あらすじ
学園祭のあの日、死んでしまった同級生の名前を教えてください――。「俺たちはそんなに薄情だっただろうか?」なぜ「ホスト」は私たちを閉じ込めたのか。担任教師・榊はどこへ行ったのか。白い雪が降り積もる校舎にチャイムが鳴ったその時、止まったはずの時計が動き出した。薄れていった記憶、その理由は。
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Posted by ブクログ
辻村深月と角田春子の歪んだ関係性に強いイライラを感じながら読み進めましたが、その感情こそが、この物語の悲劇(自殺とホスト)の核心だったのだと最後に納得しました。
登場人物たちの抱える「闇」や、ドロドロとした人間関係には嫌悪感すら覚えます。大人の視点で見れば「適当にあしらって、表面を取り繕えばいいだけなのに」と思うことばかりです。
けれど彼らは、それぞれの難しい境遇ゆえに、曖昧な「グレーゾーン」に耐えることができません。0か100かでしか人と関われない不器用さが、痛々しく描かれています。
逃げ場のない校舎で、自分自身と向き合わざるを得なかった彼らの姿は、読み手に重たい余韻を残します。
怖いけど面白い。
犯人が誰かなって考えながら読んでたけど、ある1人がそうなってたの!?そんなのあり!?ってくらい驚かされて、そこめっちゃ繋がってるじゃんって感動しました。
とにかく伏線回収が気持ちいい。
回収後に振り返ると確かに散りばめられてる。でも考えすぎるとドツボにハマる。頭柔らかくフィクションだという事を念頭に考えていけばもう少し正解導けたかな…。
Posted by ブクログ
なんだかんだ一気に読んでしまったが、ミステリかと言われるとミステリとしての爽快感は薄い気はしている。
登場人物の1人を作者と同じ名前にしていること、菅原が同じ見た目をしていること、不必要にいじめた側のストーリーを盛り込んでくること、名前の表記ゆれがあること(名前のトリックは凍りのくじらでもあったが)などなど
それでも学校社会という大人からしたら狭い世界でも学生からしたら世界の全てである感じとかcherishな人間関係の描き方(むしろここが辻村作品の好きなポイントかもしれない)とかはやはり読んでて楽しい部分だった。
Posted by ブクログ
どうしても傲慢と善良やかがみの孤城と比較してしまうけれど、デビュー作、として考えるとすごく面白くてたので辻村作品は順番に少しずつ読んでいきたいと思える。
ただ、いわゆる広い意味でのフーダニットがラストに明かされる作品としては、限られた登場人物の中に作者と同姓同名がいるのはノイズになるなぁと思った。
あと、最後まで読んで振り返ってみると各個人のエピソードがしっかり長めに語られることに関して、そのエピソードが語られることでこの子が自殺した子じゃない、または自殺した子だ、と判断する材料とはならず、すぐにお話から退場してしまうことで違ったことが明かされるのであれば、そのエピソードは必要だったのかな、と思った。それでも、長くても読ませる筆力や、ありきたりというよりかはやや特殊な、そういうことが苦しむ原因になることもあるんだな、というそれぞれの苦悩のバリエーションが多くてすごいなと思う。
ということで、賛否両論ありそうな作品
Posted by ブクログ
読み進めていくごとに、それぞれのキャラクターが分かっていって最終的にはみんな好きになっていた。充の優しさのところとか、本来の自分を出せなくなった景子とか、友達のできなかった清水さんの悩みとか、共感できる部分もたくさんあって思い入れが深まった。
榊さんの正体が判明するところ、お坊ちゃんのヒロ=鷹野でみーちゃんが深月と繋がるところは、声が出てしまうくらい衝撃的で、『辻村深月』を感じることができた。
マイナス面として、自殺したのが誰かということが気になって、それぞれの過去話でなかなか話がすすまないところに少しもどかしくなったり、7人に対してそこまで怖がらせる必要ある?みたいに思ってしまったところもあった。
Posted by ブクログ
上巻から続けて、いろんなことを犠牲にして読みまくった。
一気読みできる量でもないのに、一気読みしないと気が済まないような展開組まないでほしい。
なんだよ結局悲劇のヒロインかよ、と読めなくもないのにギリギリそれで終わらせない塩梅が凄い。
全員がひとりひとり深く描写されてるからめちゃくちゃ話に潜り込めた。
最後の方はもう、ヒロじゃん!とかみーちゃんじゃん!とか、あの頃の友達に再会したみたいな感覚で楽しかった。
そもそも誰かの精神世界に周りの人間が閉じ込められるって発想がすごいよね。
普段世界をどう見てたらこんなストーリー思いつくんだろ。
Posted by ブクログ
一気に読みたくなるぐらいに、おもしろかった。だけど、なんか物足りない。自殺者の正体に意外性がないというか、その答えはずるいなあと。菅原の正体も確信はないものの、なんとなく思っていた通りだったし。辻村さんの作品について、wikiで「不幸はあるけど基本的にはハッピーエンド」のようなことが書かれていて、ぬるい感じなのかと心配してたのが当たったかな。ずいぶんのめり込んで読んだ分、残念に思ってしまいました。オチはともかく好みの作風なので、他の辻村さんの作品も読んでいきたいです。
Posted by ブクログ
長い、長すぎる…!!
本当に勝手な印象ですが、もし今の辻村深月さんが同じ題材で書かれるなら、もっと要素を絞って書かれたんじゃないかなと思います。
SF・友情・恋愛・ホラー・家庭/社会問題などなど、てんこ盛り過ぎませんか?
それぞれのバックボーンを描いているので『え?何の話?ストーリーに関係なくない?』みたいな感覚があって、特に感情移入できるわけでもなく、終盤までずっと冗長に感じてしまいました。
菅原=榊であることはピアスやタバコの件でほぼ明示されていると言えると思うのですが、顔も見ているはずの他の7人が菅原≠榊として扱っていた・そう認識して(させられて?)いた理由がよく分からないまま終わってしまいモヤモヤしています。
長すぎてすぐに再読しようとは思えないので、いつかまた…。