ブラッドレー・ボンド+フィリップ・N・モーゼズのレビュー一覧
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サイバーパンクニンジャ活劇、ニンジャスレイヤー。これが何かというのはとても一言では表せないが、本筋は家族を殺された男が悪の親玉に復讐するという単純な話。
その単純な筋にこれでもかというほど多様な味付けをして出来上がった作品と言えるだろう。
サイバーパンクやアメコミの影響はもちろん、毎回個性的な怪人(ニンジャ)がでてきて死ぬと爆発四散するという特撮ヒーロー的お約束、繰り返される天丼にギャグ漫画的要素もうかがえる。
そのようなハチャメチャな世界観でも整合性を保って上手く日常感を表しているのは凄いし、そのような鬱屈した世界の中でも爽快感は決して失ってはいないのだ。
自分がこれ以上何を言ってもニンジャスレイヤーの魅力を伝えきることは不可能なので是非一読をお勧めする。そしてTwitterアカウント@njslyrを決断的にフォローだ。 -
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ネタバレ巷で噂のニンジャスレイヤー=サンの冒険はずっと気になっていた。
単行本の分厚さに躊躇していたが、今回イヤー!とキヨミズ・プラットフォームから飛び降りるつもりで買ってみたら大正解だった。
ツイッターに投稿された時とはストーリーの順序が変えられているようで、第一話にあらすじがあった時点でこれは普通の小説ではないことを実感した。でもまあ、基本ノリで読んでいくものだと思ってたので特に気にせず一気に読み進んでしまった。
140文字以下の短文が並んでるだけだが、登場人物とか誰が喋ってるのかとか案外分からなくならないものなんだな。
そしてやはり忍殺語は大変ワザマエである。
独特の忍殺語だけじゃなく、女性キャラが出たら「胸は豊満であった」とかさらっと書かれてたり、色々と新しい小説で全く読み飽きない。
続きも読みたいが、全巻揃えた時には本棚の一列を占領してしまうことを考えると… -
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「ニンジャスレイヤーって、プロレタリアート文学ですよね」
私ではなく、ツイッターのフォロワーさん(書店員)がおっしゃった一言なのだけど、これってなかなか正鵠を射ているのでは。
忍殺語、世界設定、絶妙な言葉選び……というのは三巻目ともなると新鮮味も薄れて「もうあきた」となってしまいがちなのだけれども、このシリーズがまだそこまでいってしまってない。
その理由は、魅力的な主人公にはそれ以上に魅力的な悪役が必要とされるのと同様、超人的なニンジャやテンサイ級ハッカー達と並び立つ、まったく普通の一般人……否、「マケグミ」達のイキザマが、最底辺の生活をしていてもなおその中に残って一瞬の輝きをを放つ「人間性」が、きっちり描かれているからなのだと思う。
そんな私のお気に入りは、「エヴァー・フェルト・チーティド」
「アトロシティ・イン・ネオサイタマシティ」です。 -
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忍殺語と呼ばれるオリジナル・スラングを交えた文体が楽しい、爽快ニンジャ・アクションかと思いきや……サツバツ! 変な日本語と突飛なニンジャに笑っていられたのは最初の十ページだけだった。
舞台は磁気嵐により世界から孤立し、重金属酸性雨が降り注ぐジゴクめいたマッポーの近未来日本・ネオサイタマ。繰り広げられるイクサ、イッキ、センタ試験!
ネオサイタマでは貧富の差が拡大し、カチグミとマケグミが明確に分かれ、だがカチグミだろうとマケグミだろうと絶対的権力・ソウカイ・シンジケートの前では虫ケラのように殺される。
この作品は、どこにも希望のない世界で、自分らしくあろう、人生の目的を果たそうとする人々を描いたトラディショナル・ニンジョー・ドラマである!
ニンジャをはじめとした登場人物の造形がなにげにすばらしい!
もがき、苦しみながらもマッポーの世で生きる人々に共感を覚え、ニンジャ・ソウルに取り憑かれた宿命のニンジャたちに胸が切なくなる。
敵ニンジャでは、ミニットマン=サンに爆笑した。チーター並の速度で匍匐前進って! ワザマエ!
アゴニィ=サンもサイコー! オ、オブジェ……。
忍殺語がふんだんに盛りこまれたニンジャたちのバトルシーンは実際必見! 抱腹絶倒! 攻撃をやたらブリッジでよける! 実際、作者はニンジャ=ブリッジだと思っているんじゃなかろうか。マサカ!
この世界の人たちはビビると必ず失禁する。環境の悪化は、日本人の膀胱にいったいどんな影響をおよぼしたというのか。コワイ!
やたら人が死んで、ぽんぽんクローン・ヤクザの首が飛び、バイオ血液と尿が撒き散らされるなか、主人公ニンジャスレイヤーがバタバタ敵をなぎ倒す。とにかくテンションが高い小説だ。 -
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そして二冊目。というか、書店にこれしかなかったので、最初にこちらを購入したのですが。
他のレビューでも絶賛されている「スワン・ソング・サング・バイ・ア・フェイデッド・クロウ」、ヤモト=サンとシルバークロウのエピソードが普通に名作で泣いた。ネタ小説だと思って手にしていたので、背後からのアンブッシュにもほどがあったというね……。
ただ、個人的に一番気に入っているのは、初邦訳エピソードの「パンキチ・ハイウェイ・バーンナウ」。
ニンジャでもカラテカでもない(スゴイ級のハッカーは出てくるけれど)タダの人が、相手を思いやってそのために決死の行動に出る ーーー そのエイユウ的行為が報われることはほとんどないけれど、でも、やっぱりそういう物語が私はとても好きなようです。 -
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きっかけはツイッターのTLに流れてきたことだったか……。元々カンチガイ系ファンタジーや、「ぼくの考えたさいきょうの××」ネタが好きなので即フォロー。そして今に至る。
忍殺語と称される作中用語の出来があまりにもよいし、ネタやツボを心得ているので、最初は「天外魔境」シリーズのように「自称日本通のガイコクジンが書いたという設定」で執筆したものではないか……と思ったのだけど、それはさすがに私の邪推だったよう。
閑話休題。
用語・設定・作中用語の言い回しから、どうしてもネタ小説、イロモノ扱いされることが多いけれどもどうしてどうして。こうした書籍のかたちできちんと(と、言っても時系列を無視しているわ、140字しばりのぶつ切り表記だわ、なのだけど)読むと、ものすごくオーソドックスな、王道のストーリー展開であることがよく判る。テーマのほうもまたしかり。だからこそ面白いし、すんなり世界観にはいっていけるのだろうなあ……、。 -
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ニンジャが出て殺す!
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Twitterで大好評連載中のサイバーパンクニンジャ小説『ニンジャスレイヤー』待望の第2巻!
1巻に引き続き、既存のアトモスフィアを維持しながらに、さらにマッポーのニンジャ世界観に磨きをかけている。
重篤なニンジャヘッズにはもちろん、ニュービー・ニンジャヘッズにも解りやすいような奥ゆかしい配慮が要所要所になされていて、読めば読むほどニンジャスレイヤーの世界に引き込まれる。
ニンジャを殺すニンジャ、「ニンジャスレイヤー」となった主人公フジキド・ケンジ。現れるニンジャを殺すうちに、ネオサイタマを影で操る存在が徐々に明らかになって行く。人々から無慈悲な搾取を続ける暗黒メガコーポ。謎に包まれた革命組織、「イッキ・ウチコワシ」。その身に七つものニンジャソウルを宿した恐るべきニンジャ、ラオモト・カン率いる「ソウカイヤ」。そしてそのラオモトの懐刀であり、ニンジャスレイヤーと並々ならぬ因縁を持つ寡黙な暗殺者「ダークニンジャ」。敵は強大だが、協力者であるジャーナリスト「ナンシー・リー」の存在が実際心強い。
妻子の復讐を果たすため、戦え!ニンジャスレイヤー!戦え!
また、書籍だけの特典である、ニンジャスレイヤーの公式絵師にしてニンジャヘッズであるわらいなく=サンのヤバイ級挿絵、さらになんと登場ニンジャ全てが収録されている巻末のニンジャ名鑑も必見だ。
さらにさらに、初翻訳エピソードである『パンキチ・ハイウェイ・バーンナウト』も書籍でしか楽しめない珠玉の短編である。
壮大なニンジャスレイヤー・サーガはまだ序章に過ぎない。
全てはニンジャなのだ。備えよう。 -
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サイバーパンク・ニンジャ小説『ニンジャスレイヤー』第1部ネオサイタマ炎上の1巻です。
マルノウチ・スゴイタカイビルにて妻子の命を奪われたフジキド・ケンジですが、ナラク・ニンジャのソウルを宿すニンジャスレイヤーとなり復讐を誓います。
多くの登場人物がいる割に時系列順ではありませんが、目茶苦茶な世界観によりそんなことは全く問題になりません。
ネオサイタマで暗躍するソウカイヤ・シンジケート、バイオスモトリやクローンヤクザなどを秘密裏に開発するヨロシサン製薬、その他訳の分からない組織との熾烈な争いが描かれます。
1巻目ですが“アイエエエ!ニンジャ?ニンジャナンデ!?”などの多くのパワーワードが収録されています。
レビューを書いている今も意味がわからないことばかりですが、面白いことは確かです。
次巻にも期待します。 -
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ネタバレ『ニンジャスレイヤー』シリーズ『ネオサイタマ炎上』編第3巻。
今巻は、エピソード「ストレンジャー・ストレンジャー・ザン・フィクション」にて、怨敵ラオモト・カンに協力者ナンシー=サンを攫われ幕を閉じる。エピソードの時系列が「ランダムにカットアップ」されているとはいえ、物語の終結が見えてきた印象。
「ヨイデハ・ナイカ・パッション重点」「あの男は天狗ではなく、ヤクザでもなく、ヤクザ天狗であった」など、独特の言語センスには今回も笑わされる。
コミカルな台詞回しや、漫画的なバトルシーンの裏側に、傷つきながら生きる市井の人々の姿が映る描写も、相変わらずハードボイルドで決まっている。