【感想・ネタバレ】サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福のレビュー

あらすじ

ホモ・サピエンスが文明を築き、世界を制覇したのはなぜか? 人類の誕生から狩猟採集、農業革命を経て歴史の統一まで描く、巨大な物語。世界的ベストセラーついに文庫化!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

非常に面白かった。
人類史の書籍を初めて読んだが、これまでにない切り口で、人間とはなにか、どこへ向かうのかを考えさせられる内容だった。
狩猟から農耕へのシフトが、これほどまでにインパクトを与えたというのは印象的だった。
人間のもつ特性について、これまでの長いスパンでの進化という視点で考えると納得感のあるものも多々あり、その点も興味深かった。
下巻は特に人間とは何か、ヒトを人間たらしめるものは何かといった点に思いを馳せる内容であった。後世にDNAを残すというのが生物としての成功の定義なのかもしれないが、それは幸せであることとはまた異なる。我々はこの先どこに行き着くのか、というのがとても興味深い。
また読み直したい。

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2025年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ホモサピエンスの歴史を様々な観点から振り返って紐解いていく大ベストセラー。
比較的読みやすい文体ながら、文字数は多く専門的なワードも多い。
でも引き込まれる…自分の認識を破壊されたり、新しい視点に出会えたり。本を読むことの良さの一つとして、他の人の人生や考え方を取り入れられることがあると思うけど、この本はそれを体現しているように思う。この本を読めて良かった。
上巻では認知革命、農業革命、グローバル化がテーマ。
勉強になったポイントがたくさんありすぎるけど、なんとか付箋を貼っていたところを振り返ると、まず農業革命によってサピエンスは豊かになったのかという点。狩猟採集から作物を育てるという技術を手に入れ、発展していくことはできたが、労働時間は増え、天候に左右され、簡単に移動できなくなった。まるで穀物の奴隷になったように。ただ、不作に備えるために未来の心配をし始め、天候や季節などの研究をし始めるようになったんだろうか。それによって川の氾濫を何とかするための技術や天候を予測する技術が生まれていったんだと思う。
またサピエンスの異なる集団同士の生物学的区別は無視できるほどでしかないということ。今あるヒエラルキーや人種差別は、歴史上で発生した偶然を虚構で補強して繰り返していくことで定着したものである。人種による能力の差はほとんどなく、今接している人たちも育ち方の差や会社でいうと役職・職種の違いを積み重ねた差しかないのではと思う。他の人がどう考えるのか、間違った考えだと思ってもその考えに至るプロセスを考えてみるのかもしれない。

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2025年07月23日

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