あらすじ
プーチン動く――ウクライナ、クリミア問題は世界のパワーバランスに大きな影響を与えた。ロシアVS欧米という対立構造は、かつての「東西冷戦」の再現だ。「敵の敵は味方」、「昨日の敵は今日の友」。敵を挟んで、まるで世界地図上で自国のエゴを実現するためのオセロゲームをしているかのような世界が、危険な一歩を大きく踏み出した。世界の大問題を知るためには、こうした国と国との位置関係による国際政治の「地政学」的観点を持つことが大事だ。私たちは何をすべきなのか? めまぐるしく変化する“世界のいま”を俯瞰する大人気シリーズの最新版にして、ウクライナ問題以降、最初の池上ニュース解説本。第2次世界大戦以降、最大の大国衝突の危機を池上彰が斬る!・新たな東西冷戦の始まり・大きく内向きになるアメリカ・EU混沌の主役はロシア!?・過酷な"アラブの夏"の深刻化・"物騒"になってきた東アジア情勢・小泉元首相も脱原発派に・アベノミクスはどこへ向かうのか?・自分なりの意見を持とう 【著者紹介】池上彰:ジャーナリスト、東京工業大学教授。1950年、長野県生まれ。慶應義塾大学卒業後、1973年にNHK入局。1994年から11年、「週刊こどもニュース」のお父さん役で活躍。2005年よりフリーに。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
2013年の世界情勢を総括。2013年を振り返りたい時に読むといい。
Unlimitedの世界史系書籍は散歩しながら聴くのに最適だ。8割知ってる事実に2割著者独自の視点や知らなかったことが加わっていくのが心地よい。
Posted by ブクログ
文章も十分分かりやすいのですが、合間に出てくる図や絵に助けられています。
1度聞いただけではピンとこない内容も、本を読んだ後に池上さんのテレビを見たりすると同じことを言っていてピンとくるようになる。
学びはやはり繰り返しが大切なので、1度読んで、全部分かった気にもなれませんし、もっと知り、学ぶ必要があると感じました。
「そもそも◯◯って何?」という、ニュースで「知ってて当たり前」と語られる単語や内容を丁寧に説明してくださるので、非常にありがたいです。
エピローグに「ネットは、自分が知りたい情報しか入ってこないメディア。できるだけ多様な言論、意見に触れることが、現代に生きる人間には必要」という言葉や、
「日本人は、与えられた条件の中で最適解を導き出すのは得意。目指すべき目標が決まっていれば、与えられたルールの中で一生懸命に努力する。でも、決してルールメーカーにはなれない。
「即戦力」になる(すぐに成果を上げられる人)は、ルールが変わったとたん使い物にならなくなる。
「条件が変わっても生き抜いていく力」「そもそもルールをつくる力」が必要です。
ルールメーカーになるには、即戦力を養っているのでは無理。柔軟性があり、人が考えつかないようなことを考える力が必要です。
近年、リベラレルアーツ(幅広い教養)の重要性が叫ばれているのはそのためです。」
大学でリベラレルアーツを学んでいた時、「早く専門性!」って思いましたが、この池上さんの言葉が一番納得させられました。
池上さんをキッカケに日本に世界に、また自分自身に目を向けて、しっかりと自分の頭で考える人間になっていきたいです。
Posted by ブクログ
2014年の41冊目です。
直近の時事問題が取り上げられおり、問題への理解がかなり進みました。メディアリテラシーという言葉が最後に出てきます。1つの事象に対し、マスメディア各社の認識が異なることも、しっかり認識してバランスを書くことのないグローバル視点に立った考え方ができるようにというメッセージでした。そういった視点から「ヘイトスピーチ」を反知性主義の危険をはらんだものと捉えています。バイアスの無いリベラルな考え方を身に着けることは、容易ではない情報氾濫社会です。著者が提唱する「リベラルアーツ」を身に着けたいものです。