マルサスのレビュー一覧

  • 人口論

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    18世紀末、フランス革命の数年後に書かれたらしい。そのままでは確かに状況が合わない部分もあるが、基礎がシンプルに理解できるので、今でも頼れる。西洋の西洋文明批判にも読める。

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    2024年09月23日
  • 人口論

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    等差級数的にしか増加しない食糧に対して、等比級数に増加する人口。登場人物のネズミたちには、本国イギリスのお株を奪う痛烈な皮肉が込められている。「人口論」は決して、増え続ける人類を救済する方法論などではない。「人口論」においては、救貧院のような慈善活動や救貧法は明確に否定され、ただただ自然が淘汰するに任せることが最善策であると説かれるのみである。マルサスと同じ時代を生きた人々は、目を背けたくなるような絶望に打ちのめされていたことだろう。現代の価値観では非情に見える「人口論」であるが、本書では「ネズミの国で起こった物語」としてあたかもフィクションであるかのようにサクサクと読み進めることができるため

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    2019年03月09日
  • 人口論

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    ネタバレ

    マルサスや人口論は学校で習ったので、ざっとは知っていたが、深くは知らなかった。
    漫画なのでわかりやすい。
    理屈は、かなり難解だ。
    たぶん、僕は、ほとんど理解してなかったように思える。
    結論を言うと、とても残酷だった。
    なるほどと納得はできるが、なかなか受け入れがたい。
    人口が、鼠算式に増え、それに対して、食料は足し算で増える。
    故に、貧困は生じる。
    悪や悲惨によって、その人口増加は抑制されるというのが基本的な骨子だ。
    怖いところは、平等の精神による格差ゼロの社会は、平等に全人類を貧しくさせるというところだ。
    この考え方は、今でも新しく。やはり、怖い。
    漫画だから、リアルに実感を伴って伝わるのだ

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    2019年03月02日
  • 人口論

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    最初の50ページでグッと引き込まれました。人間も生き物の一である、という前提に立ち(受け入れ難くはありますが)、人口と食糧、経済の需給バランスを説くものです。どうしても人は人類に対しロマン、理想、尊厳を感じてしまいがちのところを、ここまで徹底して冷徹に論じ切る学者というのは、中々稀有です。マルサスと同じように物事を考えるというのは、若干自己否定的になり、かなり難しいことです。
    人口論を踏まえて、近年の色々な政策などを見ていくと(例えば近現代の中国における「大躍進政策」や「一人っ子政策」など)かなり面白い世界が見えてくるように思います。

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    2019年03月01日
  • 人口論

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    とても興味深い内容でした。
    今の時代でも、人口と食料の問題はあるので、重要な考え方だと感じました。
    絵も、見ていて楽しい絵でした。

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    2019年02月27日
  • 人口論

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    1789年にイギリスで刊行されたマルサスが著した古典『人口論』
    人間の人口と食糧の関係性を法則として明確に提示した書物だ。


    「人口は等比級数的に増え、食糧は等差級数的に増える」とマルサスは論ずる。

    つまり人口はかけ算で増え、食糧は足し算的にしか増えないということ。


    その前提にあるのは、
    1つは、食糧は人間の生存にとって不可欠であること。
    2つ目は、男女間の性欲は必然であり、ほぼ現状のまま将来も存続すること。

    そして
    こう結論づける。

    人口の増加は食糧によって必然的に制限される。
    食糧が増加すれば、人口は必ず増加する。
    そして、人口増加の大きな力を抑制し、実際の人口を食糧と同じレベ

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    2019年02月08日
  • 人口論

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    [人>>>食の図]等比級数的に駆け上がっていく人口数に対して、どれだけ尽力しても等差級数的にしか食糧の量は増加しない故、人口は一定数にとどまざるを得ないということを明確に指摘した古典的作品。マルクスを始めとする社会主義者から徹底的に嫌われる一方で、今日に至るまで影響力を有している一冊です。著者は、その名にちなんで「マルサス主義」という言葉も生まれたトマス・ロバート・マルサス。訳者は、フランスの社会主義者であるプルードンの研究で知られる斉藤悦則。


    名前とおおまかな内容は他の作品での引用中の言及などで知っていたのですが、改めてしっかりと内容を読んでみるとその説得力の強さに驚かされます。どうして

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    2015年02月17日
  • 人口論

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    マルサスの提示した有名な命題が、果たして今も有効であるか?ということについての議論が決着していないことは、その命題が提示した議題が現在進行形のそれである、と言える。

    産業革命以降、マルサスの命題はかろうじて破られてきているが、いよいよ食糧問題が危機的になるにつれて、改めてこの命題が輝きを放ち始めることになる。それが果たして幸せなことなのかは、分からない。

    この命題に対して明確な反論が出来ていないことに、我々は、もっと畏怖すべきではないのか?そう、これは未解決の問題なのだ。

    この新訳は、その読みやすさから、新たな読者が増えることが期待できることを併せると、意義深い出版だと信じる。

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    2014年07月27日
  • 人口論

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    「人口は等比級数的に増加するが、食料は等差級数的しか増えない」のフレーズで有名なマルサスの古典的名著『人口論』。

    巻末の言葉が印象的だった。

    「この世に悪が存在するのは絶望を生むためではなく、行動を生むためである。」

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    2012年10月25日
  • 人口論

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    人口のこと調べるんなら、この本だよね~、的に某I氏に言われて読みました。
    内容としてはひたすら「人口は等比級数的に増加するけれど、食糧は等差級数的にしか増えない」、つまり人口は爆発的に増えるけど、食料はそんなに増えないから、結局養えないんだよね、そこで人口の増加はセーブされるんだよねって話をマルサスさんはしています。
    難しいことをいっているようで、データとか細かいことを言わないので、とても読みやすいです。人口論というより哲学チックなところも多い気がします。

    この本は1798年(本居宣長が古事記伝書いてた頃)に刊行されているんだけど、もう地球とかエコノミストっていう単語がでてくるあたりに感動し

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    2012年08月19日
  • 人口論

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    ちょっと難しかったけど食糧からみる人口論、切り口が面白かった
    またもう少し知識を持ったら読んでみたい

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    2022年12月10日
  • 人口論

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    社会の原理や問題点が200年前のそれに相通ずるものがあることを確認するとともに
    現在の我々においてはより人口内部の健全性をいかに保つかが重要であろう。

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    2021年10月25日
  • 人口論

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    人口は等比級数的に増えるが、食糧は等差級数的にしか増えないため、食糧難は免れない。従ってある時点で間引きが必要で、戦争などの悪徳によって定期的に人口が調整される。後半では悪徳に抵い、希望を見出そうとする人間の姿が描かれる。登場人物が擬人化されたネズミなのも見事に痛烈な風刺。

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    2020年03月02日
  • 人口論

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    フランス革命直後に書かれ、当時の地球の人口は1億程度、農地拡大の限度が人口限界と看做されたが。現在、文明国では貧困層も肉食が普通となり、適切に配分されれば70億でも餓えることは無いはずで。マルクスの「労働者団結せよ」は大間違いであったが「生物は繁栄するほどより困難なボトルネックに直面する」と指摘したマルサスの正しさは否定できない。著者の言う「性欲は不変」は子孫繁栄願望だが、今日先進国各国は少子化で移民受け入れしないと人口を維持できない。予期しなかったが都市化の最大の問題は失業で良質の仕事が不足しているのだ

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    2019年03月25日
  • 人口論

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    とっつきにくい絵、難しそうな内容ですが、不思議と読みやすい。絵と文字のバランスがいいので、すんなり理解できるのだ。中産階級はばかり増やしてもダメだということがよくわかった。健康な人が福祉に依存するのもよくないが、働けない人はどうなるのだろう。最初に生まれた赤ちゃんは?続きが読みたくなった。

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    2019年02月26日
  • 人口論

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     日垣さんの古典塾の先月の御題。

     よみ遅れてしまったが、読んでみたら、新しく知る事実が多い。

     まず、マルサスが、フランス革命を批判的にみていた、イギリスのバークなどと同じグループだということ。あと、後半はゴドウィンという今ではほとんど知られていない理想主義の学者の批判であること。

     その他、おもしろい指摘

    (1)人口はなんの抑制もなければ等比級数的に増加する。一方、人間の生活物資の増え方は等差級数的である。(p33)

     これしか、マルサスの文章は知らなかった。マクロでいえば、科学技術による農産物の増産、新しい農地の開墾などによって、人口は増加してきたが、ミクロでいえば、農家の次男

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    2012年03月04日
  • 人口論

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    著者マルサスは、人間には食糧が不可欠であることと、性欲を持っていることを前提に、持論を展開する。解説にあるように、マルサスは弱者切り捨てを主張したわけではない。

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    2025年05月11日
  • 人口論

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    1798年に,匿名で本書が刊行された。現代では「マルサスの罠」として有名な主張が記されている。その考え方は,のちに産業革命期においてマルサス主義として流布することになる。

    マルサスの思想は,経済学のうえでは,人間理性の啓蒙による理想社会の実現を主張するウィリアム・ゴドウィンやニコラ・ド・コンドルセへの批判とも位置づけられる。これはフランス革命と付随する思想に対する懸念ともとれる。

    で,肝心の本文はというと,話がとっ散らかっていて,考察のない出来の悪いレポートを長々読まされているようで苦痛であった。全体的な印象はビジネス書に近い。

    経済学を考える上で重要な,本書の議題についていくつか整理し

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    2021年05月06日
  • 人口論

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    マルサス 人口論の漫画版。
    苦痛を回避するため、人間は発明して問題を解消していく。
    希望を持って生きていきましょう。

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    2019年04月28日
  • 人口論

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    ネタバレ

    いただいた一冊。まあ面白そうだったのでありがたく読ませてもらいました。

    人口論の話なんだけど、不勉強ながら原書は読んだことがないので名言はできないのだけど、なんでナイチンゲールが出てくるんだろう?オリバーの話もソワイエの話も、原書にはないよね。理解しやすいと思ったのだろうか。だったら個人的にはもっとマルサスの人口論を掘り下げてほしかったと思った。

    これを読んだ人は、ぜひFACTFULNESSも合わせて読んでもらいたい。そしたらマルサスの言っていることは必ずしも正しいとは限らない事が分かるから。

    もちろんマルサスは18~19世紀の人なので、現代人と比較するのは間違っていることは認識している

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    2019年04月06日