ポーのレビュー一覧

  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    いやはや、ポーである。
    普通の小説を「、」や「。」の句読点だとするならば、この短編集を読んだ読後の印象は「!」や「!!!」の感嘆符だ。
    そんな印象を受けた僕が末尾の解説を読んで連想するに、ポーとは映画で言えばスピルバーグであり、漫画で言えば楳図かずおなのではなかったか!!と思うのだった。

    「黒猫」~去らぬ黒猫の記憶=自虐の発露
    「本能VS理性ー黒い猫について」~人間のみが理性的か?
    「アモンティリャードの樽」~なぜ俺を罰しない!?
    「告げ口心臓」~行き詰りの呵責
    「邪気」~だめなことほどやってみたくなるだろう?
    「ウィリアムウィルソン」~待っていたのは大鏡
    「早すぎた埋葬」~マイナスベクトル

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    2017年12月06日
  • アッシャー家の崩壊/黄金虫

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    ネタバレ

    思ったことだけ

    ヴァルデマー氏の症例
    催眠に関する物語の1つ。死者に催眠は有効かという議論。今やったら絶対医療倫理に反するだろう。早く死なせてくれという言葉が印象深かった。

    解説の"dissolution"をめぐる解釈がおもしろい。死と言うと簡単で、しかし物足りなさが半端無い。

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    2016年06月11日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    本日2度目の『モルグ街の殺人』であるが(^^;)、これは素晴らしい!
    翻訳は小川高義という方。『黒猫』『モル殺』はおそらく翻訳違いのをそれぞれ3つ以上は読みましたが、先ほど読んだ新潮文庫のポー短編集Ⅱの巽孝之の翻訳などに比べても圧倒的な読みやすさです。同時読み比べをすると、ワンセンテンスが短く、平易な語彙が用いられていることが明らかです。ポオの晦渋で格調高い文章を楽しみたい方にはおすすめできませんが、物語を全力で楽しみたい方にはこれがぴったりでしょう。

    『本能vs理性 黒い猫について』 
    ポーの飼っていた黒猫を例にとって本能と理性の境界の曖昧性について説くエッセイ。知的生命体という驕りによっ

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    2025年10月15日
  • アッシャー家の崩壊/黄金虫

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    ネタバレ

    ポーに振り落とされずに余裕を持って楽しめる小川高義さんの翻訳はなかなか良い。愛する女性との死別を描いた『アナベル・リー』『ライジーア』『大鴉』が3作並んでいて比較しやすい所も超ナイス。
    『アナベル・リー』と『ライジーア』は愛する女性の名がそのままタイトルになっているだけでなく、語り手の思慕の情も似通っています。例えば引用すると↓

    「夜空に星が出るたびに
    美しきアナベル・リーの輝く星が見えている」
    「ライジーアの美しさが私の精神に染み込んで美神が居を定めたようになってからは、現実界に存在するさまざまなものを見るにつけ、あの大きな明るい双眸が私の内部にもたらす感覚と似たものを呼び起こされていたの

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    2025年10月15日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    青い鳥文庫のパスワードシリーズを読んでミステリーの古典作品に興味を持って手に取った本。
    血腥い話・恐怖心を煽られる話は基本的に苦手なため、1話読んで借りたことを後悔した。
    しかし、モルグ街の殺人に辿り着きたい一心で読み進めた。(今思えば、そこだけ読めば良かった気もする)
    前置きが長いのも、普段読まない作風で慣れていないと難しい。
    お目当てのモルグ街の殺人。真相が意外で面白かった。表現はやっぱりグロテスクでゾッとしたが。

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    2025年10月08日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    ネタバレ

    黒猫は正直よくわからん。理性と本能?みたいな話だったかな?

    モルグ街の殺人は面白かった!デュパンが考えていることをさささっと当ててしまうところ(このエピソード、モルグ街だったよね?)にすごく感心して、それに、動物が犯人だという、世界初の探偵小説なのに展開も斬新すぎてめちゃくちゃ記憶に残ってる

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    2025年02月07日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    自分には少し難しい話もあった。
    「早すぎた埋葬」は自分がその立場になったらと想像するだけで怖かった。

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    2024年12月05日
  • アッシャー家の崩壊/黄金虫

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    ポーー!

    一瞬これでレビュー終わらそうと思いました
    一瞬です

    はい、光文社古典新訳文庫シリーズ、エドガー・アラン・ポーの短編集ですよ!

    いやぁ、読み辛かったw
    もう延々と情景描写が続くのでつらい
    「恐怖」を醸成してるってのはわかるんですけどね
    ホラー映画なんかでよくあるじゃないですか
    ずーっと風景だけを映してるシーン
    例えば薄暗い森を静かに延々映しておいて
    あれ?今端っこの方でなんか動いた?
    …気のせいか……ギャーーーーッ!!ってやつね
    あれと一緒だと思うんですね
    なんていうか雰囲気づくりといいましょうか
    静かに静かにゆっくりと不気味さを整えていく
    で、確かな技法で完璧にそこに持って行っ

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    2024年04月25日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    狂人の描き方が見事。
    短編でとっつきやすくスッキリ読める。
    「モルグ街の殺人」は推理小説の祖としていまや超有名だが、内容を一切知らずに読んだのでとても新鮮に楽しめた。これはすごい。
    全作通じて、個人的には推理小説的な要素よりも心理描写(特に狂人)に惹きこまれた。

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    2023年05月14日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    表題作の『黒猫』に寄せた作品が6編と、有名な『モルグ街の殺人』。悪意と良心の葛藤という『黒猫』のモチーフが前面に押し出された構成。
    似たような作品が続くので、ポーの書き癖が見えやすい。訳者あとがきで落語との親近性が指摘されていたがその通りで、最初に抽象的な一般論がだらだら続き、本編は感情の動きメインで出来事の描写は控えめ。そしていいところでストンと終わる。
    注釈や修飾も多くストレスフリーな文体とは言えないが、それだけごちゃごちゃ言わなければ説明がつかないような奇妙な心情描写には妙に納得させられる。『黒猫』の「悪くなるために悪いことをしたいという得体の知れない願望」という一節には共感した。

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    2023年03月30日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    ネタバレ

    謎解きミステリーにどんでん返しは私の大好物。

    本作におさめられている「モルグ街の殺人」から始まった推理小説の歴史。

    まさに原点となる作品をようやく手にしました。

    本書は「モルグ街の殺人」以外にも「黒猫」「本能vs.理性ーー黒い猫について」「アンモティリャードの樽」「告げ口心臓」「邪鬼」「ウィリアム・ウィルソン」「早すぎた埋葬」の計8作からなる短編集。

    「モルグ街の殺人」も60p弱の作品なので、サクッと読み終えました。

    まるで詰将棋。

    作者が決めた答えに導いていく思考は、今の時代の何気ない日常の中でも使える思考法で、作品の舞台裏を覗き見たような感覚を味わいました。

    本作で謎解きをす

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    2021年11月27日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    推理小説にはまってから約20年経って初めて手にしたエドガー・アラン・ポーの短編集。

    幾度となくタイトルだけは目にして知っていた「モルグ街の殺人」が推理小説の元祖(と名高い)という驚きと、そもそも推理小説と呼べるような作品が「モルグ街の殺人」のみだったことへの驚き。

    他は、内なる恐怖を「世にも奇妙な物語」仕立てに描かれていて、謎解きでもなんでもなかったけれど、1篇自体が短いのもあって読みやすかったし楽しめた。

    日本に黒船が来る前に書かれた作品ってだけでも驚き。

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    2020年10月24日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    「モルグ街の殺人」は、探偵小説として楽しめたが、ミステリーとしては少し納得が行かない。
    「黒猫」がポーの真骨頂なのかと感じる。矛盾したドス黒い感情がありありと伝わってきて面白かった。自分がどんどん暗い方向へ変わっていくのは一種のホラーで恐ろしいものなのか、それとも変化している自分にはそれはわからないのか。

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    2020年07月28日
  • アッシャー家の崩壊/黄金虫

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    幻想的なものから、論理的なものまで幅広い内容の短編集。推理小説によくある、変わり者だけど頭の切れる友人に振り回される物語の語り手という設定のルーツはポーだったのか!
    この中では、ダイナミックで緻密な描写から映像が目に浮かぶような「大渦巻への下降」が一番好き、というか怖い!

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    2020年07月19日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    行けるかな?と思ってる読書会の課題本。

    犯人私きのう撮影した!!!

    まさかあの。
    レスパネー親子は、まさかあいつが窓から入ってくるなんて想像もできなかっただろうな。
    まさかね。

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    2019年07月18日
  • アッシャー家の崩壊/黄金虫

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    アッシャー家の崩壊の映像的な衝撃に恐怖を感じ、最後の黄金虫では不気味な中にどこか冒険めいた面白さが一番あった。

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    2017年06月14日