梓崎優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ結局は最初の引用文に尽きるのかな。
"だいじなのは、お話の裏にこめられた意味なんだよ"
まず連作とは知らずに読み始めたので、「砂漠を走る船の道」の舞台に感動して、重厚な話であるといいと期待して臨んだら、割と早くに終わってしまい、気持ちがちょっと萎んだ。
メチャボも犯人も手がかりをたくさんくれていたので「!!」となることはなく、とにかく読後の印象はラクダと砂漠である。それは凄くいい。もっと読みたかった。
「白い巨人」のサクラもあからさまだし、彼女が生きてるのもかなり示唆してくれてたし、何よりフェイクの話で冒頭の引用文の存在感が増した。わかりやすいのはデコイで裏があるのかな、と。
「凍れるルーシー」「叫び」からタイトルが気になりだして「祈り」で森野が出てきてヨースケなんだろうなと思ったときに、いよいよわからされてる感がして、洞窟クイズのように現実は正解がなく、フェイクに動機がどうの解明にあーだこーだと言ってることへの皮肉なのかな?と思ったけれど、よくわからなかった。
情景の描写が綺麗で連作もきれいに纏めた印象だけれど、結局裏の意味は私にはわからなかった。
「叫びと祈り」は斉木の心情ではなく作者さんの心情なのかな。
時を置いてまた読めばわかるかな? -
Posted by ブクログ
ネタバレ「斉木」という青年が世界各国で遭遇する異様な謎について書かれた4つの短編と、その後日談が書かれた短編集。文章が詩的であり、好きな人にはたまらないんだろうけど、あまり肌に合わなかった。
「砂漠を走る船の道」、「凍れるルーシー」及び「叫び」は、動機に焦点が当てられた作品。いずれもその異様な動機は、心に残る。「白い巨人」は、日常の謎風のミステリだが、スペインが舞台であり、叙述トリックにより主人公がスペイン人であることが伏せられている。「白い巨人」は、サクラと表記されているスペイン人男性とアヤコという日本人女性の恋の話で、読後感が良い秀作。
白眉は、「凍れるルーシー」。生ける聖人だった修道院長であれば死体となっても腐らないと考えて殺害したという動機も驚愕だが、聖人リザヴェータの腐らない死体が消失したのは、聖人リザヴェータが復活したという真相がなんとも…。ジョン・ディクスン・カーの『火刑法廷』を思わせるラストが秀逸。
ただ、5作目の「祈り」がイマイチ。読解力があれば名作なのかもしれないが、詩的な文体の読みにくさも相まって、何が言いたいのか分かりにくく、楽しめなかった。トータルでは★3かな。