山田陽子のレビュー一覧

  • ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常

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    幸せの唱道者たちが問題の解決策だと保証したものは「内に逃げろ」ということにすぎなかった
    『ハッピークラシー』P.73 より

    マインドフルネスに感じる薄っぺらさはこういうことだったのか?と幸せ信仰の虚像を明らかにしてくれる一冊

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    2023年05月18日
  • ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常

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    タイトルにググッと惹かれて購読。本書では、アメリカを発信地に「幸福」であることを最上の価値とし、それを実現するためには個人の意識改革が不可欠という流れを鋭く批判する。個人の努力こそが、仕事の成果や幸福に直結するという考え方が行き過ぎると、幸福ではない人は努力が足りないということになる。政治でも経営戦略でも家柄でもなく、個人の努力が全てというのは、権力者にとっては都合が良い。また、センサー付きデバイスや行動と感情を結びつけて記録することは、ある意味、個人の感情情報をタダで企業に提供し、対価を払って利用していることにもなる。個人情報の流出にはうるさい人も、幸せ(だけでなく睡眠や脳波など)の情報は喜

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    2023年04月29日
  • ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常

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    ウェルビーイングや幸福度といった指標が重視され、個々人が幸福に至る手法としてのコーチングやカウンセリング、マインドフルネス、そしてポジティブ心理学。それらの根拠が薄弱なこと、そして個々人の幸福に視点を移すことが実は新自由主義の自己責任論と共謀していることを喝破する。個人が幸福であることや幸福を目指すことを否定することはないと思う。ただ、それをすること言うことの背景や根拠は自分なりにしっかり持っておきたい。特にNPOのビジョンや成果としてのウェルビーイング的観点の意味合いやあり方については考えていきたい。

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    2023年04月17日
  • ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常

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    人生は手に負えないほど複雑で、世界はカオスであり日々混迷を増しているように感じる。
    思考停止してシンプルな解決策を求めたい気持ちもわからなくはない。
    でも、人生のすべての問題はネガティブであることが原因で、解決策はポジティブであることだなんて乱暴すぎる。

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    2023年03月13日
  • ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常

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    最近自分もSNSを全てやめました。
    理由は幸せやポジティブな気持ちを強要させられている気がしたからです。

    罵詈雑言はもちろんダメだが、真っ当な批判や批評も良しとしない空気が現実世界よりも強く漂っている印象がSNSにはあります。

    この本はすんなり読むのが難しい回りくどい表現が多かったけれど、とりわけ重要なのは192pにあるくだり。

    「たしかに、ネガティヴをポジティブにとらえ直すこと(中略)は好ましいことかもしれない。それは問題ではない。問題なのは、ポジティブであることが専制的になり、人々の不運の大部分と事実上の無力は自業自得だと言い放つ時だ。(中略)さらに問題なのは、こうした態度は経験的、

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    2023年02月11日
  • ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常

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    私たちは「何のために生きているのか?」と問われると答えに窮するが、「幸せになるため」だという解に異議を唱えることは難しい。しかし、マーティン・セリグマンなどが提唱する「ポジティブ心理学」によってさも科学的であるかのように下支えされた幸福信奉に対して私たちは一歩立ち止まって批判的であるべきだと著者は主張する。なぜなら、この考え方には「幸せになれるかなれないかは当人の努力・能力に依存する」、「不幸であることはネガティブである」という、個人主義・能力主義・還元主義・優生学的な思想を強化するからだ。そして、これらは新自由主義的資本主義と好相性であることから、政治的・経済的な問題にも援用されることとなる

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    2023年10月28日
  • ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常

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    四章に入るまでは完全にハズレ引いた気分だったけど頑張って最後まで読んだよかった。

    幸せそのものへの批判ではなく、「幸せ」という本来複雑で、定義不可能な感情を、様々な似非科学を用いて誰にでも再現可能なものとして単純化する「ポジティブ心理学」を主に批判している。 
    ポジティブ心理学発展の歴史、それによって誰が利益を得てきたか、それらが能力主義や個人主義を助長しているのではないかなど、実例を挙げながら紹介している。

    自己啓発本やインターネットに溢れる幸せになる方法みたいなのも、気分転換や自分について考えるきっかけみたいに使う分には良いと思うが、あくまで批判的な思考をもつことが重要だなと思った。

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    2022年12月07日
  • ご当地グルメコミックエッセイ まんぷく福岡・九州

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    九州旅行に向けて購入。イラストがかわいく、また読みやすい。お店の雰囲気なども描かれているので、どこに行こうか決めるのに役立つ。

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    2015年01月18日
  • 1週間で脚が細くなる本 骨格のゆがみを直せばスッキリやせる!

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    骨盤のみならず、「胸郭」から体の歪みを治そうとする着眼点が非常に新鮮だった。脚よりもむしろおっぱいに悩みを抱えた女子に呼んで頂きたい。
    佳子ちゃんに贈呈する事にした。

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    2012年04月25日
  • おなかの脂肪がミルミルとれる! 内臓脂肪をおとし、ウエストを細くする“リンパドレナージュ”

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    同じく山田先生の本。
    ありがちな同じ内容の羅列かと思いきや、
    リンパマッサージの方法がかかれていて、
    整体はのってなかった。
    リンパマッサージは知識としてもってたほうがよさそうっておもった。
    実践的でいいとおもう。
    題名の仕様よりずっと真面目な印象

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    2018年09月26日
  • ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常

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    日本でも広く浸透している「幸せの追求」に対する批判的な主張。
    今まで何の疑いもなく"幸せを追求することは無条件に良いことである"と思い込まされていた私にとっては多くの気づきがあり、とても勉強になった。
    「ネガティブ」な感情は悪ではなく、寧ろそういった感情が歴史的にも改革を起こした重要な感情であるとして、「ポジティブ」になることだけが目的ではなく、批判的思考等の「ネガティブ」な考え方も道徳的目的でありつづける、ということ。また、企業文化や企業のpurposeを従業員に内在化させ、「ポジティブ」な社員を増やすことによって企業の生産性や業績向上に繋がるという逆の方程式に対する批判

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    2025年02月13日
  • ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常

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    自分が、幸せを強要する様な自己啓発本が嫌いな理由が言語化されてた
    最初の章と最後の結論は読み応えがあったけど、他は事実をさらう内容だからあんまし入り込めない
    周りくどい本って言ってる人いたけどたしかに

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    2023年12月01日
  • ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常

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    新自由主義とポジティブ心理学の親和性。
    個人のマインドセットと努力にさまざまなものを収斂させ、ネガティブな感情を押し込めることを要請する。

    「毎年期待値を上回ってこそ“普通”です」と会社の偉い人が言っていたけど、終わりなき幸せ=ハイパフォーマンスの追求ってことなんだろうなと腑に落ちる。

    ネガティブであること、批評的であること、大切な力だと思う。

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    2023年02月01日