阿満利麿のレビュー一覧
-
『日本人はなぜ無宗教なのか』(ちくま新書)の姉妹編ということですが、前著が日本人の「無宗教」的宗教観の歴史的経緯をくわしく解説しているのに対して、本書は著者自身が考える「無宗教からの宗教」がストレートに語られているように思います。
著者はとくに浄土宗・浄土真宗の「凡夫」という発想に共感を寄せており...続きを読むPosted by ブクログ -
「日本人はなぜ無宗教なのか」に続く本。
タイトルとは違い「なぜ宗教を必要とするのか」では
なく、「無宗教と言われる日本人の宗教観」と「宗教心
を持っているであろう日本人がこれから既存の宗教と
どのように関わり合うか」について書かれた本と言える
のではないか。
「宗教」への道のりを示すガイドブック...続きを読むPosted by ブクログ -
●以下引用
趣旨には賛同してくれても、実際に行動をともにする人は少ない。あるいは、どんなに正しく、また道理のある主張でも、人々がかならずしも耳を傾けてくれるとは限らない。こうした状況がつづくと、折角の運動も挫折しがち
どんなに正しくとも、また道理にかなった主張であっても、それが相手に受け容れられ...続きを読むPosted by ブクログ -
新書というボリュームの関係もあってか、やや食い足りない印象は
否めないが、日本人の宗教観について実に示唆に富む内容の本で
あった。
考えてみれば不思議な今の日本人の宗教観について、教わったり
考えたりする機会が無いのは、実は歴史学において宗教をまともに
取り扱って来なかったことの表れなのではないか...続きを読むPosted by ブクログ -
なぜ日本人は無宗教なのか?
その大きな問題について述べている一冊。
儒教の流入、明治維新後に天皇を神格化するため・・・
様々な影響で今の日本は”無宗教”となっている。
しかしその”無宗教”というのは決して真の意味での”無神論者”という”無宗教”とは異なっているのだ。
無宗教=無神論者と自分の頭の中...続きを読むPosted by ブクログ -
宗教を「創唱宗教」と「自然宗教」に分けて考えるところが、ひろさちやの「やまと教」と同じだった。やっぱりいろんな本を読むと理解が深まっていい。日本の歴史、伝統を知れてとても良かった。最後に沖縄の神様が出てきたのもおもしろかった。Posted by ブクログ
-
120416父三回忌法要の日に 宗教と政治―相反する二つの精神
070609念仏法難八百年を考えるつどい
---
国民の統合を前提とする近代国家は、人々の生活や文化のすみずみにまで関与し、そこに国家の意思を貫徹しようとする。しかし私たちは国家を相対化し、対抗する精神を必要とするのではないか―。近代...続きを読むPosted by ブクログ -
副題は「法然・親鸞の教えを受けつぐ」
仏教(浄土仏教)を軸として3.11以後のこの世界での生き方・死生観を説く。
楽しかったなあ。
・南無阿弥陀仏
・あの世でなく現実で力を発揮
・不如意なことに力を注がない
・凡夫という人間観→希望へPosted by ブクログ -
タイトルの通り、日本人がなぜ無宗教なのか。実際は初詣をし、弔いの行事を行ったりしているにもかかわらず。
深い回顧などをおこなっているが、古典っぽく、一文一文がさあ過ぎて読みにくかった。
政治的な背景などさまざまな背景があり、現代の宗教観に至っているとのこと。Posted by ブクログ -
科学的世界観が広く浸透することで、現代の人々は「あの世」への信仰や超越的な価値などを含む宗教的世界観を受け容れられなくなっている。現代の宗教は、「葬式仏教」という言葉に象徴されるように、生きている者を心理的に慰撫する役割しか持っていない。だが、人は意味を求める動物であり、もはや素朴に宗教を信仰できな...続きを読むPosted by ブクログ
-
宗教意識という精神的な面を、史実という事実と絡めて考察したもの。
宗教を「内」と「外」のものがあるとして、説明されている点はわかりやすい。Posted by ブクログ -
[ 内容 ]
宗教なんてインチキだ、騙されるのは弱い人間だからだ―「無宗教」を標榜する日本人は、たいていそう考える。
しかし、そんな「無宗教」者も、「本当の生き方」を真剣に模索しはじめたとき、また、人の死など身にあまる不条理を納得したいと願ったとき、無宗教ではいられなくなってくるのではないだろうか。...続きを読むPosted by ブクログ -
宗教は?と聞かれると多くの人が答える「無宗教」。その言葉の本当の意味を考えさせられた。自然宗教と創唱宗教という大きな枠で見ることで、日本人にとっての宗教観を学べる良い作品。Posted by ブクログ