【感想・ネタバレ】天切り松 闇がたり 第二巻 残侠のレビュー

あらすじ

ある日、目細の安吉一家に客分として現れた、時代がかった老侠客。その名も山本政五郎――すなわち幕末から生き延びた、清水の次郎長の子分・小政だというのだが……。表題作「残侠」など、天下の夜盗「天切り松」が六尺四方にしか聞こえぬ闇がたりの声音(こわね)で物語る、義賊一家の縦横無尽の大活躍八編。粋でいなせな怪盗たちが大正モダンの大東京を駆け抜ける、感動の傑作シリーズ第二弾。

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Posted by ブクログ

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鼠小僧の時代から一子相伝の技、天切り。
それを受け継いだ松蔵が、現代の監獄に潜り込み囚人たちに昔の大泥棒達の武勇伝を語っていく。

江戸の粋とは、男の心意気とは・・・聞いている囚人たちが、改心していくのが面白い。

松蔵の師匠たちは本当に皆かっこよくて、ついつい話に引き込まれてしまう。
吉原花魁で松蔵・筆おろし、なんて豪勢なお話もあり・・(笑

どんなに大金を積まれても、自分の信念に合わないことは絶対にしないという大泥棒達の冒険物語。

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2014年07月28日

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ネタバレ

「天切り松 闇がたり」シリーズの第二巻。
前回よりも文章がサクサク進みます。作者も書き慣れてきたんでしょうね。
話はどれも粒ぞろいなのですが、特にいいのは表題作「残侠」から「切れ緒の草鞋」に至る山本政五郎が登場する2編です。
このシリーズは語り口が独特で、まあよくできているのですが、小政の口調はそれに輪をかけて格好いい。とにかく読んで、どなたさんも痺れて頂きたいと思います。

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2012年08月05日

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近頃は全く聴くことがなくなった、漢とはとか、任侠道、なにわ節全開。
押し付けることはダメだけども、こういう形で自分を陶冶するという気風も、ひとつの文化なのかもなと思った。

清水の小正が出てくることで、次郎長を調べるきっかけを得て、次郎長と山岡鉄舟の関係にまでたどり着く。やはりそちらも知りたいと思う

長え人生、しっかり男を磨け

達引 何につけても昔の人間にァ、銭で売り買いのできねえ意地てえもんがあった

勝ち負けも損得もないのだ。信じた道をまっすぐにつっ走るのが心意気なのだ。

親に対する恨み憎しみは、おのれの血を蔑むことだ。おのれを蔑めば、人間はただのひとりも生きてはいけない





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2023年05月21日

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ネタバレ

解説大山勝美氏
8章からなる文庫本

幕末、明治、戦争。。
歴史をもっと知っていれば今作はもっと楽しめると思う。

フルメンバー活躍の1冊。

最終章『春のかたみに』
前作で親を選べぬ子の辛さ、という感想を抱いたが
今章を読んで考えさせられる。。
根っからの悪人はいないという事だろうか。。

松蔵の芯の強さ、優しさを再認識。

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2016年05月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

天切り松闇語りシリーズ2.いやあ面白い。役者が揃いすぎだわ。それにこのべらんめえ調大好きなんだよね。
残侠/切れ緒の草鞋/目細の安吉/百面相の恋/花と錨/黄不動見参/星の契り/春のかたみに

それに私桜も大好きで、舞台のあらゆるところに桜舞う光景が出てくるのもうっとり感。
山形有朋もそうだったけど清水小政でてきちゃったねえ。こういう現実に名を残す登場人物がひらりと現れるのもこの物語の魅力だねえ。“”俺ァ男だ”とてめえに言い聞かせて生きるのが男、かぁ。ほんと惚れ惚れするわこの世界の男たち。目細の名人芸もでてきたし(半返したぁ恐れ入った!)、百面相常のお点前もひとついただいたしおこんに黄不動に松蔵に、ひとりずつエピソードがほぐされていって、しかもまた語り口が名調子だよねえ、ほんと舞台を観に行ってるような気持ちになる。こういうのって悪党じゃないよなあ。ある意味ヒーローだよ。銀次もでてくるのかなあ。安吉のもっと昔を語るときには出てくるよなあ。知りたいなー、大親分銀次のことも。松蔵だってまだ自分の仕事するようになってからの出来事は語ってないしね。5巻までいま手元にあるからあと3冊。イッキにいきます。2冊目でますます大好き!このシリーズ。期待期待。

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2014年08月04日

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ネタバレ

江戸末期~昭和の近世を舞台にした小説は、本当に浅田次郎の真骨頂ですね。
らしさが出ています。天切り松 闇がたりシリーズの第2巻です。

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2013年04月10日

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