あらすじ
人情の機微を、人生の種々相を笑いの中に捉えて、生きた庶民の歴史を語る伝統話芸、古典落語。それは、市井のスケッチであり、庶民の声でもあった。ここに収録する各作品は、先人が心血を注ぎ、みがきぬかれた芸の香気を伝える代表的名作ばかりである。本巻収録作品32編。全六巻。
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Posted by ブクログ
大手チェーン店ではない“ザ・古書店”を物色中に発見。
しかも昭和47年発行の第4刷なので定価が340円!中古で250円!
迷わず上下巻を購入しました。すっごい得した感じ。
『美味しんぼ』の落語ネタとか、北村薫の「円紫さんと私」シリーズとか、古典落語の知識持ってる人ってかっこいいなあと常々思ってまして。あと、自分でも忘れかけてたけど、一応学生時代の専門が古文だったし。笑点とか好きだし。
そんな訳で、古文だろうが歴史的仮名遣いだろうがかかってきやがれ的なテンションで臨んだ本書だったのですが、明治大正昭和の落語家の速記本が元になっているので、現代的なアレンジがチラホラ。実に読みやすい。
しかも、各作品ごとに解説付き。出典や口演の変遷なんかがまた興味深い。
更に巻末では「落語の歴史」までレクチャーしていただいて、至れり尽くせりでした。
読んで解ったんですが、自分は長屋もの、遊郭ものが好きみたい。
「芝浜」の内助の功は参考にさせていただきます。