ポーのレビュー一覧
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1841年(日本は当時江戸時代)に発表された「モルグ街の殺人」。
世界最初の探偵と呼ばれるデュパンの推理が光ります。
奇々怪々の殺人事件、戦慄の光景、衝撃の真相が心に焼きつきました。
巻末にあるエドガー・アラン・ポー年譜もじっくり眺めさせていただき、ポーの生涯にしばし想いを馳せました。
古典は読んだ...続きを読むPosted by ブクログ -
コレは面白い。読み終わった後に、思わず『おもしれー』と、声が漏れました。いまから190年近く前の作品たちですが、どれもコレも内容は秀逸で、暗くて、怪奇的です。アメリカで発表された時、日本に初めて入ってきた当時の読者の感想や驚きが、今からでは全く想像できません。中でも黒猫、ウィリアム・ウィルソンは素晴...続きを読むPosted by ブクログ
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黒猫
細かい心理描写に背が凍る作品。小道具や言葉の一つ一つが作品を作り出していると強く意識させられた。
モルグ街の殺人
推理小説の原点に相応しい作品。ここから歴史は作られたのかと脱帽した。Posted by ブクログ -
『黒猫』がとにかく秀逸。170年以上前の小説であるとは驚き。
「訳者あとがき」にもあるが、一般論や抽象論などの「まくら」から本題に入るという流れに、落語と共通した雰囲気が感じられて興味深い。Posted by ブクログ -
「アモンティリャードの樽」
一文あらすじ
幻のワイン「アモンティリャード」を餌に、憎き男を生き埋めにして復讐を果たす、ある貴族の話。
メモ
首尾一貫して、主人公の男がなぜ殺人を決行するのか、その理由が明かされない。わかるのは、彼の家の訓戒が「侮辱ニハ逆襲アリ」ということだけ。彼が憎む男は...続きを読むPosted by ブクログ -
翻訳の小川高義さんの力によるところもあるとはおもうけど、今から180年近く昔、日本では江戸時代の後期にあたる時期に書かれたとは思えないくらい読みやすくて面白かった。
特に「早すぎた埋葬」はものすごく怖かった。
「モルグ街の殺人」が推理小説の元祖だと解説を読んで初めて知りました。
いわゆるエンタメであ...続きを読むPosted by ブクログ -
「黒猫」の恐怖を再認識。最後の段落の色彩表現に震え上がる。初読の際にトラウマになった「早すぎた埋葬」は意外にあっけらかんとしたラスト。「翻訳は一種の探偵業」と語る訳者による「解説」は必読。新訳文庫らしいお勧めの1冊Posted by ブクログ
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推理小説の祖と思っていたが、いわゆる推理小説は一編、どちらかというとサスペンス、怪談という感じのものや、さらにはエッセイみたいなのもあっておどろいた。短編集なので読みやすい。
宗教観含めた内面も少し。
日本ではぎりぎり江戸時代だった頃らしい。それほど古臭く感じなかった。
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ポーです
もちろん再読ですが、当時は推理小説愛好家であれば一度は読んでおくべき必読の書として義務感みたいなのに駆られて読んだ記憶があります
基本的に頭のおかしい奴の妄言です
いろんな意味でなんか恐っ!てなる話なんですが、注意深く読み進めていくと、あれなんかちゃんとしてない?ってなるんです
唐突に...続きを読むPosted by ブクログ -
表題作の一つである「モルグ街の殺人」(1841)は史上初の推理小説であるとのこと、また、他の短編の怪奇小説の味わいなどから、コナン・ドイルや江戸川乱歩に与えた影響をしみじみと感じた。一話が短いのでとても読みやすい(たまに難解な部分もあるが)。
本書には、恐らく笑うところではないと思いながらも、突き抜...続きを読むPosted by ブクログ -
「アッシャー家の崩壊」5
「アナベル・リー」3
「ライジーア」3
「大鴉」3
「ヴァルデマー氏の死の真相」4
「大渦巻への下降」3
「群衆の人」4
「盗まれた手紙」4
「黄金虫」5
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「黒猫」4
「本能vs理性:黒い猫について」3
「アモンティリャードの樽」3
「告げ口心臓」3
「邪鬼」4
「ウィリアム・ウィルソン」5
「早すぎた埋葬」5
「モルグ街の殺人」5Posted by ブクログ -
「黒猫」1843年天保14年発表アルコール依存症により飼っている黒猫を惨殺しそっくりな黒猫に次第に追い詰められる恐怖小説「モルグ街の殺人」1841年天保12年発表記念すべき史上初推理探偵小説。頭脳明晰素人探偵デュパン登場。モルグ街二人暮らしの母娘惨殺事件。
娘はアパートの4階密室内の暖炉煙突に逆立...続きを読むPosted by ブクログ -
黒猫 この手の小説をあまり読んだことがないのでちょっととっつきにくかった。もっと感覚を鋭敏にして入り込んで読んだら楽しめるのかなと思った。
名作、有名作品と呼ばれてるのにぴんと来ることができなくて悔しかった。もっと味わって深くまで読むことができるようになろうと思った。
解説を読んだらなるほど面白い...続きを読むPosted by ブクログ -
人間の内面に宿る狂気を浮き彫りにするような、共感をぎりぎりもてるような際どい作品群。
特に印象に残るのはやはり表題の2作品。モルグ街の殺人でもデュパンはまんまシャーロック・ホームズです。デュパンものは他に2作品しかないのが残念です。黒猫は、妻を殺したところが淡々と書かれかえって恐怖度が増し、物語に引...続きを読むPosted by ブクログ -
黒猫、アモンティリャードの樽、告げ口心臓、邪鬼、ウィリアム・ウィルソン、早すぎた埋葬、モルグ街の殺人を収録。
飜訳が素晴らしく、明晰で平明なポーを読むことができる。
明晰で平明である分、作品の意図が明確に伝わってくる。
「黒猫」のラストシーンがこんなに鮮烈だということははじめて知った。
ポーの作...続きを読むPosted by ブクログ -
いやはや、ポーである。
普通の小説を「、」や「。」の句読点だとするならば、この短編集を読んだ読後の印象は「!」や「!!!」の感嘆符だ。
そんな印象を受けた僕が末尾の解説を読んで連想するに、ポーとは映画で言えばスピルバーグであり、漫画で言えば楳図かずおなのではなかったか!!と思うのだった。
「黒猫」...続きを読むPosted by ブクログ -
思ったことだけ
ヴァルデマー氏の症例
催眠に関する物語の1つ。死者に催眠は有効かという議論。今やったら絶対医療倫理に反するだろう。早く死なせてくれという言葉が印象深かった。
解説の"dissolution"をめぐる解釈がおもしろい。死と言うと簡単で、しかし物足りなさが半端無い。Posted by ブクログ