あらすじ
剣崎啓介は腕利きとして知られる中堅外科医。そんな彼が頼りにするのが松島直武だ。生真面目な剣崎と陽気な関西人の松島。ふたりはオペで絶妙な呼吸をみせる。院長から国会議員の癌切除を依頼された剣崎は、松島を助手に得意なロボット手術を進める。だが、その行く手にはある危機が待ち受けていた――。現役外科医が総合病院で日夜起こるドラマをリアルに描く、医学エンターテインメント。
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Posted by ブクログ
あとがきが驚いた。
普通に物語自体も面白く、15年目になる中堅医師、私から見たらベテラン医師のいろんな葛藤の物語。泣くな研修医シリーズの最後の方よりもよっぽど面白かった。
大変だよなあーとつくづく思う。延命措置をするべきかしないべきか、本人の意志確認ができず、家族もいなかったら、医師がするしかない。
さまざまな要素を勘案して、でも迅速に、そしてその行為は不可逆的だ。
だから大抵はというかほとんど?延命するのだろう。
90過ぎたら自分の意思表示をしておくだけでも、お医者さんの精神負担を減らせるのかなと思ったり。
あとがきはすごくズントキタ。
作者の思いがやってきた。
これを書きたかったのかと。
人生は選択の連続だ。
人を助ける仕事に従事する人の「選択」の連続は、一回一回死ぬ思いで決断しているんだろうなと思う。
(もちろんそうじゃない人も、そうじゃない場合もあるけど)
「患者を救い傷つき、患者を失い傷つく」
でも決断をする。
大変だー。
でもやるしかない。覚悟を持って、やるしかない。