奥窪優木のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ポケモンカード、PS5、ディズニーグッズ、ジャパニーズ・ウイスキー、スマホなどの転売事情。半分くらいは中国人転売ヤーの話。最後の方は闇バイトの話みたくなってしまい本書の趣旨から外れている感あり。
転売は商売の基本ともいえるのに転売ヤーが叩かれるのは彼らが水の流れを堰き止めて、本来なら大勢にいき渡ったはずの水を高額で売りつけるような真似をするから。また、転売ヤーから買える人と買えない人の格差が明らかになるというか、経済的な不平等感を自覚させられるからでもあるだろう。
少し前に東博で開催されたハローキティ展のグッズを転売ヤーが買い占める動画を見たときは、キティにまったく興味ないにも関わらず不快 -
Posted by ブクログ
猛毒食品について知りたくて読書。
知りたかったのは3つ。重金属、下水油、日本の検査状況。
本書の内容も中国の現実の一面。
タイや台湾では屋台で食べるが、中国では口にしないのは周りの知人も含めて共通認識。私の知人の大連人たちもほぼ口にしない。
後半に少し触れられているが、客に出す料理と自分たちの食べるものがまるで違うのはよく耳にする。客出すものは自分たちでは食べない。
中国では甲殻類は食べない。魚も肉も好んで食べない。肉は今後も控えたほうがよさそうだと思った。残留農薬などの摂取をゼロにすることは現実的でないが、自分で料理、調理することで少なくても油の問題は回避できる。特に大連にいて深刻 -
Posted by ブクログ
転売は悪である。なぜなら、それは広く行き渡るはずの商品を買い占め、買い占めた事により消費者への不便さを演出し、そこに強欲を付加して販売する行為だからだ。水でも、電気でも、米でも、そんなことをされたらたまらない。
だが、時々、「転売にも良い面がある」という言説に触れる。それは、「物理的、時間的に購買競争で勝ち目のない消費者」に対し、ハブ的な機能としてチャンスを与え得るからだ。だが、冷静に考えれば、購買競争が起こるという事自体が、そもそも品薄である需要予測の失敗、それを利用した転売ヤー同志のエスカレーションラダー、あるいは、企業側の炎上商法ではないか。
転売を肯定的に見る人は多くないと思うが、 -
Posted by ブクログ
「現代の闇市だ……」
これが本書を読み終えての一番の感想でした。
中国転売ヤーだけでなく、転売ヤーを本業にしてしまった日本人S氏の話など、興味深いと言ったら語弊はありますが、ぐいぐい引き込まれるような本でした。
「安く仕入れたものに利益を足して売る。これが経済の本質だ」と彼らは言うけれど、定価の何倍もの値段で情報弱者に売りつけたり、買い占めで他のお客さんたちに迷惑を掛けながら“仕入れ”をする転売ヤーたち。
プレミアム商品券で転売商品を購入する手法に関しては、税金が彼らのために利用されたように感じて嫌な気分になりました(し、そんなもので国民に還元と謳う政治家たちに辟易としたのも事実)。
一方 -
Posted by ブクログ
書店でタイトルに惹かれ、手に取った。
転売ヤーがどう動いているのか、どんなものをターゲットにするのか、どう儲けるのか、ときに著者も直接同行しての実態調査は、自分の知らなかった世界を垣間見せてくれた。
著者が触れたりもするが、結局転売を目論む人だけが原因ではなく、それを求める客、なんとか売上を確保したい店側といった要素が複合的に絡んでこうした自体が生じていること、加えてコロナ禍がそれらを拍車をかけてしまっているということを、複数の事例の中で強く感じた。会社などで働くのでなく転売を生業にしたいという中国人留学生、実際に生業にしている新卒の学生の存在も、含めて候補者がなくなることはなさそうと思っ