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岩明先生の絵は上手いけどどこか堅い印象を持っていたのですが、ヒストリエを読んで考えを完全に改めました。
惚れ惚れするスキタイの戦闘描写やエウメネスの心情表現など、とてつもなく引き込まれます。
有名な「ば〜〜〜っかじゃねえの!?」がここから来ているとは知りませんでした。
シリアスな場面なんですが妙にインパクトがありますね(笑)
エウメネスは非常に賢く、それゆえ言動にもややこまっしゃくれた所がありますが、「書物にはない」この世の側面に打たれたシーンには胸がしめつけられました。
個人的には突き放すような物言いをしながらも実直さが伺えるカロンが好きです。
キャラに血が通っている
残虐克リアリティの有る戦闘描写がこの作者の真骨頂だと思うが 同時に細やかな人の機微を捉えている所が凄い 剣士トラクスを始めヒエロニュモス家人達等サブキャラから町のモブキャラに至るまで生き様が現れている ストーリーも惨劇後の父親の死からの 主人公の記憶が暴かれ奴隷に落とされる超展開と見どころあり過ぎ
Posted by ブクログ
舞台は紀元前、後にアレキサンダー大王の書記官となるエウメネスの波乱に満ちた生涯を描いた歴史大作です。
蛮族スキタイの出身でありながらそれを知らず、都市国家カルディアでギリシア人養父母に育てられたエウメネスは、そのおかげでギリシア的教養を身につけることとなる。
ある日養父がスキタイ人に殺され、自分の出自を知ったエウメネスは奴隷の身分に落とされてしまう。それが彼の波乱の旅の始まりだったのです。
スキタイ人にも温かい人はいたんでしょうが、この巻ではあくまでその「温度ある冷酷さ」が強調されています。
奴隷のスキタイ人トラクスは、家畜以下の扱いを受け続けますが、遂に錠を全て解放し、同胞たちのいる元へ帰還しようと動き出します。
主人公はその逃亡劇の参加者になってしまうわけですが、同じスキタイ人的な本能で幾つもの「死」を認識します。
Posted by ブクログ
幼少期の話の続き。
スキタイ人の奴隷によって、エウメネスの人生は大きく
変わっていきます。名士の子から奴隷に。
正に人扱いされないようになります。しかし、本来の自分
になった清々しさも感じられました。
奴隷になって、女中から書物を届けられた時の目の描写
は秀逸です。
Posted by ブクログ
エウネメスの子供時代の話が続き、だんだんとエウネメスの出生の秘密が明らかになってきました。1巻でなんで「ヘカタイオス」の名前にあんなに反応したのかも分かりました。
嵌められたんですね。
裕福な家の子から一転奴隷になったエウネメスですが、持ち主は市ということで、苦労はない感じです。
母親の死に涙も見せなかったエウネメスが、奥様を前に涙するというのは、自然なことかもしれませんが、なんか本能的に「この人の前では泣いておけ」って思ったのかもって勘ぐってしまいました。
次巻も楽しみです。