすぎる
常磐さんの顔とか、、、春日もだけど、常磐のしあわせを願わずにはいられない
でも惡の華ってみんなしあわせになりました、な漫画ではないよなー
Posted by ブクログ
祖父が倒れて群馬に戻る春日。
いとこから祖父が死んだのは高男のせいだと責められる。
木下は春日に奈々子の行方を聞く。木下は自分だけが町に取り残されているという。
群馬から戻った春日に、常磐は出来上がった小説を読ませようとする。
しかし春日は今はその小説を読めないという。
常磐は春日とともに仲村に会いに行くという。仲村は銚子の外川という町にいるという。
そこで母親に引き取られている仲村に会う。
Posted by ブクログ
春日くんの過去と、その清算に焦点が当てられた10巻。
物語後半に登場する、懐かしいあの人との出会いに全て持って行かれた感がありますね。(((゜д゜;)))
次巻が楽しみです!
Posted by ブクログ
なぜ、古傷を抉るようなことをわざわざ? 波風たてず常盤さんと明るい未来を築いていけよ、と思わなくもないですが。仲村さんとの事を決着つけないと話が終わらないし。3年後の仲村さんを見てみたいというのもあるし。
そんなわけでついに仲村さんと再会です。
仲村さんはまだあの仲村さんのままなのか、意外と普通の子に落ち着いてしまっているのか。
高校生編は蛇足でした、なんてことにならないようクライマックスを盛り上げて欲しいですね。
Posted by ブクログ
思春期の男の子のなんとも言えないもやもやが面白い。大人になった今だから冷静に楽しめるけど、中学時代とかに読んでたら、爆発しそうだったかも。それにしても常磐さんが男前すぎるな。
Posted by ブクログ
中学時代とはうってかわって幸せな時を過ごすことができるようになってきた春日は、過去の矜持に囚われている自分に気付き、ついに暗黒の過去と向き合うことを決めた。
そこにはかつての級友木下が…。
そして木下から中村さんの居場所を知り…。
どんどん発展していく内容にのめり込む。
次巻が気になって仕方がない。
タッチがアニメよりになってきた?
何か表情表現がうまくなっている気がした。
Posted by ブクログ
今回も読ませる。今に集中して生きるために過去を清算しようとする、春日の信念を感じた。多くの人に批判され、時には表情が揺らぎながらも行動を止めない。そんな中、ただ見守ってくれる人たちの存在。過去というものは、そこまでして精算すべきかどうか?次巻にも期待。
Posted by ブクログ
この著者は相変わらず思春期の青年を描くのが上手い! と思いました…著者自身がまだまだそこ(思春期)から抜け出ていないからでしょうか? あ、もちろん著者はもう年齢的には立派な大人なんだとは思いますが…なんというか、精神的に…あの頃(思春期)の気持ちを引きずっているんじゃないかと勝手に勘ぐっている俺です…
ヽ(・ω・)/ズコー
今回はかなりセリフが少なめですねぇ…そこが気になりましたけれども、絵柄だけで話を進めていくのもまたアリなのかな、と思いました。
そして仲村さんが出現!! 今後の展開に期待ですねぇ…いえ、個人的にずっと仲村さん押しでしたので、再登場はかなり嬉しいことなのです…盛大な拍手を送りたいほどに…さよなら。
ヽ(・ω・)/ズコー
Posted by ブクログ
毎巻そうなのだが、引きがうまく、次の巻を早く読みたくなる。しかし、主人公が引っ越してからは、引っ越す前の話に比べると薄味で、あっさり読み終えることができてしまい、若干物足りない。主人公が引っ越す前の、ドロドロとした、とてつもない迫力のある内容を(も)、また読みたい。次巻以降期待しています。