【感想・ネタバレ】〈本の姫〉は謳う3のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「文字に力が宿るのは、それが万人に共通な明確な意思を伝えるものだからです。言葉もそれと同じです。意思を伴わない言葉には力は宿りません。力の宿らない言葉は、たとえ耳に入っても――」
 耳を指さし、それからその手を胸に当てる。
「心には届かない」

内容紹介です。

声と記憶を取り戻したセラと、文字の呪縛から解かれたウォルターを加え、旅を続けるアンガス一行。歌姫だったセラの無事を伝えるべく、彼女の故郷カネレクラビスへ向かう彼らだが、ついにそこにも文字禍が及んでしまっていたのだった!!いっぽう、文字の回収が進み、記憶が戻るにつれ、姫の表情は曇る――この私が文字を撒いた張本人なのか、だとすれば、私は何者なのだろう、なぜ世界の滅亡を臨んだりしたのだろう――

2巻の感想でも書いたような気がしますが、アンガスの真っ直ぐさ加減が痛い。痛すぎる。
話してわかる人間だけではないことを知っている身としては、彼の生き方にハラハラします。
多崎作品世界ではすべての人間が話せばわかる存在であることは知っていますが。

ジョニーもジョニーで結構重い物背負ってはいるんですが・・・いいな、あのお調子者。
彼がいなかったら、きっとただひたすらに暗いだけの物語になってしまうんでしょうねぇ。
ジョニーとセラの掛け合いがおもしろい。
和んでる場合じゃないのに、なぜかほっと和んでしまう。
もしかしたらアンガスの疑似体験なのかな。

いよいよ話も佳境って感じです。
姫の表情が暗い理由は。もう一つの「俺」の物語との関わりは。
どうしても今すぐに続きが読みたい!といった感じではないけれど、物語の結末を読まなければならない。
そう感じるお話です。

いよいよ次で完結です!

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2014年01月28日

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