あらすじ
美形の妖怪探偵達の活躍<薬屋探偵妖綺談>のラストを飾る作品。お使いにいったリベザルは誘拐・監禁され、座木の義父は首のない鶏がぶら下がる部屋で変死を遂げる。そして秋は……。昭和35年、女子高でのできごとに関係あるのか? 時空を超えた事件と事件が絡まりあうのだった。大人気シリーズ第13作。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
「薬屋探偵」シリーズ最終巻です。全13巻ですが、続編シリーズ出ておりますので、こちらが気に入りましたら、ぜひそちらも読んでみてください。
引用の文は、リベザルの台詞。最後に叫ぶんですけど、健気すぎて泣ける……。秋くんのことを「俺は大好きです」と言うリベザルの叫びには、これまでの年月に込められた想いが凝縮しているんだよね。秋がリベザルに囁く言葉は、うれしいんだけど、かなしかった。秋がリベザルに残したもの。
全員応募サービスの本(非売品)の秋視点の短編が、また切なくて……。以下、サービス本からの抜粋です。
「何度撒いても付いてくる子供の為に、安心して留れる家を用意した。
人見知りで今にも消えそうな子供が、助けとなる人脈を作る時間は充分にあった。」
最初から別れを想定したものではあったのだけれど、秋くんがどれだけ座木さんとリベザルのことを考えて想っていたのかが、強く伝わってきて、なんとも言えなくなってしまった。秋くんが1人で旅をしている間に、無意識のうちに何度も座木さんやリべくんのことを思いだしている姿が切ない。秋くんは大好きだったんだなあ、大切なひとたちと一緒にいるときの心地好いあったかさが。だから、また一緒に居たかったのかなと思うと、それはそれでまた切なくなってくる。