あらすじ
狸の名門・下鴨家の矢三郎は、親譲りの無鉄砲で子狸の頃から顰蹙ばかり買っている。皆が恐れる天狗や人間にもちょっかいばかり。そんなある日、老いぼれ天狗・赤玉先生の跡継ぎ“二代目”が英国より帰朝し、狸界は大困惑。人間の悪食集団「金曜倶楽部」は、恒例の狸鍋の具を探しているし、平和な日々はどこへやら……。矢三郎の「阿呆の血」が騒ぐ!
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Posted by ブクログ
最後の3文…!「そうやって彼女の髪を撫でながらも、とうに私は承知していた。弁天に必要なのは私ではない。狸であったらだめなのだと。」
急に切なくてびっくりした。矢三郎、ついに弁天に諦めがついたのですね。次の巻では海星一筋になってほしい。
全体的な物語としても大変よかった。ずっと飽きず、ワクワクしていた。
Posted by ブクログ
狸や天狗が誇りと命をかけて繰り広げる大騒動は相変わらずスリリングで可笑しい。
赤玉先生と二代目、二代目と弁天。それぞれのガチンコ対決に漂う焦燥感はなんとも言えず、赤い毛で結ばれた2組の純愛はとっても愛おしい。「健気さの途方もない無駄遣い」この表現好いですね。
ドタバタ劇の中、家族愛が大きな柱となって温かさが終始流れている印象。
個人的には矢二郎推しが更に深まりました。
Posted by ブクログ
今作も終わりに近づくにつれてまた大きなドタバタが待っているんだろうなぁってページをめくるのが楽しかった。毛玉が転がってるかと思うと想像してにこにこしちゃう。矢一郎と玉蘭が矢三郎と海星を助けに行く兄弟愛とか、銀閣に優しい子だっていうお母さんとか、まだ未熟な二代目と弁天、結局天狗の威厳見せちゃったり矢一郎・玉蘭に幸せになれっていう赤玉先生、、なんかもうみんな愛すべきキャラクターで、思い出せば出すほど可愛いなぁが溢れてきてしまう…。
矢三郎は言わずもがな、機転が効いて肝が据わっててとにかく阿呆である。いつも心に矢三郎、住まわせたい。
ますますこの家族めっちゃ好き、続編が待たれる。
Posted by ブクログ
面白きことは、良きことなり!
森見登美彦作品のテンポの良い詭弁とか作品同士の繋がりとかが遺憾無く発揮されている上に、たぬきの描写が本当にずっと可愛くて良かった。
「有頂天家族」から続投のキャラクターたちも魅力的で、どうしようもない老天狗の赤玉先生や堅物長男の矢一郎が最後の最後にかっこいい。
個人的には矢三郎と弁天で締める終わり方が前回の明るい雰囲気とは対称的なのが良かったと思う。
Posted by ブクログ
やっと、やっと読んだ!!!
流石は森見登美彦先生、前作に引き続きオモチロキ作品だった。けど最後はちょっと雲行き怪しげかな?
夷川早雲たちの陰謀としぶとさ、赤玉先生と二代目との間にある確執、矢一郎と玉蘭の逢瀬→結婚などなど。狸への愛と不思議に溢れた小説だった。早く続きを読みたいので書いてくれぇ!!頼む!!!
有頂天家族 二代目の帰朝
アニメを見て、原作を読みたくなり購入しました。一作めも読みましたが、二作めの方が登場人物の関係が面白かったと思います。三部作との事ですので、三作めに期待大です。