【感想・ネタバレ】警官の血(下)(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

安城民雄は、駐在として谷中へと還ってきた。心の傷は未だ癒えてはいない。だが清二が愛した町で力を尽くした。ある日、立てこもり事件が発生し、民雄はたったひとりで現場に乗り込んだのだが――。そして、安城和也もまた、祖父、父と同じ道を選んだ。警視庁捜査四課の一員として組織暴力と対峙する彼は、密命を帯びていた。ミステリ史にその名を刻む警察小説、堂々たる完結篇。(解説・吉野仁)

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ネタバレ

安城清二(祖父)、民雄(父)、和也(本人)の警察官三代に渡る長編。清二の不審死を民雄、和也が真相を暴く。犯人は途中から分かったが、壮絶な変態でした。時代背景によって警察官の役割は多様で、また警察官としての在り様が警察官個人のパーソナリティに大きく依存する。それが警察官の血となり遺伝していく。最後、和夫が犯人の子(キャリア)と対峙するが、警察官としての在り様が遺伝しているのだなと実感。和夫の場面、加賀谷、永見由香が逮捕され緊張感がほぐれた。佐々木譲さん2作目ですが。松本清張とかぶる重厚感。超おすすめ。

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2020年08月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

テンポよく読めた。おもしろかった。
ただ、一番印象に残ったのは、永見由香が加賀谷の女になったところだった。庶務係の中田もそうだったし、カネがあるだけじゃないんだろうな。

0
2023年04月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

こういう傑作を読むと、ほんとうれしくなります。
面白くて熱が出そうになりました。
納得できない部分もあるのですが、それもまたいい。
真相は早い段階で薄っすら分かります。
少なくとも3人殺した外道が天寿を全うしそうでムカつきます。
しかし、清濁併せ吞んだ和也が、これぞ警官という姿で締めくくる何ともうれしいエンディングでした。
やっぱりラストがいい作品は気持ちいい。
ベルリン飛行指令と並んで、作者の代表作であるだけでなく、国産ミステリ史に残る傑作です。

0
2021年02月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

佐々木譲さんの本をはじめて読んだ。
少し暗さを感じさせる文章だが、引き込まれていく。

この本は三代続く警察官の話だが、謎は解けても誰も幸せになって終わらない不思議なエンディング。

また、読んでみたい作家さん。

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2018年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ん~ん。
軸となっていた
祖父の死の真実が
あまりにお粗末な理由だったのが
残念だった。
物語全体のスケールが大きかった為
ギャップが・・・。

しかし、全体を通じて
3代60年の警官一家
それぞれの親を理解しながら
誇りに感じながら
全うしていく姿がとても良かった。

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2016年06月08日

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