【感想・ネタバレ】魔女の冬のレビュー

あらすじ

冬の王の力を借りてモスクワの街を火事から救ったワーシャだったが、彼女を目の敵にする司祭コンスタンチンに煽動された民衆に、火事を起こした魔女と糾弾され捕らえられてしまう。火あぶり寸前のワーシャの命を救ったのは、かつて故郷で縛ったはずの混沌の精霊、熊(メドベード)だった。だがワーシャは熊との共闘を拒み、彼女のために力を使い果たした冬の王が囚われている真夜中の国へ向かう。そこで彼女を待っていたのは、思いもよらない人物だった……。人間と精霊の架け橋となり故国ルーシを守ろうとする少女の数奇な運命を描く、感動の三部作完結。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

第3部 〈完結編〉
堕ちた神父に煽動された暴徒たちによって愛馬を殺され、魔女として捕らえられて火刑に処される寸前でかろうじて異界へ逃れる…と、初っ端からまたしても満身創痍すぎるワーシャ。あまりにも強大で邪悪な敵に対し、17歳の少女がたった1人でどうやって立ち向かえばよいのか(やめておけばいいのに、なぜ何度もわざわざ危険な目に遭うのか…)。 孤立無援の苦しい旅の中で、初めて現れた小さな仲間(キノコの精)や馬たちとの交流が微笑ましい。そして、再会した冬の王とのロマンスも。。

クライマックスは、ルーシの諸公国が結束して敵国タタールの襲来を打ち破ったクリコヴォの戦いという史実に基づいているが、ワーシャはロシアの土着の精霊(チョルト)たちに呼びかけ共に戦うことで見事勝利に導く、というエンディング。 ふと、今のルーシ(ウクライナを含むロシア)で同じ民族で殺し合っているのを、チョルトたちはどんなに嘆いているだろうと思った。『神などいない —— あるのは信仰だけ』という悪霊の台詞に納得。

誤訳なのか原文のミスなのか、文中に語句の重複があったり、人名の入れ違いのために話の辻褄が合わない箇所がいくつか見受けられたのは残念だったが、トントン拍子に刊行してくれて有難かった。
壮大なファンタジーがあっという間に完結してしまって寂しくもあり、ワーシャと冬の王の後日譚や姪のマーシャを主人公にした続編が出たらいいな。実はバーバ•ヤガーと海の王(⁉︎)の血をひいてたというのも唐突だったので、そのあたりのルーツも気になるところ。

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2024年01月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

1巻からずっと辛いし痛いしが続いたけど、ようやく終結。
3巻は多少?ほんの少しだけ?ユーモアを感じるところがあって、まだしもだった。

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2025年05月29日

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