あらすじ
『チェンソーマン』を生んだ鬼才・藤本タツキの原点! 漫画賞初投稿作『庭には二羽ニワトリがいた。』から、思春期の熱情が暴走する『佐々木くんが銃弾止めた』、迸る恋心が全てを蹴散らすSFラブコメ『恋は盲目』、ネジがぶっ飛んだ殺し屋少女の恋『シカク』まで――剥き出しの圧倒的才能が炸裂する、初期短編集!!
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「ルックバック」の後読んで
4つの短編と作者の解説、そしてあとがき。
「ルックバック」と「17-21」を読むに、この作者は日常が異常に突然壊されるシチュエーションを多く描くと思いました。
最初の短編が早速頭おかしいので驚きましたが、あとがきがあまりにもまともなので、さらに驚きました。
Posted by ブクログ
わたしはこの人の描く物語、紡ぐ言葉が好きなんだと思った。なんとなく絵柄が好きで見始めたチェンソーマンから最近公開されたルックバックどれも星で表すのは申し訳ないけど今ある中では満点つけたい。普段あまり書かない文章、短編が終わる毎と巻末にあるのが嬉しい。
Posted by ブクログ
全部面白い。特に「恋は盲目」はセンスのいいコントって感じ。
タイトルの出方が映画みたいで、藤本先生が映画好きだからこそなのかなと思った。
「シカク」はロマンチックです。
匿名
漫画がうますぎ
タイトルにも書きましたが、タツキ先生はほんとうに漫画を描くのがうますぎると思いました。あとシュールなギャグも尖ってる感じで好きです。
最近の作品に通じるものも感じる
今お気に入りのマンガ家の初期の作品集。
「佐々木君が銃弾止めた」や「シカク」には、最近の作品に通じるテイストを感じる。
ストーリーもそうだし、キャラ絵やキャラの何気ない仕草なども。
どの作品も一ひねりあって面白く、ファンにはぜひ読んで欲しい。
ところで、あとがきを読んでかなりの違和感を感じた。
「17歳で大学へ」とは、飛び級?
ただ、Wikipediaを見ると藤本タツキは1992年10月10日生まれとの事。
そして、あとがきには大学に入ったのは東日本大震災の直後とある。
となると、普通に18歳のハズ。
この単純な間違いが、わざとなのか、天然なのか。
それとも、この4編中の最初期の作品が「17歳時に描いたもの」であることからくる勘違いなのか。
こんなどうでもいいようなことがすごく気になる。
逆に言えば、そんなことが気になるくらい、いろいろ深く考えられて描いているマンガ家だということなんだろう。
Posted by ブクログ
才能の片鱗
変態の片鱗
面白さの片鱗
今の藤本タツキ先生の良さの原点みたいなのが垣間見られる
おまけページ
16ページで出来ることを32ページでやってる話も面白い。
「らしさ」全開
藤本タツキという漫画家のもう少し商業誌向けにこなれたファイアパンチやチェンソーマンを読んでいるから、この短編集も読んでみようと思えた。過去の作品なので当然荒削りだったり、作者独特の頭おかしい感じ(褒め言葉です)も濃すぎる気はするが、それなりに楽しめた。ただ、とっかかりとしてのチェンソーマンなどでの商業的な成功をしたものの独特の感性の作家だということを前提としているので、この短編集だけをいきなり見せられたとしたら戸惑っていたと思う。話によって分かりやすさの難易度に差があるが、基本的には全てを説明せずに読者に想像させる余地を残す構成になっていて、文学的な趣がある。
Posted by ブクログ
確かに著者の初期衝動みたいなものを感じる短編集でしたね! 社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
こんな若い時期にこんな、割合大人になった僕にも響くようなもの描けるなんてすごいなぁ…と思いましたねぇ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
宇宙人とか少々SFじみた設定が入っていますけれども、基本は人間の感情やら、人間関係やらにスポットを当てているように思えて好感持てますね!
話題のチェンソーマン? も機会があれば読んでみましょう…。
さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー
Posted by ブクログ
熱のなかでネームを描く
あとがきを占める東日本大震災の無力感は、そのまま大江健三郎につながるといふか、やはりこのひとは純文学みたいなところがある。
結局のところ、チェンソーマンのバカで単純で飢ゑてゐたデンジといふのは、半分くらゐこのひとの生きうつしなのだらう。
熱のなかでネームを描いた「シカク」も、つまらないわけではないし、マキマさんみたいなところがある。
Posted by ブクログ
勧善懲悪ではない人だと思ってたけど、ド派手に何かを破壊するのが好きとかではなく、ドラマを描く人だったのだなと感じました。
「チェンソーマン」に通じるのはキャラクターの考え方くらい。あちらは「映画、B級映画」を好きな部分がうまくつながった作品ということなのだろう。
見た目の部分は残酷や気持ちの悪さなどが目立つが、中に異種や人間の怖さ、それと真逆の友情なども描いてる理由がわかった気がした。
絵がここからトーンをバリバリ使用した絵柄で驚いた。
映画が撮りたい人なのかな。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
『チェンソーマン』を生んだ鬼才・藤本タツキの原点! 漫画賞初投稿作『庭には二羽ニワトリがいた。』から、思春期の熱情が暴走する『佐々木くんが銃弾止めた』、迸る恋心が全てを蹴散らすSFラブコメ『恋は盲目』、ネジがぶっ飛んだ殺し屋少女の恋『シカク』まで──剥き出しの圧倒的才能が炸裂する、初期短編集!!
Posted by ブクログ
「佐々木くんが銃弾止めた」が1番好き。
銃弾を止めてからのテンポ感!これこれ!
「庭には2羽鶏がいた」は設定とタイトルの結びつきが好きだったんだけど、テンポが駆け抜けてるせいかラストの無力感?が足りないように感じた。
無理やり良い話というか無力感というか、そういうものを付けた感。
テンポの良さと映画のような構成はタツキ先生の特徴だから、その効果かもしれない。
「恋は盲目」は読んでから、末尾の「当時の担当に言われたこと」を読むと確かに、と納得する。
そこまで含めての作品だと思うと面白い。
「シカク」はシカクが単純に好みの女の子だった。1話だからだと思うけど、ユゲルさんとメイドの設定も1滴程度に欲しかったかな。
メイドは吸血鬼なのかな?人間なのかな?どっちにしろ、どうして吸血鬼のユゲルさんと一緒にいるんだろう?と考える空白も作品の一部なのかな。
Posted by ブクログ
新聞で酒井順子がオススメしていたので久しぶりに漫画を読んでみた。
「庭には2羽ニワトリがいた」
発想がぶっとんでいるが、物悲しく、完成度が高いと思った。これでデビュー作なのか。
「佐々木くんが銃弾止めた」これが一番良かった。この人の作品は、発想は飛ばしても、社会と地続きなのだなと思った。
Posted by ブクログ
ルックバックが面白かったので購入。漫画として完成度は当たり前ながらルックバックに及ばないのだが、藤本先生の歴史をみられるのは楽しい。
収録作の中では個人的に『庭には二羽ニワトリがいた』が好き。
でもそれ以上に最後のあとがきが好きです。
Posted by ブクログ
「チェンソーマン」の藤本タツキ短編集「17−21」。登場人物の衝動で、物語が動き出す展開は、「チェンソーマン」にも通じているのだなぁ。
ただ、その衝動を強く強く全面に出しすぎていて、ギャグっぽくなっているのが初期だから、ということでいいでしょうか。「恋は盲目」とかそれだ。盲目さがぶっ飛びすぎていていいですけどね。真剣さも度が過ぎると、馬鹿馬鹿しくてどうでもよくなる。
「佐々木くんが銃弾止めた」が一番。理不尽な状況に対応できるのは、やっぱりわけわからん衝動だった。物語の展開に、衝動が並走できているのが好き。ラストが地球か隕石で迷ったそうですが、地球だと一瞬の奇跡、隕石だとスーパーヒーローの物語になってしまうので、地球でいいと思います。佐々木くんは、一時の出来事でスーパーヒーローになってはいかんですよ。努力重ねて、月面に到達する佐々木くんであるべき。
ただ、一言文句を言いたい。
「ルックバック」と「17−21」連続刊行するのなら、1冊にまとめてくれればよかったのに。そっちの方がお財布には優しいし、ボリュームたっぷりで心も満足だったと思います。
だからといって、作品の面白さが損なわれるわけでないので、満足はしてるのですがね。そういうところが、読書好きの度し難いところですわ。