あらすじ
貴文(たかふみ)の奇襲で、致命傷を負ったかに見えた佐河(さがわ)。しかし身体の多くを失いながら、彼はまだ人間として生きていた。神ノ離忍(カヌリニ)の力を借り、凶器と化した佐河の身体が、樹里(じゅり)たちに牙を剥く。異形のモノが跋扈する、時が止まった世界。長きにわたる戦いの行方は――!?
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刻刻第8巻
良い意味で、この終わり方は想像してなかった。
育て直しってことかな、赤ちゃんには敵いません。佑河家で育つなら、まあ多分大丈夫だね、佑河家の武闘派な面が出ないように、これからは平和に暮らせますように。
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樹里が、じいちゃんに
「過ぎた事を責めるのは もうお父さんに任せて
無理とか言うのナシ 約束して」
と言う言葉、家族にしかかけられない言葉だなと思った。
父親はリストラに遭って家でぼーっとしてても、長男がずっとニートでも、家族と言う属性があるからこそ、何とか役割を分担したりできる。
家族愛を前面に押し出している作品ではないが、家族がいるだけで「なんとかなるさ」と言う言葉が浮かんでくる。
一人で残ると決めた樹里の世界。
家族はいるけど「止まっている」世界で、たった一人、動いて、夕方6時59分を永遠にさまよう世界。「正気の基準」がない世界、命を手放すと言うより、自分を自分足らしめる「意識」を手放す瞬間、死とは違う概念でしかないかもしれないが、自分を自分たらしめるものとは何なのかを、深く考えずにはいられない。
Posted by ブクログ
漫画には静止画であるはずのコマを動かすための技法ってのが色々あるんだと思うけど、それを全く意識させず、読者にこのコマは止界で、このコマは普通の世界。この人は止人でこの人は動いている人だと認識させるってのがすごい。
Posted by ブクログ
そして、時が動きだすーー。最終巻です。
特殊能力を持っていても、庶民感覚を忘れない佑河家。生育環境が悪く、誇大妄想的な野望を持つに至った佐河。両者の止界をめぐる闘いは予想外の決着へ。大団円です。
神ノ離忍の不気味に神々しいデザインが素敵でした。半神ノ離忍化した化物を幼児が操る格闘戦には凄くときめきました。俗物すぎるお父さんには笑わせてもらった。時間が止まった『止界』の設定が秀逸だったと思います。
次回作も期待してます。
Posted by ブクログ
ああ....お気に入りの漫画がまた終わってしまって悲しい....
佐河の末路にちょっともやもや感が残りますがおおむね納得の幕の閉じ方でした。
特に最後の方は主人公の心情に共感しながら読める秀作だと思います。
無条件で誰にでもおすすめできますっ!
巻数も少ないしシッカリしている構成、「止界」というわくわくさせる初期設定。
これは実写劇場映画にもってこいの題材なんではないでしょうか?
是非、実写で見てみたいっ!
作家さんの次回作に大期待ですね。
Posted by ブクログ
"なんだか、終わってしまった。
ほのぼのと。
この終わり方も予想外。
不思議な世界をのぞかせてくれた作品だ。
著者の名前、堀尾省太さん。
覚えておこう。"
Posted by ブクログ
岩明均先生の作品にちょっとテイストが似てるって思ったけど、そんな事お構いなしに面白い。
最後の終わり方と良い、微妙にしょぼい能力で戦うという設定は男心をくすぐると思いますので男子必読です。
あ、あと番外編も読んでおくといいよ。
Posted by ブクログ
確かに完成度は高いし、終わり方も嫌いじゃない。
物語の構成力も素晴らしいし、地味めなキャラもリアリティがあっていい。
でも個人的にはラストのネタばらし部分がイマイチでしたね。
なんちゃらマキナっつーの?
あれがありならなんでもありじゃん。そこだけアウト。
Posted by ブクログ
時間が止まる世界で動ける一族と宗教家の戦いを描くストーリー。
世界観は非常に緻密に練られており嵌ってしまった。
主人公と敵役以外のキャラが弱いのと、8巻で終わらせずにもう少しストーリーに広がりが欲しかったかな。
最後の終わり方も少しもの足りず。
Posted by ブクログ
ここからさらに盛り上げて続いていくのかと思っていたが、この巻で完結。
少し拍子抜けの感はあるが、普通の日常を取り戻した佐河家に幸せを感じた。