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Posted by ブクログ
いとこの家で読んでから、暫く経ってまた読みたくなったので購入して読みました。やっぱり鎌谷さんの絵は綺麗、しっとりした感じの色の塗り方がとても好きです。当時の私はだいぶ影響された絵柄で描いてたな…
悩んだり怒ったり、感情が豊かなところがとても中学生らしさを感じました。でも周りの部活仲間の子たちに支えられて、歌の事以外も助けられたり助けたりして、すごくたくましく大人らしくも感じました。大人と子供の間で揺れる時期だよね…
最後の町屋さんが主になる話は本当に辛かった…勝手に、町屋さんは自分の中に何かしら芯があって、他人に影響されることがない、大人びたしっかりした子だと思っていたけど、まだ中学生なんだと。本当は真逆だった。
自分が何者なのか分からなくて、正しさが分からなくて、だけど歌う自分は良いかもと思えて、自分を見つけたかもしれないと思っていたのに、その歌によって全てが崩れてしまった。周りにも迷惑をかけてしまった。
自分を確実にしてくれると思った、「歌」というものが大きな存在だっただけに、絶望も大きかっただろうなと…
最後はまた分からないの状態だったけれど、歌の事はもう引きずってなくて、また振り出しから。スッキリしていたようで安心しました。