山野井泰史のレビュー一覧

  • 垂直の記憶 岩と雪の7章

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    文庫になっていたので、沢木耕太郎の「凍」とあわせて読みました。
    壮絶な話だし、専門的な部分もあったりするのに、一気に読ませる文章。
    山野井さんのやってることに共感できる訳ではないのに、この本を読み進めるにつけ、山野井さんという人間の魅力にどんどん引き込まれた。
    この本をきっかけに、その後登山家ものを読み漁っています。

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    2011年10月06日
  • ヤマケイ新書アルピニズムと死

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    山野井さんのこれまで登ってきた山がよくわかるとともに世界の山々について多く知ることが出来ました。とにかく若い時の無鉄砲さがすごい。アルピニズムへの想いも伝わる内容でした。

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    2025年10月11日
  • CHRONICLE クロニクル 山野井泰史 全記録

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    『天国に一番近い男』今までずっとそう言われてきた山野井さんの記録。
    他に何冊か読んでいて、細かい内容や心情はもちろんそちらになるけれど、書籍化されてなかったりあまり浸透してない山野井さんの話も面白い。
    特にインタビューの返答などは大変勉強になりますし、モチベーションや心構えにも繋がってきます。
    2007年のオルカは書籍化されており、それ以降あまり動向を知りませんでしたが、変わらず好きなことをされていて素敵だなと感じました。

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    2024年10月08日
  • 垂直の記憶 岩と雪の7章

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    山野井泰史(1965年~)氏は、世界各地の大岩壁や未踏の山々に新たなルートを切り開き、南米パタゴニアのフィッツ・ロイ冬期単独初登攀(1990年)、世界第6位の高峰チョ・オユー南西壁新ルート単独無酸素初登攀(1994年)、世界第2位のK2南南東リブからの単独無酸素初登攀(2000年)等の実績を持つ世界のトップクライマーのひとり。2021年には、クライミング界のアカデミー賞とも称され、アルパイン・クライミング界で著しい業績を残し、次世代のクライマーたちに多大なる影響を与えた者に対して贈られる「ピオレドール・生涯功労賞」を、アジア人として初めて受賞した(過去の受賞者はラインホルト・メスナーなど僅か1

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    2024年05月22日
  • 垂直の記憶 岩と雪の7章

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    筆者の山野井泰史は有名な登山家(クライマー)だ。登山に親しみのない私がこの本を読もうと思ったきっかけは、沢木耕太郎の「凍」だ。「凍」は、山野井泰史と、その妻で同じく登山家である妙子を主人公としている。
    2002年秋、山野井夫妻は、ヒマラヤのギャチュン・カンと呼ばれる難峰に挑み、泰史が単独登頂に成功する。しかし、下降中、嵐につかまる。夫妻は奇跡的に生還するが、泰史は手足の指のうち10本を凍傷で失ってしまう。また、妙子も凍傷で傷つく。
    沢木耕太郎の「凍」を読んだのは、随分昔の話なので、細かいところは忘れているが、山野井夫妻を主人公とし、このギャチュン・カンからの奇跡の生還を題材にしたものだったと記

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    2023年06月08日
  • ヤマケイ新書アルピニズムと死

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    自分の生き方とか、そういうものを読んでいると考えさせられる。
    登山は無理だから、自転車でクライマーになろう。

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    2022年12月31日
  • ヤマケイ新書アルピニズムと死

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    垂直の記憶に引き続き読みました。垂直の記憶はインパクトのある山行を中心ですが、本書は温度差少なめに半生を平均的に描かれています。そんな中、時折触れている「アルピニズムに対する考え」はわかる気がします。たぶん頻繁に山に登っても(トレッキング)、なんちゃってクライマーでアルピニスト気取りでも、それを体感できないと思います。

    トップのアルパインクライマーって、登る目的自体が違いますね。でも「わかる気がする」人達は、潜在的にその要素がありながら、時代の流れに逆らわず、自分に課せられた画一的な業務をこなし、自分に素直になれなかった人なのかもしれません。意地悪な言い方をすれば、山野井さんは自分の生き方に

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    2022年10月17日
  • 垂直の記憶 岩と雪の7章

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    沢木耕太郎の書いた「凍」に比べるとクライマー自身が書いているので素人には少し分かりにくかったりするが

    生きるか、死ぬかの壮絶な岩登りなのに本当に楽しそうな記述があり登った人にしかわからない気持ちなのだろうと思う

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    2022年03月20日
  • 垂直の記憶 岩と雪の7章

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    山野井泰史さんが登山家として名誉ある賞を受賞したと聞いたので手に取ってみたが・・・それは予想を遥かに超えた凄まじい挑戦記だった。雪崩の中での奇跡的な生還、意識朦朧となりながら、視力を一時的に失い、凍傷になりながら、下山していく。事実が淡々と語られていくだけにズシリと重く、沈痛に響く。それでも山に登るのか。信じられない気持ちで本を読み終えた。

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    2022年01月15日
  • ヤマケイ新書アルピニズムと死

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    チョ・オユー南西壁にソロで挑んだ時の装備は、何と総重量5kgを切っていたという(p56)。ザックもたったの30リットル。一般人には想像も付かないが、昨今の「ウルトラライト」とは別次元の話なのだろう。何せヒマラヤの8,000m峰。

    ザックやビバークテントは余分な部分を切り取って軽量化し、クッカーはEPIのカートリッジが入る一個だけ。カトラリーも現地で買った10gのフォーク一本。軽量化のキーとなる食料は、全部で500gほどだったという。

    先鋭的な装備も並ぶ中で、マットはただの「銀マット」、水筒はエバニューのポリタンク(たった300cc)というのも面白い。グランテトラ以前の水筒は確かにポリタンだ

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    2020年10月17日
  • 垂直の記憶 岩と雪の7章

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    凄まじかった。「凍」で描かれたギャチュンカンも本人の言葉で綴られると、また新たな迫力。「山は死のリスクがあり、まれにその意味に疑いを持つものの、山でこそ輝ける人がいる」という言葉は、とても共感できた。
    また、「僕は山で死んでも許される人間」という衝撃の言葉は山で生き残るために全力を尽くし続けてきた著者だからこそ強い説得力を持つ。

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    2020年10月28日
  • 垂直の記憶 岩と雪の7章

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    ブロード・ピーク、アマ・ダブラム、チョ・オユー、マカルー、K2など、ヒマラヤやカラコルムの名だたる嶺々への挑戦が語られているが、本書のハイライトはやはりギャチュン・カンだと感じた。沢木耕太郎の『凍』で描かれた凄絶なドラマ。

    紙幅の違いもあって『凍』より簡潔に話が進み、筆致は淡々としていて、話を盛るような感じも一切ない。そして何よりスポンサーに頼らず、普段は清貧に徹して登山だけに集中する生き方が潔い。

    文庫のあとがきには「最近は実力もないのに名前ばかりが先行しているようで、これで文庫として改めて出版されると、ますます恥ずかしさも倍増しそうです」と書かれている。世界的な登山家でありながら、どこ

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    2020年04月29日
  • 垂直の記憶 岩と雪の7章

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    (感想を書き忘れてたのに気づいたのでリアルタイムな感想ではないですが)クライマーの本を読むのは初めてでしたが、記録を元に脚色を極力抑えて人に伝えようとする姿勢、決意が伝わる文章で、とても静かでとても小さいけれども密度の濃い内容でした。こういう人が存在してるっていうのがわかるだけでも、めっけもんかなと思います。

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    2020年01月24日
  • ヤマケイ新書アルピニズムと死

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    山の楽しみ方、そして山に対する思いは人それぞれ千差万別である。それにしても山野井さんの登攀記録はめちゃくちゃ凄い!山野井さんが登った約40年間分の岩と山をダイジェスト的ながら本書で紙上登山させてもらいましたが凄すぎてため息でまくりだった...!

    とにかく、とても熱い思いを感じる一冊でした!

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    2019年08月28日
  • 垂直の記憶 岩と雪の7章

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    元々、山野井泰史氏のことは沢木耕太郎氏著『凍』でその存在を知ったが、沢木氏の描いた山野井氏とは別の凄さがこの本から伝わってくる。『凍』が緊張の本であったなら本書は「解」といえるかもしれない。凄まじい体験を圧倒的な生命力で包み込んでいる気がする。

    題名は『垂直の記憶』だが、彼が登攀するのは垂直ではなく90度以上のオーバーハングした岸壁である。単独登攀に拘り10本の手足の指を失ってもなお挑戦する彼の姿は、人間の生き甲斐とは何かを考えさせられる。山野井氏が度々語る、限界に挑戦して乗り越えたときに感じる「生きている実感」とは登山含め限界へ挑戦する者たちの本質を突いた言葉である。

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    2018年03月26日
  • ヤマケイ新書アルピニズムと死

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    山は、死と隣り合わせにあることを改めて認識させられた。生きて帰ってきた人と、戻ってこられなかった人との違いは、いったい何なのだろう。この書で触れられた人たちはみんな経験があり、スキルを持ち、状況判断がきちんとできる人たちだ。油断とか不注意とか、ひとことではきっと語れない。山はなんて怖く、そしてなんて素晴らしいのか。

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    2016年05月26日
  • ヤマケイ新書アルピニズムと死

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    沢木耕太郎の「凍」を読んでから何となく気になってる人。

    ギャチュン・カンの登頂以降、
    どうクライミングと取り組まれているのかが
    少しでも知ることができてよかった。

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    2016年03月03日
  • 垂直の記憶 岩と雪の7章

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    単行本で読んだが、文庫版も登場。
    日本が世界に誇るトップクライマー、山野井泰史の数々の挑戦の中から7つの山を取り上げたもの。

    もっともっと全ての記録を知りたいが、7つの記録だけでも普通の人にはとてもできないものばかりだい。

    山野井さんの山への思い、考え方、向かい合う姿勢が良くわかる一冊です。

    いま、このようなクライマーはとても少なくなっている。
    引き続き、頑張って欲しい。

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    2015年11月15日
  • 垂直の記憶 岩と雪の7章

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    登攀への想い、自らの限界に挑む飽くなき向上心。
    それもここまでいくともはや狂気。

    感動の登頂も、決死の脱出劇も、
    どれをとってもとにかく壮絶。
    久しぶりの心揺り動かされる読書体験でした。

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    2015年11月12日
  • ヤマケイ新書アルピニズムと死

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    日本のトップクライマーが、指をほとんど失うに至る側から見ると無謀なクライミング人生を振り返り、多くの同業者が死んでいく中で何故自分が生き残ったのかを考察する。
    自然に対峙する緊張感の中でのみ、生きている実感を味わえる性格のようで中学生の時より死んでもおかしくないような無理な事をしていて、それが今の今まで指をなくそうが続いている。が、著者自身は他の人よりも慎重だと言っている。本を読んだ限りではたまたま運が良かったようにも見えるが素人なのでよくわからない。

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    2015年06月30日