武田千香のレビュー一覧

  • ドン・カズムッホ

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    ネタバレ

    2023/6/28〜7/5
    計:6日間


    6/28水 p.73(17章)まで
    やっぱアシスの文章くそ好きだわ〜〜
    一人称でガッツリ読者に語り掛けてくる姿勢はリスペクトル『星の時』なんかにも受け継がれているのかな。
    細かい言い回しがほんと良い。

    7章「ドナ・グロリア」 お母さんについて
    >まだ子どもだったし、わたしは生まれないまま人生を始めてしまったのだ。 p.34

    9章「オペラ」やばすぎ。最高
    人生を、地球を、人類をオペラとして喩えるどころか神話的に説明するイタリア人元オペラ歌手のおっさんの挿話。こういう、一気にスケールがデカくなるプチ挿話は『ブラス・クーバスの死後の回想』にもあっ

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    2023年07月06日
  • ブラス・クーバスの死後の回想

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    死んだ主人公が自分の一生を回顧するという構造の小説。短い断章の中に描かれる人生は裕福であり人妻を恋をして一生独り身で過ごした、ある意味平凡な一生である。ドラマは何も起きない。だけど端々に現代人も共感出来る人生の悲哀が詰め込まれていて、なんかじんわりと染みる。

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    2013年12月31日
  • ポルトベーロの魔女

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    1人の女の人の目線で様々な人の証言をみていくおもしろい視点の話。
    宗教色が濃くて途中ダレるけど、読み終わるとすっきりする。

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    2013年04月02日
  • ブラス・クーバスの死後の回想

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    こんな風に身にかかる災難を切れ味良く批評して、知的な遊び心満載に愚痴を吐いて悩めたらなあって、読みながら何度も思った。
    そしたら悩み多くても人生はもうちょい楽しくなるのかなと。
    いや、書き手はもう死んでるか…。

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    2025年11月05日
  • ブラス・クーバスの死後の回想

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    擬人化した文章が面白い。
    例えば、
    理性は狂気に、自分の家から出て行くように言ったが、狂気は他人の家に愛着を持つのが昔からの悪い癖で〜

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    2021年12月12日
  • ブラジル人の処世術 ジェイチーニョの秘密

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    ブラジル人とブラジル社会の柱になっている世界観について深く考察した一冊。軽妙な帯の謳い文句には良い意味で裏切られた。さすが、ブラジルポルトガル語入門書の名著『ブラジルのポルトガル語入門』著者によるエッセイである。そして、ブラジルについて説きながらもダイバーシティとは何かにも言及しており、学ぶところの大きい内容であった。なお、随所にほとばしる武田先生のブラジル愛も魅力的である。

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    2021年03月28日
  • ポルトベーロの魔女

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    読みごたえのある作品。ときどき胸に刻みたい言葉が出てくるけど、物語を進めていくうちにわすれてしまうのが惜しい…

    アテナ本人の口からはそれほど語られないのに、アテナの人生が追えてて不思議。言ってることがわからないところがあっても、それなりに楽しめる。

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    2017年02月20日
  • ブラス・クーバスの死後の回想

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    ネタバレ

    いわば平凡で誰にでも起こりうる不倫話。
    を、超自然的な体験(諸世紀の源流)を経て死後作者となった死者(ブラス)が、
    新たな視点から語りなおす。中盤からウマニチズモという思想も加えられ。
    常識は疑われ悪しきは良しとされ制度への懐疑が呈される。
    それは当時の作者(マシャード)が置かれていた欧米化社会へのアンチでもある。
    読んでいる最中よりも思いだしているときのほうが深く感じられる不思議な読後感。
    マジックリアリズムとは異なる系譜で、南米にはまだ宝がある。

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    2015年10月25日
  • ドン・カズムッホ

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    おもしろかった!
    夢見ごごちの回想シーンが続き、ちょっと飽きてきたところからの急展開。
    予備知識なしに読んで、解説を読んで、もう一度読み直したくなる。
    裏表紙の『魅力的なヒロインが、こんなところに隠れていた』という言葉に深く頷くことでしょう。

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    2015年09月02日
  • ドン・カズムッホ

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    そのページ数、分厚さに一瞬躊躇したものの、読み始めたらあっという間。若く賢いお隣さんとの幸せ恋愛譚かと思いきや、物語後半からだんだん雲行きが怪しくなってきて……※ここらからページをめくるスピードが加速すること間違いなし。
    それにしてもそんな昔のことよく覚えておられますね、ドン・カズムッホ(偏屈卿)!

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    2015年06月03日
  • ドン・カズムッホ

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    ネタバレ

    不思議な小説である.ブラジルで歴史上1位の小説とされることも多いらしい.「ドン・カズムッホ(偏屈卿)」とあだ名される老弁護士の主人公が,17歳の時に隣家の少女と恋に落ちて以降を回想して綴る半生記の形を取った,前半は純愛小説,後半は妻と息子に抱いた疑念とその顛末.不思議というのはその構成で,500ページ強が148章からなるという,非常に細切れの構成で,じゃあ,脈絡がないかと言えばそうではなく,しかし,このような頻繁に章を改めるという構成が,不思議に効果的で,基本的には退屈にならざるを得ないお話しのはずなんだけど,どんどん読み進めてしまった感がある.
    出版後60年経ってから,本書の解釈に関するコペ

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    2014年04月19日
  • ブラス・クーバスの死後の回想

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    初めてのブラジル文学。
    巻末の解説が 42 ページもある。
    本編を読む前にその解説を読むか読まないかで、
    理解度がかなり違うような気がする。
    解説後回しでも、結構楽しかったのだが。

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    2013年07月09日
  • ブラス・クーバスの死後の回想

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    ネタバレ

    ラテン・アメリカといったら「野生の探偵たち」もおもしろかったけど、古典のこっちもおもしろかった。アンチ・クライマックスの徹底ぶりは、むしろ古典のこっちのほうが上手かもw まるで実験小説っぽくない実験小説みたいな味も心地よい。★がひとつ足りないのは、みずからの勉強不足を恥じての由。

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    2012年06月26日
  • ポルトベーロの魔女

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    『ポルトベーロの魔女』と呼ばれた、不思議な力を持つ女性アテナの半生を描いた作品。アテナを知る身近な人々の証言を元に構成されている。生みの親に捨てられ、満たされない心の空白を埋めるために、自分探しをはじめる。そして様々な人々との出会いの中で、ある‘’力‘’が覚醒することで、自らの人生の使命を見つける。魔女というか、現代でいう教祖のような存在だろうか。不思議な体験をする場面の克明な描写は、あたかも本当に体験したかのようなリアルなものであった。

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    2023年01月09日
  • ブラジル人の処世術 ジェイチーニョの秘密

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    ブラジル人の一般的な考え方として、自分がどう思うかを大切にするという印象を受けた。世の中のルールはあくまでもツールであり、自分にとってメリットがあれば従う。その際に人の輪は極力乱さない。昨今の政治混乱はこのあたりのルール逸脱&人の支持を受けたい2点が重なって起きているように思う。国として成長するにはこの点をどう変化させていくのかが重要だと感じた。

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    2016年06月20日
  • ブラス・クーバスの死後の回想

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    不思議な物語だった。生前作家ではなかった男が死後、作家となって自分の人生を回顧して綴っていく物語。各チャプターが短いのでどんどん読めるのだけどあんまり頭に入ってこない。最初にあとがき、解説を読んでなかったらもっとちんぷんかんぷんだったかも。2012/584

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    2015年04月16日
  • ポルトベーロの魔女

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    『アルケミスト』を読んでおおー!っと思いそのあと固め読みしたパウロ・コエーリョの作品を久しぶりに読んでみた。個人的にはあまりピンとこなかったのですが、帯には「最高傑作」の文字。巻末の解説を読んだらその理由が少しわかるような気がしました。
    ストーリーはあまりなくて、既に起こってしまった事件について、関係者が順番に自分が体験したことを話すという、『壬生義士伝』方式というか『告白』方式を取っていますが、その2作とは違って何人かの語り手の話が細切れに少しずつ入れ子になっています。表現するのがむつかしいですが、特定の教義や宗教ではなくて信仰心とか、古代からの知恵とか、自然の偉大さとか、一人の人間の小ささ

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    2011年12月29日
  • ポルトベーロの魔女

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    証言者の目線である1人の女性が語られる文体は秀逸。最後の展開も秀逸。でもアルケミストのような感動とかはないかなぁ…正直、途中ちょっと疲れたとこもある。でも面白かった。

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    2011年04月30日
  • ポルトベーロの魔女

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    アルケミストはスピリチュアルなおとぎ話のようだったが、これはスピリチュアル・モダンワールド版のような感じ。自分のスピリチュアルの概念と通じるところがあると思いながらも、最期まで主人公がイマイチ好きになれなかった。でも第三者の目をとおしてかかれているので、実はリアルなのかなとも。

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    2011年03月14日