あらすじ
敵に追いつめられた甲賀の大八が自ら切り落した男根を左手に握りしめ、追手と死闘を続けながら、ひたすら江戸へ向って走るくノ一おふうのひたむきな想いを描く「捧げつつ試合」、犯された女がすべて狂ったように発情する忍法をつかう十五夜孫六の苦悩を語る「濡れ仏試合」他、エロスと人間の運命の無惨さを見つめる「試合」もの八篇。
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Posted by ブクログ
タイトル通り、基本くの一は死にます。
読みやすく、また、えろいです。
何気に切ない気持ちも入ってます。
しれっとBL入ってました(逆艪試合)。しかも女より可愛いし!!
くだらないオチの「摸牌試合」。……そのまんまのオチで良いのですよね? なんか作者さんが自由すぎる感じが好きでした。
Posted by ブクログ
山田風太郎忍法帖短篇全集の4巻目。「捧げつつ試合」、「濡れ仏試合」、「逆艪試合」、「膜試合」、「かまきり試合」、「麺棒試合」、「つばくろ試合」、「摸牌試合」、「絵物語 忍者石川五右衛門」の9編を収録。
各タイトルどおりに試合的に忍法技をかけあう趣向の作品が並んでいます。
やはり奇想な忍法が繰り広げられるのですが、しかし主役は「くノ一」であることから、当然ながらエロ要素の強いこと強いこと。
男性週刊誌的に親爺エロな展開の中に、あくまでも日本人らしい悲哀をこめた手法は流石であります。
全くもって想定外などんでん返しに呆気にとられる「つばくろ試合」、多数の忍者の命を犠牲した先にあまりにアホらしいオチで締めくくられる「摸牌試合」が特にお気に入りです。