【感想・ネタバレ】脳と人工知能をつないだら、人間の能力はどこまで拡張できるのか 脳AI融合の最前線のレビュー

あらすじ

【松尾豊氏、絶賛!】
「脳とAIが融合する未来。怖いと感じるでしょうか、わくわくするでしょうか。
脳に知識をダウンロードできたら? 互いの脳をインターネットでつなぐことができたら?
――そんな未来が可能になりつつあることを、本書は垣間見せてくれます。
グローバルな科学技術の進展と、それが産業化するときのスピード。
それに対し、自分たちがどう考え、どう備えないといけないのか。そんなことをこの本は問いかけてくれます。
著者の人間と技術への愛と好奇心、そして洞察に満ちた、読後になぜか心が温かくなるような良書です。
科学技術、そして我々の社会の未来を考える人、必読です。」松尾豊(人工知能研究者、東京大学大学院教授)


脳と人工知能をつないで「脳を改造」したら、何が起こるのか?

・会話せずに相手に思っていることを伝えられる
・念じるだけでインターネット検索ができる
・睡眠を司る脳領域を刺激して、一瞬で深い眠りについたり目覚めたりできる
・食欲を司る脳領域を刺激して、苦労せずにダイエットできる
・脳の健康状態をAIがチェックして、うつになる前にメンテナンスしてくれる
・紫外線や赤外線が「見える」ようになる
・アインシュタインなど過去の偉人の“脳”を借りられる
・コンピュータ上に自分の脳を再現できる

これは、SFの世界の話ではありません。
科学者たちが真剣に見据えている近未来なのです。


脳と人工知能の融合研究によって、
これまでは想像もできなかったような成果が次々と生まれ始めています。
計り知れない可能性を秘めた「脳」を持つ私たちは、
「身体」という物理的な制限から解放されるかもしれません。
二つの研究分野の最先端で、今何が起こっているのか。そして未来には何が起こるのか。
気鋭の脳研究者たちが「人類の限界」に挑む!


■目次
イントロダクション ――2XXX年の未来予測
第1章 脳とAI融合の「過去」
第2章 脳とAI融合の「現在」
第3章 脳とAI融合の「未来」

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Posted by ブクログ

ネタバレ

アメリカにいるネズミの脳波を、ブラジルにいるネズミに送ることで、アメリカネズミが押したボタンと同じボタンをブラジルネズミがリアルタイムで押せるようになった研究
⇒意図
主体性
メタ認知(これは誰の情報か)
がないから意思疎通じゃなさそう

ネズミに地磁気を感じるセンサーをつけて、地磁気を参考にして迷路を解かせた(東側に必ず餌がある)
⇒数日後には解けるように。⇒脳はこれまで感じたことのない刺激に対してすぐに反応し、適応可能
BMI
⇒考えていることを直接文章にしたり、他人が見ている夢を見ることもできる。

MuZero:汎用型ボードゲームシステム。そのゲームのルールさえ与えられれば、囲碁だろうと将棋だろうと何でも、三時間後くらいには人間を凌駕する強さになる。
教師なし学習

最近のAIは脳とは似ていない構造になってきている。脳とAIは離れていってしまうのか?
⇒そうではないというのが本書の主張

非侵襲的手法における脳波では、文字認識はできない。侵襲的手法であればある程度できる(てんかんの治療で脳に電極を刺した際にわかったこと)
人工眼球はできているが、人工視神経を作るのが難しい。4億6千万本とかあるので、1mmであってもその分厚さが40万mとかになってしまう⇒目を経由せず直接脳を刺激することで見えるようにした研究

現実世界をシミュレーションできる環境の構築⇒外科手術・バカンス気分になれるなどの応用
バーチャルネズミをシミュレーション⇒今まで半年とかかかっていた実験をたった数日でできる

対象に意識があるかどうかを論じる学問⇒統合情報理論(情報が豊富に存在し、かつそれが統合されているとき、対象は意識を持つと仮定して、その公理を基に意識について論じる学問。関数Φで表す。植物状態の人間の意識が戻ることを予測できた)⇒この理論によると、AIは、その構成要素であるトランジスタには情報量が一切なく、φがゼロなので、意識は宿らないと結論付けられる。⇒意識の謎が解ければ、コンピュータ上に意識をアップロード可能になるかも

AIの知能が人間に届いているかどうかを確認するテストとしてチューリングテストがある。書き言葉においてはある程度クリアしているようだが、話し言葉ではクリアしていなさそう⇒話し言葉の学習教材の少なさ・会話目的の欠如(AIは外部から目的を与えられないと目的を持てない)・メタ認知の難しさ・身体性など

Neuralink:それまで100個程度の電極が限界だったものを、数千個の電極のチップをいくつも埋め込めるという利点がある。また、手術をロボットが行うという技術革新もあった。脳というのは血管が少しでも傷つくとやばいのだが、血管をよけて手術するロボットが誕生
Neuralinkから、1024チャネル埋め込まれた猿が卓球ゲームをしたという研究が出た。
電極の劣化・脳深部への電極挿入が課題。三大欲求などの原始的欲求は脳深部に存在
LとRの音を聞き分けられないのは、耳のせいではなく、一次聴覚野からの接続が上手くいっていないから。
超音波を用いて脳の神経細胞を刺激するという非侵襲的手法がある。時間分解能・空間分解能両方において非侵襲的電気や磁気より高精度だが、作用メカニズム不明という欠点
自律的に化学実験を行えるロボットも存在。AIはリソースが人間より圧倒的に多いので、仮説を立てて演繹するのではなく、全てのありうる可能性をしらみつぶしにすることが可能
シンプルな形の自然現象をよしとする(オッカムの剃刀)のは、人間の認知限界からくるのではないかという説⇒AI時代には、パラメータ数をめっちゃ多くして、ある事柄にのみ特化したモデル化をするということも行われる。ダイレクトフィット
⇨物理現象にはどう言う制約があるのかということを理解することが目的であるため、簡潔な法則が望まれる。
10^9 パラメータのNNが「ある現象」を完全再現できても
それは
* なぜそうなるのか
* どの条件で破綻するのか
* 他の現象にどう一般化できるのか
を何も語らない
オッカムの剃刀は構造の抽出であるから。という反論もある

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2026年01月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。最新の人工知能の研究について分かりやすくまとめており、今後の研究がどうなるかワクワクが膨らむ内容だった。まぁ、実現されないだろうなと思うことも多々あり。(健常者の脳に電極を刺すなど侵略型な例)

人口知能の研究が進み今後人類の活動に取り入れられていけば人類の脳が拡張され、それによって更に人口知能も進化し、人工知能と脳が共進化していくことが可能であり、それが今後目指すべきことなんだろうということが理解できた。

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2022年12月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ


過去と現在、そして未来叶うであろうAIの技術が詰まった1冊。

近い未来、
アイロボットのような世界が実現すると思うとわくわくが止まらない。

個人的には、
AIよりも勝る能力を身につけなければと危機感はあったものの、筆者曰くそこまで危惧しなくて良いとの事。

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2022年05月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

多くの著作をお持ちの池谷裕二氏の監修の元、プロジェクトメンバーの紺野大地さんが丁寧な筆運びで最新の脳科学-人工知能の研究論文を短い単元で紹介してくれています。紺野さんが年下というのが少し衝撃を受けたのはともかく、昨今トレンドの渦中に渦巻いているテーマに関して大局的に学ぶことができましたね。

MBIのテーマではかのイーロンマスクが新会社を設立してこの分野で多大なリソースを投資して技術発展に寄与しているなんて、まったく知らなくて驚き。サイファイでしか疑似体験できなかった世界が、現実に迫っているのをひしひしと感じました。特に四肢麻痺や精神・神経疾患の患者をサポートする技術応用は、明確な社会的意義を見出せているし、何となく夢物語とロマンの狭間でむんむんする科学者たちを想像してたけど、現実利益とマッチングも存分に可能性あるんだなーと。

最終章のオッカムのカミソリと人工知能によるダイレクト・フィットのジレンマ。人間の能力を凌駕する心理に対して、人間は理解できずに受け入れることはできるのか、壮大な論点です。紺野さんは今までも脳がアップデートされてきている実例を頼りに、明るい未来を提示してくれていて、2050年ごろには(まだ生きてると信じたい)今と全く違った世界が広がっているのかなーと夢想に耽るのも悪くない。ディストピアだけは勘弁と思う気持ちもありますが、人間の好奇心・探究心はノンストップなのさ、ふふん。

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2022年03月02日

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